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森国人+妖精に愛されしもの+マジカルポリス+白魔法使い

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yot

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森国人+妖精に愛されしもの+マジカルポリス+白魔法使い







白魔法使い

白魔法使いとは世界のバランスを崩さぬよう行使する魔法を抑えるように心を戒めた魔法使いである。
ゴロネコ藩国では白魔法の教えを広めるために国立の白魔法学校を建立し白魔法使いの養成が行われている。
白魔法学校では世界についての勉強や世界へ与える影響の少ない低級の魔法とその運用方法の研究が行われている。

文 YOT

イラスト 動画 榊聖
満月の夜。惑える光を集めて空へ返す白魔法使い。

 月が、出ている。
 秋の稲穂を思わせる金色の月と、深く澄んだ蒼い空。まるでおとぎ話に出てくる妖精の国のようだ。
 いや、ここは事実おとぎの国なのだ。作りものなんかではなく、確固として存在するひとつの世界。

 幻想的な空に抱かれて、一つの影が空に舞っていた。
 白い衣を身にまとい、いくつもの小さな光とともに踊る魔法使い。夜を映したような深い藍色の目が、優しくその光を見つめている。

「こんばんは。今日はとてもいい夜なんだから、行き先を間違っちゃいけないよ。還るべきところに還って、ゆっくりとお休み」

 囁くように声をかける。光たちが迷子なら、さしずめ自分はお巡りさんといったところだろうか。行くべき場所への道順を、しっかり間違わないように教えてやらなければ。そうでないと、光はたださまようばかりで一息すらもつけないのだ。
 そんなことを思ったら、少し不思議な気分になった。光のお巡りさんか。なかなか悪くないかもしれない。
 いけない、思いにふけっていたらいつまで経っても終わらない。軽くかぶりを振って集中を高める。
 左手を起点として魔法陣を展開、詠唱で道をつなぐ。目的地は天の先。長い長い道を、途切れないようまっすぐに紡いでいく。
 世界と呼吸を合わせてゆっくりと軸を重ね、溶け込ませる。廻り廻ってまた生まれてこられるよう、優しく送り出すように。
 ――さぁ、行きなさい。もう迷わないようにね。
 光がくるりと回り、ひとつまたひとつと昇っていく。最後のひとつが消えるのを見届けてから、瞼を閉じるように、無事に帰れることを祈りながら詠唱を終える。


 最後に、月が笑ったような気がした。

文 ウル


白魔法使いの在り方

魔法とは人の世の法とも自然の法とも異なる法、故に魔法であり、人として自然に生きるのならば本来使用するべきでない力である。
故に白魔法使いは魔法使わない魔法使いを目指し、魔法を使わずに出来ることならば自らの手足と知恵で解決するべきである。
魔法を使うのは人の法で全力を尽くしても最後の一歩が届かないその時に、最後の一歩を踏み越えるために行使するべきものである。
そしてその最後の一歩を踏み越える理由は優しさであり、何処かの誰かの悲哀を和らげるために魔法は振るわれるべきである。


魔法の運用の工夫

魔法による世界への悪影響を抑えるためには大掛かりで強大な魔法は使わず
小規模で控えめな効果の魔法を使用する必要がある。
その控えめな魔法でもって目的を達成するためには、周囲の状況を的確に把握して
その場に最適な魔法を選びそれを最も効果のあるタイミングで使用する必要がある。
その場の状況とは例えば戦場の布陣であったり気温や湿度や地形だったりと多岐に渡る。

控えめな魔法にも利点はある、それは大規模な魔法に比較して相対的に発動に手間が要らないという点である。
これは魔法が最も効果を発揮するタイミングに発動するには非常に有利な点である。

また控えめな魔法を有効に使うには仲間同士の連携も重要である、これは共同で一つの魔法を使うという事でなく(それは大規模な魔法になるだろう)
それぞれが分担しそれぞれの魔法で自分の役目を果たすことで控えめな魔法でも目的を達成する事が出来る。

つまりは戦場に例えれば一人が戦場の敵味方の位置と地形から1の力の適切な魔法で適切なタイミングで牽制を行い、もう一人がその牽制を完全に生かすタイミングで1の力で攻撃を行う事で、闇雲に10の力で魔法を使うのと同等の効果を上げる事を目指す。

