10.五代にわたって韓に宰相たること

  『史記』は、張良が五代にわたって韓に宰相をつとめた家柄だったので、韓のために始皇帝に仇を報じようとしたといっている。しかし、五代というのは韓王を指して言っているのであり、韓の王五代にわたって張氏が宰相であったと言っているので、張氏の五代がみな韓で宰相であったわけではない。張良の祖父の張開地は韓の昭侯・宣恵王・襄哀王のもとで宰相であり、張良の父の張平は釐王・悼恵王のもとで宰相であった。これを五代としているのだ。顔師古の註によると、昭侯から悼恵王にいたるまで、合わせて五君である。


10.五世相韓

  史記稱張良以五世相韓,故爲韓報仇。然五世指韓王而言,謂韓王五世皆張氏爲相,非張氏五世皆相韓也。良大父開地相韓昭侯及宣惠王、襄哀王,良父相釐王及悼惠王,是爲五世。顏師古註,從昭侯至悼惠王,凡五君也。


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漢王父母妻子 10.五世相韓 過秦論三處引用

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最終更新:2007年02月12日 13:32