驚いている私たちの後ろから助手ネウロの悲鳴が上がった
「なんということでしょう!」
振り向くとネウロが目を見開いて顔を手で覆っている…うわぁ胡散臭い
「Gさんここは先生に任せて警察と消防に連絡を!」
あまりの事に呆然としていたGさんは その一言で弾かれた様に駆け出し残ったのは私とネウロと出来立ての死体だけになった
「さてヤコよ…捜査を始めるとしよう」
「えっまだ食堂のフレンチが私を待って…」
逃げようとする私にネウロは子犬の様な目と声で言った
「イヤか?」
(戻ったら…殺す気だ!)
「と言っても」
ネウロは携帯を取り出すとアイマスクを着けて床に転がっている遺体と窓枠の一部の映像を撮った
「この状況を見れば犯人の目星は付くがな」
「つまり…犯人が分かったの?」
ネウロは一瞬驚いた表情をしたけど、すぐいつもの余裕たっぷりの意地悪い顔に戻って言った
「やはり貴様には分からんか…アカネに聞け」
「まあアンタが素直に言うはずないよね。言われなくてもそうしますよーだ」
私はネウロに向かって一瞬舌を出してからポケットを探った
「あれ?携帯部屋に忘れて来ちゃった」
ネウロは呆れたように目を閉じて溜め息をついた
「…貴様何のためにわざわざ事務所からアカネを連れてきたと思っている。すぐに連れて来て今後、肌身離さず持ち歩け」
そう言われたのと私が部屋から叩き出されたのは同時だった
「なんということでしょう!」
振り向くとネウロが目を見開いて顔を手で覆っている…うわぁ胡散臭い
「Gさんここは先生に任せて警察と消防に連絡を!」
あまりの事に呆然としていたGさんは その一言で弾かれた様に駆け出し残ったのは私とネウロと出来立ての死体だけになった
「さてヤコよ…捜査を始めるとしよう」
「えっまだ食堂のフレンチが私を待って…」
逃げようとする私にネウロは子犬の様な目と声で言った
「イヤか?」
(戻ったら…殺す気だ!)
「と言っても」
ネウロは携帯を取り出すとアイマスクを着けて床に転がっている遺体と窓枠の一部の映像を撮った
「この状況を見れば犯人の目星は付くがな」
「つまり…犯人が分かったの?」
ネウロは一瞬驚いた表情をしたけど、すぐいつもの余裕たっぷりの意地悪い顔に戻って言った
「やはり貴様には分からんか…アカネに聞け」
「まあアンタが素直に言うはずないよね。言われなくてもそうしますよーだ」
私はネウロに向かって一瞬舌を出してからポケットを探った
「あれ?携帯部屋に忘れて来ちゃった」
ネウロは呆れたように目を閉じて溜め息をついた
「…貴様何のためにわざわざ事務所からアカネを連れてきたと思っている。すぐに連れて来て今後、肌身離さず持ち歩け」
そう言われたのと私が部屋から叩き出されたのは同時だった
私は部屋に戻ると迎えてくれたあかねちゃんに愚痴を言ってしまった
「あかねちゃんはいいよね~何でも出来るからネウロに頼りにされて暴力もないし」
あかねちゃんは答えを即座に携帯に打ち込んで文字にする
(そんなこと無いよ弥子ちゃんだって…)
その時開けっ放しだったドアの向こうから声がした
「よう探偵さっきいきなり飛び出してったけどよ 何かあったのか?」
私は携帯をポケットに入れると振り向いてドアに向かった
「吾代さん…うんまた殺人事件」
「はあ~…ったくどうしてお前らの行く先々で事件が起きんだよ 事件の探知機でも付いてんのか?」
吾代さんは面倒そうに頭を掻いた
「ははは…本当にね」
(付いてるんだよねネウロに)
噂をしたせいなのか吾代さんの後ろに本人が現れた
「吾代貴様に仕事をやろう」
「のわっ脅かすんじゃねえよ」
「現場は調べ終わったが野良犬が荒らしに来るかもしれん 貴様が見張っておけ」
「はあ?なんで俺が」
不服そうな吾代さんにネウロはまた子犬の様な声色で言った
「ダメか?」
(断ったら…殺す気だ!)