戦闘においては力と力のぶつかり合いになってしまう事もあり、白魔法の在り方を守るのは困難な場合も多いが、これに対してはそもそも戦闘が発生しないように努力を行うのが白魔法使いとしての在り方である。

世界知識の勉強

世界への悪影響を少なくするためには何より世界への知識が必要である。
魔法と世界の関係を正しく把握するため聯合国より星見司を招き世界についての知識を学ばせてもらっている。
同時に白魔法についても森国を中心とした聯合国の魔法使いを招き共同研究を行っている。


自然との調和

世界を知るという事は人を含めた自然を知るという事でもある。
魔法とはそれらの自然の力を借りることでもあり世界を知り、自然と調和する事が白魔法も目的の一つである。
妖精に愛されているゴロネコ藩国の魔法使いは自然の妖精達と対話し自然との対話を行ってきた。

白魔法学校の傍にある妖精の泉では羽妖精に抱きつかれながら対話を行っている学生の姿を見かけたりもする。
豊かだった森国の自然を復興するためにも自然を理解し自然と調和した森国の姿を取り戻す事も白魔法使いの目的の一つである。


優しい心の勃興

白魔法は他者への優しさを持って振るわれるべきである。
優しさとは何かと言う事についてはいくつも答えがあるが、悲しみを知り、他者の悲しみを和らげようと行動する事も優しさの形の一つだろう。
そのためには他者の悲しみを想像し理解しようとする心が重要である。
あまりにも悲しみが多いこの世界から自らが出来る範囲で悲しみを和らげる、それが白魔法の目的の一つである。


マジカルポリスとしての活動

白魔法使いはマジカルポリスとして治安維持活動も行っている。
マジカルポリスの中でも白魔法使いを兼ねる者は白い専用の制服を着用する。
他者を戒める治安維持活動において自己への戒めが必要となる白魔法の精神は非常に重要である。

イラスト 榊聖
白魔法使い版マジカルポリス制服

既に実戦において有効性が証明されている玄霧藩国の特務警護官との連携についても、合同訓練が引き続き定期的に行われており今後も連携して活動が行われる見込みとなっている。

文YOT

設定文

ゴロネコ藩国という森国に白魔法学校がある、ここで白魔法を学んだ魔法使いを白魔法使いと言う魔法の紋章で障壁を作り出し攻撃を防ぎ、癒しの魔法で輝く手で負傷者の傷を癒す。魔法を使うたびに白き輝きを放つその姿に天使の姿を重ね拝む将兵が後を絶たない。

文 アム

痛いの痛いのとんでけ~

「痛いの痛いのとんでけ~」
ちゅっと、軽くまぶたに口付ける。
手の甲に描かれた魔法陣から淡い光が現れ、消えた。
それを視界におさめ、そっと頬の傷に手を伸ばせば、先ほどと変わらぬ痛みが走る。
「おい、ちゃんと直してくれよ」
「あ?ちゃんとやったじゃないか。おまじない」
「そうじゃなくてさー。白魔法使ってくれよ」
口を尖らせる同僚。うるさいとばかりに唇をつまむ。
「あーもう、お前めんどくさがってないで、体の傷の方は医者のとこ行け。俺は心の傷専門なの」
「…お前、この間失恋して傷ついた奴に「心の治療は専門外だ」って追い返してなかったか?」
じとりとした同僚の視線に、へっと笑う。
「あんな年中失恋男、いちいち相手にしてたら、魔法の無駄使いじゃないか」
「ということは、俺の傷を治すのも…」
「お、文句言うのか?一応おまじないしてやったじゃないか」


 その日の夜、同僚は結局彼は白魔法で何ができるのかを聞けなかったことに気づき、なかなか寝付けなかったという。

イラスト 文 榊聖

SS

もう直昼になる。午前のパトロールもそろそろ切り上げて飯と行くか。そんなことを考えながら郊外の森に来ていた。
 鬱蒼としたとまでは言わないが、それなりに年を重ねた古い森の外れ。この辺は遊ぶのに手ごろな樹が多いこともあって、格好の遊び場なのだ。

