556.劉香

  崇禎初年、福建ではオランダによる外患があって、海賊の劉香がこれに乗じて福建・広東の沿海の町をつづけて寇掠した。総督の熊文燦はかれを招撫することを議論して決め、参政の洪雲蒸、副使の康成祖、参将の夏之本、張一傑らを派遣して教えさとさせたが、ともに捕らえられてしまった。そこで降伏した盗賊の鄭芝龍に劉香を田尾洋で攻撃させた。劉香は勢いが逼塞し、洪雲蒸に戦いを止めさせようとした。洪雲蒸は「急いで賊を撃て。わたしのことを構うな」と大声で叫んだので、ついに殺害されてしまった。劉香は勢いがいきづまり、自ら船を焚いて溺死した。承祖らは脱出して帰順した。


556.劉香

  崇禎初,福建有紅夷之患,海盜劉香乘之,連犯閩、廣沿海邑,總督熊文燦議招撫,遣參政洪雲蒸、副使康成祖、參將夏之本、張一傑等宣諭,倶被執,乃令降盜鄭芝龍撃香於田尾洋。香勢蹙,令雲蒸止兵,雲蒸大呼,急撃賊,勿顧我,遂遇害,香勢窮,自焚溺死,承祖等脱歸。


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徐鴻儒 556.劉香 明祖本紀

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最終更新:2007年02月27日 08:08