「ドラえもん のび太と真夜中のバンパイア(店長さま)45-3」の編集履歴(バックアップ)一覧はこちら
「ドラえもん のび太と真夜中のバンパイア(店長さま)45-3」(2007/01/30 (火) 06:54:19) の最新版変更点
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近所で『お化け屋敷』または『吸血鬼の館』更には一部の少年の間で『雷帝、神成さんゾンビバージョンが百体が竹刀振り回して襲ってくる館』
などと色々な根も葉もない馬鹿らしい異名で恐れられている町外れの潰れて今は廃墟と化した劇場
立地条件が悪く人の往来が少なく更に縁起の悪いところだったらしくすぐ潰れた場所であった
それがシルク・ド・フリークの今回のショーの舞台だ。
ここで話は離れるが実はシルク・ド・フリークは違法の団体である。
のび太達一行は普通のサーカス団と勘違いしているが実際は『フリークショー』なのだ。
『昔、欲張りな詐欺師が異形の人達・・つまり見た目が普通と違い手が三本あったり鼻が二つあったり、背が物凄く高かったり低かったり
そういう人達を詐欺師は見世物にして、フリークと呼び見た目以外は人と変わらないものを客を呼んで見物料を取り
笑いの種にして変人呼ばわりして獣のように扱いただ同然で働かせて殴りつけボロボロの吹くばかり着せて風呂にも入れない。
フリークショーは残酷でぞっとする見世物でまともなサーカスのフリをする悪者だらけの汚いところである。』
ダレン・シャン、奇怪なサーカス ドノバン先生談(一部編集アリ)
フリークショーに関する一般人の認識はこんな感じであろうか。
しかしシルク・ド・フリークが上記の様な集団なのかはこれから呼んでいけばわかるだろう。
という訳で話は逸れたが元に戻します。
開演は夜の11時から、のび太達が空き地に集合して映画館の廃墟に到着したのはその十分程前だ
「作者め・・・。いきなり手抜きしてやがる・・・。小説の文章をほとんどそのまま書き写しやがった・・・。」
「まぁ仕方ないね・・・。作者馬鹿だもん・・・。」
と本当に呆れていたドラえもんとのび太にスネ夫が話しかけた。
「のび太・・・。こんな所に本当にショーなんてやっているのか・・・?」
「なんだ、なさけねぇなスネ夫は、こんなのが怖いのかよ。」
色々と恐れられている所だ。内心は不安がありながらも外見は見せず不安そうなスネ夫に渇を入れるジャイアン
「う・・・うん、チラシにもそう書いてあるし・・・。」
不安そうにチラシを見るのび太
その時救世主が現れた。
「やぁ、来てくれたようだね・・・。」
背の高く赤いシルクハットを頭にかぶり手袋をしている目玉が常人より黒い男、そう、のび太にチケットを渡した張本人が現れた。
「あ、はい!!友達も連れてきました。」
男はのび太達の顔をジロジロと見ると
「私はミスター・トール。シルク・ド・フリークのオーナーだ」
ミスター・トールの自己紹介に自分達も自己紹介をしようとする一同の声をミスター・トールは遮った
「ふむ・・・実は子供はお断りなのだが君達は勇気がありそうだ。よし、許可しよう」
その後もミスター・トールと名乗る男は物事を強引に進めていた。
のび太達に話す機会など与えない
「ではチケットを拝見」
「あの~・・・。」
「早くしないとショーが始まる。それとも見なくていいのかね?」
そう言いながら手を伸ばすので仕方なくドラえもん達一行はチケットを渡すと
五枚同時に口の中に放り込み粉々に噛み千切ってゴクリと飲み込んでしまった。
それを見て唖然としているドラえもん達にミスター・トールは
「もうそろそろショーの時間だ。早く行った方がいい・・・。後、中は満員だから静かにしたまえ・・・。」
そう言うと映画館の廃墟の中へ消えていった。
「少し変だけど・・・・怖そうな人だったわ・・・。」
「とりあえず中へ入ろう!!」
躊躇気味のしずかを元気付けるような形でのび太は真っ先に映画館の廃墟の中に入った。
「のび太君成長したね~・・・。このこの!!」
ニヤニヤしながらのび太の隣を歩くドラえもん。
そしてそれに続くように残りの三人も中に入るのだった。
廃墟の中は薄暗くて座席には人が座っていて満席状態だった。
勿論子供などのび太達しかいないので気づいた観客達は少々珍しい目で見ていた
そしてそんな視線を気にする事無く