「俺も昔、この辺に秘密基地とか作ったよなぁ……」

 懐古の情に浸りながら、遠くに聞こえるはしゃぎ声に聞き耳を立てる。
 今日も子供たちがわいわいと騒いでいるのが分かる。ここで会うのは大抵男子で、女の子はあまり見たことがない。

「ま、わざわざ森の奥まで入るヤンチャ坊主なんてあんまりいないか」

 元気に遊んでいるところに突然立ち入っても仕方ない。政庁に戻ろう。
と、そんなことを考えたときだった。
どすん、と鈍い音が聞こえ、騒がしさの色が変わる。泣き声が後から続く。

(……足を滑らせて落ちたか)

音のする方へ走る。
魔法使いとて、身体能力が無いわけではない。木々をすり抜け、子供たちのもとに向かう。

「おい、大丈夫か?」
「タカが落ちたんだ!」
「血が出て、どうしよう……!」

駆け寄って声をかけると、足を切った少年の周りを数人が囲んでいる。見たところ軽症だが、子供にとっては重傷だろう。

「オーケーオーケー、大丈夫だ。すぐに治してやるよ」
「おっちゃん医忍なの?」
「少し違うが。ちょっとどいてろ、格好良く治してやる」

息を整え精神を集中する。
そっと右手を上げ、そこに意識を集中。手の甲に描かれた紋章が、うっすらと白く光る。
光は揺らめきながらも徐々に強さを増し、周りを照らしだす。
気合いを入れ、しかし精神が乱れないよう注意を払いながら口を開く。

「俺の右手が光って唸る……!」

更に力を込めると、右手は目も当てられぬほどに輝きを放った。

「……傷を直せと輝き叫ぶぅ!」

 掛け声とともに目を開き、患部へと手を伸ばして溜めに溜めた力を行使する。
 光が触れたところからどんどんと傷がふさがっていき、瞬く間に完治した。

「うおー、おっちゃんすげー!」
「よくわかんねぇけど気合いで治したー!」
「いやいやおっちゃんとは失礼な。まだ若いんだから、せめてお兄さんと言ってくれ」

 苦笑を返しながら立ち上がる。怪我をした少年は治った傷口を不思議そうに眺めている。

「遊ぶのはいいが怪我には気をつけろよ。そんで、怪我したらちゃんと医忍さんか俺らんとこ来るんだぞ。分かったな?」
「にいちゃんらって、何の人ー?」

振り返り、スマイル&サムズアップで答える。

「……兄ちゃんらはな、格好いい白魔法使いだ」

 言って立ち去る。後ろでは子供たちがまた騒ぎ出している。無駄に格好つけたせいで気恥ずかしさが込み上げてきた。
 さっさと帰って飯にしよう……。

文 ウル


SS2

白魔法使い…ゴロネコ藩国では、そう言われる人々がいる。

とある森……白魔法学校の卒業式が終り、数人の生徒が帰りの道を歩いている。

新米白魔法使いA(以下ABCDEFと数人)「今日で授業も終わったねぇ…」
B「明日から白魔法使いとして恥ずかしくない活動をしましょう!」
C「あ、ねぇねぇ観光地の方行かない?新しいお店でてたよ~卒業の打ち上げをしようよ~」

どうやら、卒業生のようだ。卒業式を終え今後の事などを話し、賑やかに森を歩いている。

(がさがさ)

