「18禁スーパーロボット大戦H -ポケットの中の戦争-」の編集履歴(バックアップ)一覧はこちら
「18禁スーパーロボット大戦H -ポケットの中の戦争-」(2007/02/05 (月) 02:42:08) の最新版変更点
追加された行は緑色になります。
削除された行は赤色になります。
プロローグ
新西暦と呼ばれる時代・・・
人類は交互に訪れる平和と戦争に飽き飽きしていた。
恒久的な平和を理想とする連邦政府が樹立され世界はひとまずの平和を得たかに見えた。
だが恐竜帝国、ネオジオン軍、邪魔大王国を筆頭に様々な組織や勢力が出現し地球圏は再度混乱に陥った。
人類はこれに対しゲッターチーム、連邦軍、ビルドベース隊を結成し対抗していた。
そんな中、外宇宙から来た存在“バルマー”と名乗る組織が出現。
未知のテクノロジーの前に地球人類は苦戦を強いられていた・・・。
これはそんな中、懸命に生き抜いた若者達の物語である。
第一話 遭遇
初夏。それは非常に暑い日だった。
蝉が鳴き、日差しがきつい。
誰もが軽装で歩き汗をかいている。
道端を1人の男が歩いていた。
彼の名はカツ=コバヤシ。
エゥーゴという組織に入っている男だ。
彼は今新しい任務先に向かっている所だった。
ジオンの残党がいると思わしき場所の偵察が任務である。
楽な任務と言えば楽な任務である。
敵に発見されなければOKだ。
それにここいらにある組織も協力してくれるらしい。
待ち合わせの場所に向かって歩いて数分、古ぼけたアパートが見えてきた。
どうやらここらしい。
角を曲がって彼の目に見えてきた物は連邦軍の制服を着た女性だった。
否、厳密に言うと違った。
タンクトップの様な軍服に白いスリット入りのタイトスカート。
思わず見とれてしまう脚線美。
それに加えて風が吹いた。
スカートがめくれ上がり女は慌てて手でスカートを押さえた。
前からは見えなかったが横からは下着が見えた。
カツは慌てて顔を背けて股間が膨らみそうなのをこらえた。
そそくさとその場を歩き去りカツは待ち合わせ場所のドアの前に立った。
「どーも。」
コツコツとドアを叩く。
「合言葉は?」
「ビルドアップ!」
カツが合言葉を言うと同時にドアが開いた。
「どうも。私の名はポイズンアイビー。あなたは?」
ドアを開けた女が言った。
「俺の名はカツ=コバヤシ。よろしく。」
「よろしく。」
ピロロロ。
不意にカツの持っているケータイが鳴った。
「ちょっと待ってくださいね。はいカツです。」
「ああカツ君か。君の任務は偵察および相手の組織の殲滅に変更だ。よろしく頼む。」
「ハイ了解です。」
ブチッと電話が切れた。
「それでは任務の話に移りましょうか・・・んッ?」
カツは部屋中に満ちた甘い臭いに気付いた。
体が温まり頭が蕩けそうになっていく。
目の前がぼやけて股間が固くなる。
それが媚薬だという事に気付かない程カツの理性は蕩けていた。
体の力が抜けてカツは尻餅をついた。
ポイズンアイビーがカツの顔を抱えて耳にふっと息を吹きかけた。
「ねぇカツ君・・・エゥーゴの情報をお姉さんに教えてくれないかなぁ?」
アイビーがカツの股間を手で揉みシゴきながら尋ねた。
「うう・・・仲間を売るワケには・・。」
「仲間?協力相手でしょう?どうしてそれが裏切る事になるの?」
「協力相手ならこんな事はしない筈ッ!お前はネオジオンのスパイだな!?」
「うふふ・・・違うわぁ。私はれっきとした協力相手。君男の子だから色々負担して貰う事になるのよね。」
アイビーはそう言うとカツの唇にキスをした。
甘い味がカツの口内に広がっていく。
「んっ…んんんッ・・・ああッ・・・あうッ!」
アイビーの唾液がカツの体内に入り思考を鈍らせ性欲を膨らませていく。
今やカツの理性は蕩け彼は本能に従うままの獣になっていた。
カツクゥン、エゥーゴで一番強い人は誰なのぉ?♪」
アイビーが猫なで声でカツに質問した。
カツは嬉しそうにアイビーの太腿を擽っている。
「もうちょっと触らせてくれたら教えてあげるよ。」
カツは涎を垂らしながらいやらしい笑みを浮かべている。
完全にアイビーのカラダの虜になっている。
「じゃあ私の胸を揉ませてア・ゲ・ル♪」