「わぁ~・・・。」
「人が沢山いるわね~・・・。」
と驚く五人だったが「静かにしたほうがいい」と言うミスター・トールの言葉を思い出すとそのまま奇跡的に空いていた前の方の席に座った。
その並び順は右からドラえもん、のび太、しずか、ジャイアン、スネ夫といった感じである。
そして電気系統をいじったのだろうか、本来は廃墟で電気など付くはずも無いの舞台の上を照らした。
そこに居たのは人間と狼を組み合わせたような、簡単に言えば狼人間だった。
興奮した狼人間は暴れ襲われるんじゃないかと思った観客は悲鳴を観客達は上げるがそれは心配なかった
なぜなら檻の中に入っていたからだ。そして檻の中の狼男が暴れまくり落ち着いた頃にミスター・トールが現れた。
「日本のみなさん初めまして。」
低くしわがれた声なのにきちんと聞き取れる 。
「世界一珍しい人間の巣窟、シルク・ドフリークへようこそ。わたくしどもは、歴史あるサーカスです。
かれこれ五百年巡業し、異常の人々を代々お見せしてまいりました。
顔ぶれはめまぐるしく変わりますがサーカスの目的は一度として変わりません。
そう、みなさんを驚かせ、怖がらせることなのです!身の毛もよだつ奇怪なものばかり、
たっぷりお見せいたしましょう。世界広しと言えどここでしか見られないものばかりです。」
ここでミスター・トールは釘をさした
「気の弱いお客様は、どうか今すぐお引取り願います。皆さんの中にはきっと、おふざけだろうと高をくくっていらした方が多いでしょう
フリークといっても仮面をかぶった人間か害の無い変人の類だろうと。」
ここでミスター・トールは強調させるように音量を上げた
「いいですか。それはちがいます!!今晩お見せするフリークはすべて正真正銘の本物です。
全員この世に二人と居ないフリークばかり。人畜無害なフリークなど一人も居ないのです。」
そう言えばお辞儀をしてショーは開演となった。
ドラえもん一行は混乱していた
「どういうことだ、のび太?これはサーカスじゃなかったのかよ!!」
怒り気味で話すジャイアンを
「まぁまぁとりあえず見てみようよ」
とドラえもんはなだめていた。
そしてショーでは檻の中に入れられた狼人間、ミスター・トールの紹介ではウルフンマンというらしい。
それは檻の中で暴れて興奮していたがミスター・トールがなにか動作をするとウルフマンは急に大人しくなった。
ミスタートールの話だと催眠を掛けた状態らしく今から檻から出して客の目の前を歩かせると言う、
度胸のある人はあくまでやさしくなら触ってもいいがしかし大きな音を出せば催眠は溶けて
暴れだすそうなので絶対に喋るな。そう釘を打つとミスター・トールは檻からウルフマンを放し、
舞台の脇から現れた青いローブに身を包んだ小柄でのび太達と身長は変わらないが筋肉隆々な助手達がウルフマンをつれて通路を歩いていった
そして何事も無く事は進んでいたその時だった。
バーン!!
何か分からないが大きな音がした。
そして催眠が溶けたのか暴れだし大音量で叫ぶウルフマン、
それを見て混乱し悲鳴を上げる観客に興奮したのか青いローブの助手達の抑えを振り切りドラえもん達一向に襲い掛かったのだ。
もちろん逃げるドラえもん達、しかし、しずかは逃げ遅れウルフマンが襲おうとしたその時
しずかを守ろうと震えながら両手を広げウルフマンの眼前に立つのび太
その目はいつものノロマな駄目人間で無く本当に強い意志を宿し確かな覚悟があった。
その眼差しにウルフマンが一瞬怯んだ、その瞬間爆音と共にウルフマンは吹き飛ばされ壁に激突し意識を失った。
のび太としずかが後ろを向くとそこにはまだ白煙上がる空気砲を腕につけたドラえもんだった。
それを見た観客達は一時混乱していたが、それは歓声に変わっていく。
「よくやった!!」「すごい!!」「かっこいい!!」
そんな声が聞こえる中ドラえもん達は腰が抜けてヘロヘロなのび太に近寄った。
「のび太君だいじょうぶかい?」
「なんとか・・・・。」
苦笑しながら言うのび太を見て安心する一同
その時拍手の音が聞こえ一同の視線はそこに集まった。
「お見事、お見事。まさかウルフマンの眼前に立つどころか撃退するとは・・・いやはや大した方達でだな。」
そう言いながら手を叩くミスター・トールに少々怒りが芽生える一同だったが文句を言う前に
ミスター・トールの大音量の声に阻まれたのだ。