道の脇から音が聞こえる。

D「?何の音だろう…」

一人の男の子が音に気付き覗いた。

D「…あっ!」

小さめの声だったが鳥の鳴き声ぐらいしか聞こえない静かな森では十分だった、前を歩いていた人達も気付いて振り向いた。

E「どしたの?」
D「血が……!」
B「Σどうしました?血って!?」

駆け寄ってくる面々。
男の子が指を差している。

C「あ!」
F「Σ」

指を差している方向には血だらけの女性が木に寄り掛かり座っていた。
あわてて駆け寄る新米白魔法使い。

A「大丈夫ですか!」

血だらけの女性は意識が無いようだ…

D「どどどどどうしよう!?」
B「お、おちついて!!て…手伝って!治療を!」
A「わ…わかった!」
C「うん!」

治療に入った三人の手が輝き始めた。

E「え…えと病院と、藩国のエライ人に連絡を!病院は私がいってくる!」
F「さっき見回りしている人見たから僕がそっちに!」

混乱がおきているが、個々が無意識に動いている。白魔法学校で怪我人の対処法と言う授業を受けているからある。が……しかし

D「あ…あまり白魔法って使っちゃいけないんじゃ」
C「で…でもこのままじゃ!この人が…」

白魔法といってもゴロネコ藩国の白魔法は微々たる力である。止血をするにも二人ぐらいの力が無いとダメだし捕縛や防御の魔法もあるが人数がいないとたいした効き目が無い。

女性「う…眩しい…」
A「気がついた!」
B「よ、よかった…」

女性は気がつくと辺りを見回し始め、はっとした表情になった。

女性「な…!なにをしている!」
C「あ、動かないで!止血まだ終わってないです!」
女性「ばか!逃げて!近くに私を追ってるヤツがいる!」
A「え?」
女性「くぅ!(駄目だ!こんなに派手に光ってちゃ)」

女性が立ち上がろうとしたその時、草むらから数人のこん棒の様なものを持った男が出てきた…目が血走ってかなり危ない。

暴漢A「見つけたぜぇ」
暴漢B「ひひひひ…」

驚いた新米白魔法使い達も一旦治療を止め構えた。
震えながらAを中心になにか小声で話をしている。

女性「…。(くそ…気を失ってたか…しかも立つのがやっと…!)」
暴漢A「おまえのおかげでこっちは大勢の仲間が偉い目にあっているんだ…殺ってやるよ!」
暴漢C「くくく、殺る数が増えてるねぇ」

その言葉にさらに震え上がる新米白魔法使い達。

B「い、いきなり…ななんなんですか!」
暴漢「恨むならそこの女に関わったことを恨みな!!」

そう言い放つと、暴漢達が一斉に飛び掛かった。

女性「くっ!みんな逃げて!」

女性はあきらめかけ目を閉じた………がその瞬間まわりがまた輝き始めた。
暴漢達が金縛りにあったように動きが止まってる…。

女性「ん?」
暴漢達「!?!?!?!?」

新米の白魔法使い達である。恐怖に負けそうな心を精一杯の勇気で跳ね退け白魔法を放った。

B「うぐぐ……」
D「!!!」
C「…。(涙目)」
女性「あなた達……」
A「自分達が力尽きる前に逃げてください!」

新米達は震える声で言った。しかし……

女性「やだ」

女性は腕を組んで仁王立ちの格好。

A「そんな…!」
D「余り保たないんです!」

相手は三人。…でもびびりまくっている新米達では精神が集中できていなかった。輝く手が震えている。
暴漢達は徐々に動き始めた。

C「早く……逃げて…」

新米達は必死に願ったが、女性は腕を組んで仁王立ちの格好のまま。

B「なんで…」
榊聖「なんでって、将来有望な白魔法使い達ほっといて藩王が逃げるなんてできないわよ(笑)」
ABCD「ゑ?」

藩王という言葉に新米達はビックリ。白魔法の力が緩んだ。

暴漢B「!?」
暴漢A「いまだ!」
A「しまった!」
榊聖「やばいなぁ…私ふらふらだ」
暴漢達が榊聖めがけて突進してくる。新米達はまた詠唱し始めようとするがさすがに間に合わない。こん棒を振り上げた暴漢達が襲い掛かる。

暴漢A「ひゃはぁぁぁ」
榊聖「遅いよ?摂政。」
摂政の声「いや、藩王が勝手に突撃するから…」

すると反対側の方から違う光が放たれた…

暴漢達「またかよ!」

暴漢達は再び動きがとれなくなった。

榊聖「ふぅ…」
新米達「え?え?」

奥の方から勇敢な顔立ちの白魔法使いの格好をした人々が詠唱をしているのが見えた。
しばらくして医療スタッフや暴漢グループを捕まえに来た藩国の部隊が到着した。

YOT「まぁ、そんなわけでして。」雑賀有「ご協力&藩王を助けていただきありがとうございます」

摂政二人に頭を下げられおたおたする新米白魔法使い達。榊聖は摂政二人に説教され口をとんがらせている。
そして帰りぎわ。

榊聖「・・・ありがとうね。」

そう言って去っていった。
後にこの新米白魔法使い達は表彰された。

文 武田”大納言”義久

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