その言葉を聞くとカツはアイビーにむしゃぶりついた。
「あん!あう!そんなに強くもまないでぇ!」
いやらしい手付きでカツはアイビーの胸を揉んだ。
「エゥーゴで一番強い人はアムロ=レイ とクワトロ=バジーナ。」
「そう・・・今度仕事をする時はその人達も一緒だといいわね。なんせ敵は手ごわいわよ。ティターンズの残党も混じってるからね。」
「それだけの為にこんな事をしたの?」
「ううん。あなたに戦場で護って貰う為よ。私1人じゃ心細いもの。人間いつ死ぬかわからないんだから前払いよ。ンフフ。」
カツは度肝を抜かれた。意識は朦朧としていたにも関わらずこの女の度胸と手段に。
単にカラダを売るワケではない。こちらが払うのは労力だ。褒美が先払いとは…。
「ねえ・・・任務が終わったらさ・・・ベッド・・・」
カツが顔を真っ赤にしながら聞いた。女を口説くにももっとマシな言葉があるだろうにと自分で思っていた。
「う~ん、あなたがそれなりの仕事をしたら、の話ね。」
「マジ!?うん やるよ!」
カツはのっそりとカラダを起すと嬉しそうな声を挙げた。
だがカツはこの時まだワカっていなかった。
自分のする任務がどれ程ハードなのか、そして命の保障など無いという事に・・・。
第二話 旧型
カツとアイビーは車に乗って協力相手のアジトへ向かっていた。
人数は10人程度らしい。
車窓から見る風景は何処と無く殺風景だ。
町から離れているらしく荒野を道路が走るのみである。
車は数十分程でアジトに着いた。
アジトと言っても廃工場の倉庫でしか無い。
それはあくまで表向きのモノである可能性も無い事は無いが。
「よく来た。君がエゥーゴからの協力者だね。」
カツ達をカジュアルな服装の男が迎えた。
「ア・・・あなたはッ!?」
カツは身構えた。目の前にいる男はかつて戦場で敵であった男だからだ。
無論かつて敵だった人間が仲間になるケースもある。
だが今回は意外だった。
どこをどう見ても共闘出来る要素など無い人間が協力相手なのだ。
「フフフ・・・まだ私の事を覚えていたのですか。まあ無理もありませんね。」
男は愛想良く笑った。
(マサキがいたら喧嘩が始まるだろうな・・・)
カツは一瞬そう考えたがそれを振り払った。
「あの・・・相手の情報はどのくらいあるんですか?」
カツは真面目な口調で男に質問した。
「現在、地球上におけるいくつかの勢力の複合体だという事がわかっています。
彼らの本拠地はここから50km程離れた場所にあります。我々は何度か遭遇していますが
それほどの脅威はありません。」
複合体。
その言葉にカツはいささか恐怖を覚えた。
敵側に特色がある機体が一機あるだけでも戦況は変わる。もしそれが複数あればなおさらである。
数で攻めればいいという訳では無い。
「あの・・・そちら側の戦力を見せてくれませんか?」
カツがよそよそしく聞いた。
正直不安なのだ。並程度の腕しか持ってない自分が彼らの役に立てるのか。
「ではこちらに。」
ここはアジト地下格納庫。
「勢力名の説明がまだでしたね。現在、私達は“カラバ”と名乗っています。」
カツ達は格納庫の通路にいた。
様々な機体がここにはあった。
赤青黄の戦闘機、モビルスーツ二体、ロボット三体、そして機体が入っていると思わしき
コンテナが一つ。
カツは全ての機体に見覚えがあった。中には以前自分が動かしたモノもあった。
その時、ピーッと音が鳴った。
男がホイッスルを使ったのだ。
直後、機体の後ろからワラワラと人が出てきた。
「あらカツじゃない。元気してた?」
集団の1人がカツに声をかけた。どうやらカツの知り合いらしい。
「ルー、ルー=ルカじゃないか。エゥーゴで姿を見ないと思ったらカラバにいたのか。」
「まあそういう所ね。」
「初めまして。カツ=コバヤシさん。カラバのメンバーのロビンです。」
「同じくメンバーのジョーカーです。」
「ヴィレッタ=プリスケンだ。よろしく。」
「一文字 號ってんだ。」
「大道 凱だ。」
「橘 翔だ。よろしく。」
(ルカ以外は初対面か。)
カツは細かく相手の顔と名前を頭に叩き込んだ。
「カツさん。何かご質問は?」
「あのう・・・あそこにあるのはゲットマシンですけど・・・それが何故ここに?」