「皆さん!!これでこのショーがいかに危険かお分かりいただけでしょう!!繰り返しますがこのショーは危険なのです。
約束を守れず命を捨てたくない者は立ち去ってください!!」
その迫力に歓声に包まれた映画館の廃墟は静寂に包まれた。
「ふむ・・・結構。では次の演目へと移りましょう。皆様お楽しみください」
反応に満足そうにそう言いながらお辞儀するとのび太達の方を向いて
「迷惑掛けてすまなかった・・・。あとでお詫びの品を渡そう。」
それだけ言えばいつの間にか舞台の上に上がっていた。
その後はなんとも不思議で楽しいショーだった。
鋏でも切れない不思議なひげを自由に伸ばせる不思議な美女、トラスカ
胃が二つあるといい見てるだけでも吐き気がするような量の食べ物の山を五分足らずで完食してしまう世界一の太っちょラムス・ツーべリーズ
両手だけで百メートル八秒で走り終えるハンス・ハンズ
電動ノコギリでさえ壊せない歯を持つ女ガーサ・ティース
足だろうが指だろうがどこを切っても再生するコーマック・リムズ
とここまで順調に進んでいたとき舞台の上にまたミスター・トールが現れたのだ。
そして彼の説明によれば次の演目はかなりユニークだが危険なものらしく許可するまで静かにとの事だ
ウルフマンのことを教訓にしているので観客は全員黙っている。
現れたのオレンジ色の髪をした男だった。
彼は「ラーテン・クレスプリー」と名乗り
そしてその助手だろう海賊の姿をした少年が籠の中に入った蜘蛛を持ってきた
名前はマダム・オクタと言うらしい。
この蜘蛛は山羊をも一撃で仕留めるという猛毒を持っており今から笛(縦笛だったがクレスプリーはフルートらしい)
でその蜘蛛を操り様々なことをさせるらしい。
しかしこれはかなり集中力が居る為周りがうるさいと蜘蛛は勝手に動き回り無差別に人を襲うことになりかねないらしい。
それを聞いて観衆も緊張しながら芸を見ていた。
結果から言えば大成功だった。
マダム・オクタは器用に用意されたボールや棒などででサッカーをしてみたり用意されたティーセットや更に盛り付けられた大量の蝿を
人間がティータイムと同じように二本の脚のみを使って蝿をフォークとナイフで食べカップにいれてある何かを飲んだりしていた。
更には地面からクレスプリーにマダム・オクタは登り途中助手の海賊の格好をした少年に笛の役目を任せ口の中に巣をかけさせてりなど
ドラえもん達も口をあんぐり空けて驚く芸だった。
ちなみにこれが終わったあとミスター・トールがショーの終わりを告げて観客が帰ろうとしたときに
大きな蛇が出口から進入して恐怖させたがそこに蛇少年(体に蛇のような特徴がある少年)がやってきてその蛇を
捕まえた後その蛇と芸をしてその後
「本当にお開きです」
と言うミスター・トールの言葉で本当にショーは終わった。
ちなみにミスター・トールの言うお詫びの品は演目の間の休憩時間に無口な小柄の青いローブを着た助手達から渡された
蜘蛛の糸の形をした綿菓子やらどこを斬っても再生するゴム人形(数ヶ月で腐るらしいが)等それなりに魅力的な品ばかりだった。
それに満足したドラえもん達はウルフマンに襲われた恐怖やミスター・トールに対する不満など忘れ
「すごかったね~」
「ウルフマンのときは死ぬかと思った・・・・。」
「のび太の癖にかっこつけるからだ!!」
「あの蜘蛛を操る人・・・ずっと私を見てた気がする」
「確かにケダム並に面白かった」
などとショーの感想を熱く語りながら家路へと向かうのであった・・・。
その数十分後
「さてハイバーニアス、真実を教えてもらおうか・・・。」
銀色の細長いトレーラーの中で蜘蛛の演目をしたラーテン・クレプスリーとミスター・トール、本名ハイバーニアス・トールは話していた。
そして二人は気づいてないがそれを闇にまぎれて聞いている影があった。
「ああ・・・。しかし私には君にどうしても頼まなければならない事がある。それを先に聞いてくれるか?」
「ふん・・・。一体なんだというんだ・・・。」
「---------をダレンとラーテン・・・君達で殺して貰いたい・・・。それが頼みであり今回日本に来た目的の一つだ・・・。」
それを聞いた影は誰を殺させるかは聞こえなかった物のそのまま気配を消してトレーラーから離れていった・・・。
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