「次はGM室に行くぞヤコ」
無言で首を振る吾代さんを残し私たちは捜査に向かった
「あかねちゃんはいいよね~何でも出来るからネウロに頼りにされて暴力もないし」
あかねちゃんは答えを即座に携帯に打ち込んで文字にする
(そんなこと無いよ弥子ちゃんだって…)
その時開けっ放しだったドアの向こうから声がした
「よう探偵さっきいきなり飛び出してったけどよ 何かあったのか?」
私は携帯をポケットに入れると振り向いてドアに向かった
「吾代さん…うんまた殺人事件」
「はあ~…ったくどうしてお前らの行く先々で事件が起きんだよ 事件の探知機でも付いてんのか?」
吾代さんは面倒そうに頭を掻いた
「ははは…本当にね」
(付いてるんだよねネウロに)
噂をしたせいなのか吾代さんの後ろに本人が現れた
「吾代貴様に仕事をやろう」
「のわっ脅かすんじゃねえよ」
「現場は調べ終わったが野良犬が荒らしに来るかもしれん 貴様が見張っておけ」
「はあ?なんで俺が」
不服そうな吾代さんにネウロはまた子犬の様な声色で言った
「ダメか?」
(断ったら…殺す気だ!)
「次はGM室に行くぞヤコ」
無言で首を振る吾代さんを残し私たちは捜査に向かった
さっき一度来たその部屋に付くと、やることのない私はあかねちゃんに話しかけた
「機械がいっぱいあるね」
あかねちゃんはいつの間にかネウロの携帯に乗り移り私の携帯と忙しく行き来している…今は話しかけない方が良さそうだ。
私は隣の部屋のネウロに視線を移した
「フム…ベッドを使用した形跡が無いな」
私は寝室のちょうど反対側にあるドアに近づいた
「あっちが寝室ならこっちのドアはなんだろ…あれ開いてる?」
「機械がいっぱいあるね」
あかねちゃんはいつの間にかネウロの携帯に乗り移り私の携帯と忙しく行き来している…今は話しかけない方が良さそうだ。
私は隣の部屋のネウロに視線を移した
「フム…ベッドを使用した形跡が無いな」
私は寝室のちょうど反対側にあるドアに近づいた
「あっちが寝室ならこっちのドアはなんだろ…あれ開いてる?」
覗いてみると階段があり下に続いているようだ
「降りてみるぞヤコ」
怖くなって閉めようとした私を後ろから来たネウロの手が掴み強引に引きずられる
「こちらにもベッドがあるな…なぜわざわざ階段を下りてまでコチラで眠る必要があるのだ?」
それ…わざわざ私を掴んで引きずり降ろしたアンタが言うこと?
「知らないよ~」
「おや?扉があるぞ開けてみるか」
ネウロが扉に手をかけようとした時、聞き馴れた怒鳴り声が響いた
「だから探偵から入れるなって言われてんだよ」
「吾代さんの声だ」
ネウロはドアを開けるのをやめて階段を登り始めた
「やれやれ…行儀の悪い野良犬だ…我が輩直々にしつけに行くとしよう」
吾代と揉めていたのは弥子からすれば意外な人物だった
「あれ?エドガーさん」
「おお女子高生探偵の弥子ちゃんじゃねえか…いやハンネのドラム缶ちゃんって呼んだ方がいいか?」
(ドラム缶にちゃん付けって…なにこの羞恥プレイ)
若干引いている私の前にネウロが出て言った
「現場に素人を入れると捜査が混乱します。お引き取り願いたいのですが」
ネウロは私の頭にアゴを乗せて覆い被さってくる…重いんですけど
「捜査ってことはやっぱり何かあったのか…まあ素人っちゃシロウトなんだけど小説の参考にしたくてな」
「そういえば小説家だって言ってましたもんね。」
「そうそう!俺は推理小説書いてんだけど、どこ持ってっても『リアリティが無い』って言われてよ…せっかくだから間近で捜査を見たいんだよな…出来ねえかな」
上目遣いでねだってくるおっさんをネウロはバッサリと切り捨てた
「お断りします」
「…ちょっとネウロ」
魔人は私を無視して話を続けた
「先生は内部犯の可能性を疑っておいでです ですから捜査の情報を話す事は出来ません」
ネウロの発言で一瞬にしてその場の空気が凍り付いた
(内部犯…つまり私たちの中に犯人が居るってこと!?)