カツが疑問に思うのは当然だった。
三機のゲットマシンが変型合体する事で“ゲッターロボ”と呼ばれる機体が完成する。
それはスーパー系ロボットが引っ張りだこの今の状況でカラバの様なマイナーな組織が手にいれられる代物では無い。
「あれは旧型なんです。現在あちらの方では新型のゲッターロボ二機が主力の様ですしね。」
カツは驚愕した。
今男が言った事を言い換えるなら旧型のゲッターでは歯が立たない程の敵がいるという事なのだ。
「自分はどの機体にのるのでしょうか?」
「カツさんの機体は・・・これです。」
男は目の前の機体を指差した。
RX 78-2 ガンダム。
かつてアムロ=レイという男が搭乗し大きな戦果を挙げた機体である。
(自分に乗りこなせるのか?そんな事が本当に可能なのか?」
カツは不安になりながらも現実を受け入れた。
「さて皆さん、今回の作戦を説明します。」
男は仲間達の方に向き直った。
参戦予定作品
機動戦士Zガンダム
ゲッターロボ
ゲッターロボG
真・ゲッターロボ
ゲッターロボ號
バットマン
バンプレストオリジナル
鋼鉄ジーグ
登場人物説明
ルー=ルカ(機動戦士ZZガンダム)エゥーゴの一員。グレミー=トトと知り合い。
ロビン(バットマン)正義感溢れる青年。バットマンの助手。
ジョーカー(バットマン)ゴッサムシティのマフィアの首領。悪に美学を追求する男。
一文字號(ゲッターロボ號)並外れた身体能力を持つ漢
大道 凱(同上)巨漢。
橘翔(同上)ゲッターチーム 紅一点。
ヴィレッタ=プリスケン(バンプレストオリジナル) 地球連邦軍SRXチーム大尉。
第三話 進撃
ここはカツが最初に訪れた町。
人々はいつも通りの生活をしいつも通りに動いていた。
たった数分前までは。
ズン。
地響きの様な音が鳴った。
ズズン。
ビルが大きい音を立てて倒れた。
ドオン。
熱線が地面の爆発を起した。
今や町は廃墟になる寸前だった。
突如として巨大なロボット達に襲撃されたのだ。
何の前触れも無かった。
人々は逃げ惑っていた。
「あなた!」
「ハニー!」
1人の女が夫と思われる男に手を伸ばした。
その時彼女に影が差した。
彼女を中心にした半径二メートル程の地面を覆い尽くす巨大な影。
ロボットの足だった。
「ヒッ!」
彼女は観念して目を瞑った。
ドオン。
轟音がして数秒後彼女は恐る恐る目を開けた。
彼女の目に入って来た光景は白いモビルスーツがロボットを組み伏せている状況だった。
「逃げてください!」
白いMSのパイロットが無線越しに叫んだ。
「ハニー!大丈夫だったか!?」
「ええ・・・逃げましょう」
二人の男女は全速力で駆け出した。
(何とか間に合ったか・・・。)
安堵したのもつかの間、パイロットは機体に衝撃が走るのを感じた。
組み伏せられていたロボットが今度は白いMSを弾き飛ばしたのだ。
「ウッ!」
遠のきそうになる意識をどうにか繋ぎとめた。
頭部のバルカン砲で敵を牽制しどうにか機体を立ち上げる。
(ガンダム 大地に立つ か。)
そんな他愛の無い想像をしながらもカツは前後左右を確認した。
自分の周りに目の前の敵一機のみ。
「ていッ!」
相手の側面に回りこみながらビームライフルを連射する。
幸運な事に全て命中した。
だが・・・
「グゥゥッ!」
相手のロボットが吼えて尻尾を振り回した。
ドンッと音を立ててカツの乗ったガンダムが弾かれる。
「ウッ!」
カツはカラダがバラバラになりそうな程の衝撃と目の霞みを覚えた。
このままではいけない。
動かなければ踏み潰される。
相手は迫ってくる。
「く・・・う・・・」
出力が上がらない。レバーを目一杯押しても機体が僅かに動くだけだ。
敵が目前に迫りカツのガンダムのコックピットを踏み潰そうとしたその時、
敵は真っ二つに切り裂かれた。
敵のロボットの後ろにいたのは赤い斧を持ったロボット、ゲッター1だった。
「恐竜帝国の連中はタフなんだぜ?1人じゃ危ねえよ。俺らに任せな!」
ゲッター1から聞こえてきたのは一文字號の声だった。
「ありがとう。やられる所だったよ。」
その時ピーッと音が鳴りカツ達の機体に通信が入った。
「こちらルー。応答を願う。ティターンズと思われる部隊と交戦に・・・ガーッ」
