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第二話
『真相』
「ダレン!!一体どうなっている!!」
少年のナイフによる攻撃を確実に持っている剣で受け流しながら、のび太を助けたオレンジ色の髪で頬に傷がある男
ラーテン・クレプスリーはダレンに向けて言った。
「クレプスリー!!よく分からないんだけどその子が襲ってきて、のび太君がやられた!!」
「ええい!!結局ほとんど分からずじまいか!!」
そう言いながらもクレプスリーは剣を振る。
一度目で少年の手に持つナイフを弾き、二度目で少年の左手首を斬り落とした。
『ドサッ』と音がして少年の小さな左腕が地面に落ちた。
それから間もないぐらいで少年の手首は大量に出血し激しい痛みで悲鳴を上げながら左腕を抑え地面に倒れこんだ
「クレプスリーいくらなんでもやりすぎだよ!!」
ダレンがそう言いながら少年に近づこうとするがそれをクレプスリーは右腕で制した
「ダレン!!そいつをよく見てみろ!!」
そう言われてダレンはその少年を見ると手首の血が出ている部分を必死に舐めていたのだ。
それはなんとも奇妙な光景だが奇妙な事は続き血の出血が少なくなっているのが傍からでも確認できた。
バンパイアの唾液は傷口をふさぐ効果がある、そして少年がそれを使えるという事は少年がバンパイアだという事を証明していた。
「ふん、痛みのあまり傷を塞ぐ事ばかりに躍起になるとは幼稚だな。
だがこれで、こやつがバンパイアだという事がハッキリした。
さてダレン、そこに転がっている小僧と、このバンパイアをつれて退散するぞ・・・。」
そう言えば必死に左の手首を舐めている少年に近づくクレスプリーだったが
だがそれはいつのまにか現れた青い髪の青年によって阻まれた
青年の持つ刀が自分の頭目掛けて振り落とされるのを見たクレプスリーは咄嗟に後ろに飛んで避けた
「貴様!!そいつの仲間か!!」
クレプスリーが怒りながら叫ぶが青年は無表情で言葉も発しない
そして視線は目の前のクレスプリーでは無くその後方にいる、のび太の方を向いている
「狙いは、あの小僧か!!」
そう言いながら斬りかかるクレスプリーとそれを防ぐ青年
剣のぶつかり合いは数十回続き剣の技量だけなら2人は、互角だった。
唯青年の方は汗一つ出ておらず疲労の様子はない。
対してクレプスリーは疲労が顔に表れ始めていた。
その時パトカーの音が近づいてきた
「くっ、騒ぎすぎたか!!ダレン退くぞ!」
そう言えば青年を蹴り飛ばしダレンと気絶して肩から今だ出血しているのび太を抱えるとその場から消えてしまった
これはフリットと言い正真正銘のバンパイアなら誰でもできる技術で簡単に要約して言えば超スピードで移動ができるのだ。
青年はフリットで逃げたクレプスリー達の後を追いかけようとしたが、未だ傷口を舐めている少年を見れば刀を鞘に収めてその少年の落ちた左手を持ち上げ
少年が暴れようとも無言のまま抱えてその場を去っていった
12月20日
のび太は暗闇の中で目覚めた
視界が暗く何も見えない、背中越しの感触でベットか何かに横になっていることは分かる
肩がジクジクと痛んで右手で抑えたがそこにあるはずの傷は完全に塞がっていた。
暗闇の中どこからが現実でどこからが夢なのか分からず混乱していると後ろからドアを開ける音がした。
それと同時に眩しさで目が細める。ドアの後ろは夕焼けの空が窓越しに写っていてその前にはダレンの姿があった。
「のび太君おはよう、肩はまだ痛むかい?」
そう言いながらダレンはのび太に近づく
「ダレン・・・・さん?僕は・・・何でここに?」
「まぁとりあえずお腹も減ってるだろ?とりあえずクレプスリー起こして、ご飯でも食べた後にでも説明するよ」
そう言えばダレンは隣の部屋へと移動して棺桶をトントンと叩いてクレプスリーを起こした。
棺桶で寝ていたクレプスリーを見て
「吸血鬼みたい・・・。」
とのび太が呟くとダレンとクレスプリーは大笑いしていたがのび太は何故笑うか分からなかった。
さてそれから数分後部屋に置かれたシチューやらパンやらが置かれたテーブルに囲むように座り食事をする事になった。
三日間眠っていたのだ。のび太の体は自然に食物を欲しているのか一心不乱に食べていた。
そしてそののび太に負けず劣らずの勢いでクレスプリーとダレンもシチューやパンを貪り食っていた。
そして一時間たった頃、皿の上の食料は三人の胃袋と消え一息ついた時クレスプリーとダレンがのび太の方を向いて
「さて、では自己紹介に移らさせて貰おう、我が輩はラーテン・クレプスリー、シルク・ド・フリークの団員でバンパイアだ」
「で僕がダレン・シャン、同じくシルク・ド・フリークの団員で半バンパイア」
二人の自己紹介にのび太は沢山の騒動を経験しているので二人の話は信じられたがそれでも衝撃を受けた。
「バンパイアって・・・蝙蝠に変身したり心臓に杭を刺さない限り死なないとかそんな感じの?」
のび太はビクビクしながら言うと2人は顔を見合わせてまた大笑いしていた
「聞いたか、ダレン?心臓に杭を刺されると灰になるそうだ」
「ク、クレプスリーだめだよ、笑ったら・・プッ」
二人は本当におかしそうに笑う。
まぁ二人にしてみたら真顔で日本人の男性は、ちょんまげ付きの侍で寿司を毎日食べていると日本人に言っている感覚に近い、二人が笑うのもある意味仕方ない。
しかし、この状況でのび太からしてみれば唯二人がふざけているようにしか見えなかった。
そしていつの間にか
「二人共真面目に答えてください!!」
そう叫んでいた、これに二人は少々驚いていたが
「いや、その・・・・すまん、あまりに元は事実とは違うのでな、ついつい笑ってしまった。」
クレプスリーはのび太に謝罪をした。
その後クレプスリーはのび太にバンパイアの事について説明を始めた。
バンパイアは体は頑丈だが心臓に杭を刺される以外にも拳銃で頭を貫かれても重い物で体を潰されても死ぬ、世間一般で言う不死身とは程遠い存在である事
バンパイアは爪と歯がとても頑丈になるが長い牙が生えるわけではない事
太陽の光には弱いが別に浴びたらすぐに死ぬわけではなく少しの間なら耐えられるという事
その他にも一通りの説明をしたがのび太が話を理解できず何回も話を繰り返して言うのが嫌いなクレスプリーをダレンが何回もなだめていた
ちなみにのび太の怪我が三日でほぼ治っているのはバンパイアの唾液で傷を塞いだおかげらしい。
そして一通りバンパイアの説明が終わった時のび太の頭にある疑問が浮かんだ
「何で二人は僕を助けてくれたり自分の正体を明かしたりするの?それにあの日僕を襲った子は一体・・・・。」
そこまで言ってのび太は肩を刺された痛みを思い出し思わず身震いをした
「そう言えばクレプスリー、僕もよく分からない、何で事件の調査をしてるんだ?僕はミスタートールから頼まれたとしか聞いてないけど実は他にも理由があるんじゃないのか?」
ダレンものび太の質問に便乗する形で質問をする。
一度に質問攻めにされたクレスプリーは少々うんざりといった顔をしながら
「二人共、少し落ち着け・・・。ふむ、そうだな・・・。そろそろダレンにも話して良い頃だろう、当事者もいることだし・・・。」
「当事者?」
のび太は誰なのかわからず頭には?マークで埋め尽くされる
そんなのび太をクレスプリーは無視する形で話を続けた
「ことの始まりは・・・四ヶ月前・・・ミスター・タイニーがシルク・ド・フリークに来た時・・・。」
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