「降りてみるぞヤコ」
怖くなって閉めようとした私を後ろから来たネウロの手が掴み強引に引きずられる
「こちらにもベッドがあるな…なぜわざわざ階段を下りてまでコチラで眠る必要があるのだ?」
それ…わざわざ私を掴んで引きずり降ろしたアンタが言うこと?
「知らないよ~」
「おや?扉があるぞ開けてみるか」
ネウロが扉に手をかけようとした時、聞き馴れた怒鳴り声が響いた
「だから探偵から入れるなって言われてんだよ」
「吾代さんの声だ」
ネウロはドアを開けるのをやめて階段を登り始めた
「やれやれ…行儀の悪い野良犬だ…我が輩直々にしつけに行くとしよう」
吾代と揉めていたのは弥子からすれば意外な人物だった
「あれ?エドガーさん」
「おお女子高生探偵の弥子ちゃんじゃねえか…いやハンネのドラム缶ちゃんって呼んだ方がいいか?」
(ドラム缶にちゃん付けって…なにこの羞恥プレイ)
若干引いている私の前にネウロが出て言った
「現場に素人を入れると捜査が混乱します。お引き取り願いたいのですが」
ネウロは私の頭にアゴを乗せて覆い被さってくる…重いんですけど
「捜査ってことはやっぱり何かあったのか…まあ素人っちゃシロウトなんだけど小説の参考にしたくてな」
「そういえば小説家だって言ってましたもんね。」
「そうそう!俺は推理小説書いてんだけど、どこ持ってっても『リアリティが無い』って言われてよ…せっかくだから間近で捜査を見たいんだよな…出来ねえかな」
上目遣いでねだってくるおっさんをネウロはバッサリと切り捨てた
「お断りします」
「…ちょっとネウロ」
魔人は私を無視して話を続けた
「先生は内部犯の可能性を疑っておいでです ですから捜査の情報を話す事は出来ません」
ネウロの発言で一瞬にしてその場の空気が凍り付いた
(内部犯…つまり私たちの中に犯人が居るってこと!?)
エドガーとネウロの間にはいっそう冷たい空気が流れている
「…へぇ~もしかして俺疑われてんの?」
「さあ…どうでしょうね」
しばらくにらみ合いをした後、どうにもならないと悟ったエドガーは肩をすくめそのまま階段を下りていった
それを見届けるとネウロは吾代に指示を出す
「吾代、貴様は引き続きここで待機だ。その部屋鍵を閉めるまではな」
そして弥子の方に向き直るとなぜか助手口調で言った
「…現場はもういいでしょう聞き込みに参りましょうか先生」
ネウロは私の肩に腕を回すとそのまま階段を下りようとした
「ネウロ…私アンタの考えが分かった気がする」
ネウロは立ち止まりその碧の目で私を見た
「言ってみろ」
さっきのネウロの発言とあかねちゃんがまとめた資料から導き出した結論…確信を持った私はネウロと目を合わせて言った
「犯人は…人狼だよね」
ネウロは満足そうに目を細めささやくように言った
「…その通りだヤコ」
「…へぇ~もしかして俺疑われてんの?」
「さあ…どうでしょうね」
しばらくにらみ合いをした後、どうにもならないと悟ったエドガーは肩をすくめそのまま階段を下りていった
それを見届けるとネウロは吾代に指示を出す
「吾代、貴様は引き続きここで待機だ。その部屋鍵を閉めるまではな」
そして弥子の方に向き直るとなぜか助手口調で言った
「…現場はもういいでしょう聞き込みに参りましょうか先生」
ネウロは私の肩に腕を回すとそのまま階段を下りようとした
「ネウロ…私アンタの考えが分かった気がする」
ネウロは立ち止まりその碧の目で私を見た
「言ってみろ」
さっきのネウロの発言とあかねちゃんがまとめた資料から導き出した結論…確信を持った私はネウロと目を合わせて言った
「犯人は…人狼だよね」
ネウロは満足そうに目を細めささやくように言った
「…その通りだヤコ」