(まさか…)
カツは嫌な予感がしていた。
「この敵に加えてまた新しいのが来たのか。ここは俺に任せてアンタはルーの所に行きな!」
「任せたぜ!」
カツはガンダムを何とか立ち上がらせるとバーニアをフルに噴射させた。
號はカツを見送るとゆっくり後ろを振り返った。
「へっへっへ この町の人達が味わった恐怖をお前達にも思い知らせてやるぜ ゲッターの恐ろしさをな~!」
ゲッター1の姿は恐竜帝国のメカの群れの中へと消えていった。
二つの機影が空中で何度も激突していた。
一つはルー=ルカが駆るリ・ガズィ もう一つはハンブラビ。
リガズィがビームライフルを放つもハンブラビは軽々と避け反撃でビームを撃ってくる。
「ちッ!」
ルーは焦っていた。
先程から何度も撃っている。もうビームライフルのエネルギー残量が無い。
「ハハハ!どうした!それで終わりか!」
相手のパイロットは嘲笑っていた。それがルーの焦りと怒りを更に増大させた。
リガズィのビームがもう一発。だがそれも避けられる。
カチッ。EN切れの合図である。
「見せてやるわ!女だからと言って甘くみないで!」
「ほう?女なのか。」
ルーはビームライフルを投げ捨てビームサーベルを抜き相手に切りかかった。
ハンブラビもビームサーベルで応戦する。
「やあッ!」
何度か切り結んだ末、リガズィのビームサーベルがハンブラビの右腕を落とした。
「ぐおッ!」
「てぃっ!」
リガズィの前蹴りがハンブラビの腹を蹴った。
ルーがトドメを刺そうとリガズィの腕ミサイルを放とうとした時だった。
何かがリガズィの腕に巻きついた。
「一体何を?・・・・あぎぃぃぃぃ!」
突如として凄まじい電撃がリガズィの機体を襲った。
「海ヘビ」
それが兵器の名だった。
「へへへ名乗っとくぜ。俺はティターンズのヤザン=ゲーブル。」
「こちらルー。応答を願う。ティターンズと思われる部隊と交戦に・・・」
言葉を最後まで言わずにルーは沈黙した。気絶したのである。
リガズィの駆動系統もダウンしていた。
ロボットの弱点である電撃攻撃は計器類を麻痺させるのだ。
「コイツとパイロットを持ち帰って・・・ん?」
ヤザンはレーダーに映った影を見た。
まっすぐこちらに飛んで来る。
「そこのMS!動きを止めろ!」
両肩に長いキャノン砲を積んだロボットが現れた。
パーソナルトルーパー R-GUN powered。
ヤザンのハンブラビに対してツイン・マグナライフルで攻撃を仕掛けた。
「ほおう威勢がいいねぇ。人質を取ろうかなと思ったんだが・・・それじゃジャミトフと同じだからな!」
このまま逃げさせてもらうぜ!」
「待て!」
変型して逃走するハンブラビをR-GUNが追跡する。
その時R-GUNの両脇にハンブラビが二体出現した。
「へっへっへ コイツも頂きだぜ。」
「ふふふ覚悟しな。」
ヤザン達の編隊は丁度三角形を形どっていた。R-GUNは丁度その中心にいる。
ヤザンのハンブラビと他のハンブラビからワイヤーが発射された。
「拘束するつもりか!?そんなワイヤーでこれを縛れると・・・むッ!?ミギャアアア!」
ヴィレッタの体を鋭い電撃が襲った。
「ふっふっふ 見たか これぞ我らの連携 “クモの巣”!」
「うう・・・リュウセイ・・・」
ヴィレッタの体がガクリと折れた。気絶したのだ。
「ヤザン隊長 どうします?」
「とりあえずアジトに戻るぞ。こいつらには色々聞きたい事がある。」
動かなくなったリガズィとR-GUNをぶら下げてハンブラビ達は都市上空から消えた。
カツの乗ったガンダムがそこに付いたのはその数分後だった。
「ルー!どこにいるんだ!返事をしてくれ!」
声を大きく張り上るもそれは唯虚空に響くだけだった。
「カツ君 敵軍はあらかた倒した。撤退したまえ。」
カラバのリーダーから通信が入った。
「了解しました。ルーが・・・ルーが攫われました!」
「何ッ。ともかく今は帰還したまえ。作戦はじっくり練る。」
「はい・・・。」
カツは言い知れぬ不安を覚えていた。
これは単なる誘拐だけでは終わらない気がするのだ。
彼はそれが杞憂に終わる事を願うのみであった。
表示オプション
横に並べて表示:
変化行の前後のみ表示: