「DB新作 第二話」(2011/01/22 (土) 10:09:33) の最新版変更点
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「用って・・・?」
少年は聞いた。
「ちょっとね」
グスフは答えた。
そして手にエネルギーが凝縮した球体を作り空へと投げた。
一瞬 ビカッと光って星空を照らしたエネルギーは四散し消滅していく。
「これで・・・来てくれるかな」
「えっ?」
ぽかんとした表情の少年の上に影が差した。
グスフが影の主を見る。
上空に半袖の道着を着た男と緑色の道着を着た男がいた。
「ちょっと大きい気を感じたから着てみたら」
「こういうわけか」
「ヤムチャさんと天さん…」
「こいつは悪人じゃない。気の質でわかる。だが…」
ヤムチャと呼ばれた男が口を開いた。
空中で自然体のままだが隙が無い。
「恐らく貴方の仲間である人に用があるんです。フリーザ様の為にね」
グスフがニヤリと笑い、パワーを上げる。
彼の体が一回り大きくなった
「フリーザの残党か」
天さんといわれた男がグスフに話しかけた。
キッとグスフを睨み構えをとる。
「ここじゃナンだし場所を変えましょう」
グスフが親指で後ろを指す。
“荒野でやろうぜ”というニュアンスである事はその場にいる誰の目にも明らかだった。
「いいだろう」
ヤムチャと天津飯が飛び立つグスフを追いかける。
「言った方がいいのかな?」
その場に残された少年、トランクスは首をかしげながらしばしの間 考えた。
数分後 ヤムチャ達とグスフは対峙していた。
「二人で来てもいいんですよ」
「俺達だって武闘家の端くれだ。そういう卑怯な真似はやらないんだ。尋常にすべきだろ」
「まずは俺からだ。」
グスフとヤムチャの会話に天津飯が割って入った。
「お前のパワーを計らせて貰う」
天津飯の背中が変形する。
二つの突起が肥大化し やがてそれは「腕」の形をとった。
「ほう?」
グスフが一歩前に出る。
自然な形だが即ダッシュが可能なフォーム。
ゴッ。
鈍い音が響いた。
天津飯が一瞬でグスフの背後に回りこんで一撃を与えたのだ。
だがグスフは涼しい顔でバックハンドで反撃を試みる。
バシン。ズン。
天津飯がそれを受け流しグスフにボディーブローを決める。
「お味はどうかな?」
慇懃な表情を浮かべながら天津飯がグスフにたずねた。
「そろそろ本気を出したらどうです?蚊に刺されたレベルですらありませんよ?」
グスフが言葉を言い終わると同時にダッシュする。
「ッ!」
あまりのスピードに驚いた天津飯が4つの腕でラッシュを繰り出す。
牽制・フェイント・ジャブ・ストレート・フック。
一つ手を出すたびに腕が傷つく。
グスフが全てにカウンターを当てているのだ。
「ちぇいやあ!」
グスフの回し蹴りが天津飯の脇腹を捉えた。
「ごはあっ!」
胃液を吐きながら吹き飛ぶ天津飯。
「もっと行きますよ!」
グスフが追撃しようとする。
糞ッ。
天津飯は思った。
まさかここまで優れた相手だったとは。
気の大きさで気づくべきだったかもしれない。
ざっと今の自分の三倍は軽く超えている。
ならば。
「ダブル気孔砲ーーーーッ!」
腕で二つの三角形を作り、エネルギーを打ち出す天津飯。
相手を捕らえた。
ダメージはある筈。
その希望的観測は影によって打ち砕かれた。
グスフが両腕を横に広げて「気孔砲」の軌道を逸らしているのだ。
「面白いですねえ」
「馬鹿なッ!」
「先ほどの攻撃…全力ですよね?もう動く力も残ってないのでしょう。今楽にしてあげますよ」
「ううっ・・・」
天津飯の腕が二本へ戻っていく。
天津飯は無言でダッシュしグスフへの距離を詰める。
捨て身の攻撃。
グスフがちらりと斜め下を見る。
天津飯がアッパーを狙う。
が、直後天津飯の体が崩れ落ちた。
カウンターのハイキック。
それが決め技だった。
「次は…ヤムチャさん あなたですね?」
グフスがニヤリと笑いながらヤムチャに向かってゆっくりと歩き出す
「う…うわああああ」
ヤムチャが空を飛んで逃げ出す。
天津飯がやられた今 自分もああなるという事は彼は即座に理解した。
「逃しませんよう」
グスフがヤムチャの目前へと躍り出る。
高速で移動したのだ。
「う・・・あ・・・」
恐怖に縛られ一瞬ヤムチャの動きが止まった。
あまりにもデカすぎる隙。
直後、空中で爆発が起こった。
白目をむいて落下していくヤムチャの体。
ズシン。
仰向けに倒れたままヤムチャはうごかなくなった。
「たわいのない…フリーザ様を倒した奴はどいつだあああああ!」
グスフの絶叫が夜空に木霊した。
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