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■ 【GEPR】原子力に「次世代」はあるのか 「アゴラ[池田信夫](2018年12月04日 17:00)」より
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次世代の原子炉をめぐって、政府の方針がゆれている。日経新聞によるとフランス政府は日本と共同開発する予定だった高速炉ASTRIDの計画を凍結する方針を決めたが、きのう経産省は高速炉を「21世紀半ばに実用化する」という方針を明らかにした。他方で経産省は小型モジュラー炉(SMR)の開発も検討しており、戦略の方向が定まらない。

先月の言論アリーナでも議論したが、原子力産業が生き残るためには「次世代」の技術が必要だが、現状ではその展望はない。澤田哲生さんは高速炉に未来があると考えているようだが、私は高速炉をあきらめるべきだと思う。それは技術的には理想かもしれないが、ビジネスとして成り立たないからだ。

いま主流になっている軽水炉(LWR)は、もとは原子力潜水艦の技術であり、発電所の原子炉としては過渡的なものと考えられていた。未来の原子炉とは高速増殖炉(FBR)であり、それは消費した以上の燃料を生み出してエネルギー問題を最終的に解決できると思われていた。1970年代には図のようにFBRは、先進国のエネルギーの半分以上を供給すると想定されていたのだ。

しかし1977年にアメリカのカーター大統領が核燃料サイクルからの撤退を決め、FBRはその打撃から立ち直れなかった。日本でも「もんじゅ」は廃炉になり、核燃料サイクルは行き詰まっている。その初期の目的は三つあった:

  • 1 軽水炉で燃やした核燃料を再処理で有効利用して発電コストを下げる
  • 2 FBRで核燃料を増殖し、ウランが枯渇してもエネルギーを自給する
  • 3 再処理で核廃棄物の中のプルトニウムを分離して体積を減らす

このうち1は絶望的である。(※mono....続きは略)
2は無意味である。(※mono....続きは略)
3も必要ない。(※mono....続きは略)

(※mono....中ほど略、詳細はサイト記事で)
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これ以上、経済的に無意味な核燃料サイクルにこだわると、原子力産業そのものが壊滅するおそれがある。ここで原子力技術が途絶えると、その後の開発も不可能になる。安全保障にとっても原子力は重要だが、それが生き残るために必要なのは、プルトニウムではなく人材である。優秀な人材を引き留めるためにも、実現可能な次世代技術が必要である。



















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最終更新:2018年12月04日 17:34