<<全開のまらすじ>>

 

 

山手線壊滅

 

 

 

 

 

 

古泉「まずは手始めに。今からボーイが公園の皆様にジュースとシャンパンをお配りしますので、どうぞ遠慮なく手にしてください」

 

ボーイ「………」
キョン「あ、ど、どうも」
鶴屋「なんのつもりなのかな」

 

古泉「それでは! 2007年の締めくくりに! この良き日に! 乾杯!」
長門「………かんぱい」

キョン「……か、かんぱい」
鶴屋「公園にいる観客のみんなも、けっこう戸惑いながらも乾杯してるね。ゲリラ的な催行だとでも思ってるのかな」

 

 


ハルヒ「古泉くんったら。一声かけてくれれば私も手伝ったのに。急に予定があいてヒマになっちゃったんだから……」
みくる「まあいいじゃないですか。せっかくの古泉くんのプランなんですから。楽しみましょう」
ハルヒ「私もあのツリーの上に登って乾杯!とか叫びたかったのよ!」
みくる「あはは……。確かに古泉くんの立てるプランは、祝福されるべき人に対して容赦ないですからね」

 

 


谷口「ジュースうめえwwwうめえwww」
中河「もっとくれ!」
ボーイ「もうございませんよ」
藤原「もう一杯くらいいいじゃないか! くれよジュース!」
ボーイ「3人で20杯も飲めば十分ではありませんか」
谷口「飲まずにやってられるかい! のまのまいえ!」
ボーイ「帰ってください」

 

 

 

古泉「この公園にお越しになっている方々も、だいぶ盛り上がってこられたようですね。結構なことです。お祝いは、やはりみなさんハイテンションで楽しく進行した方が良いにきまっていますからね」

古泉「長門さん。だいたい、どこくらいの人が集まっているんですか」
長門「………目測で、200人強は我々のプランに乗っていると思われる」
古泉「結構ですね。SOS団の面々も終結しているようですし。第一段階は成功ということですか」
長門「………役所への根回しは完了している。テレビ番組の撮影という名目で届けてあるから、派手に騒いでも問題は無い。急ぐ必要もない」

 

 

古泉「さて。クリスマスは本来、神が人間として生まれてきたことを祝う祝日であることは皆様ご存知だと思いますが、日本におけるクリスマスの普及というものがどういうものか、ご存知でございましょうか」

 

古泉「簡単に申しますと、1900年代に銀座における商戦がきっかけとなり、そこから徐々に日本全国に波及。それより20数年後、クリスマスは日本の年中行事となったと言われるまでに定着していました」

 

古泉「お分かりいただけますでしょうか。日本においてクリスマスとは、商売の一つの手段として広まったものだったのです」

 

古泉「しかし。分布の経緯はともかく、クリスマスという日を、聖夜として祝おうという気持ちは日本人といえど、どなたも同じく持っているものだと存じます。祝う対象が神の生誕でなかったとしても、親兄弟、友人、親しい人、恋人たち。様々な人と共に在ることができる今に、感謝しておられるのではないでしょうか」

 

古泉「その気持ちに国境はないのです!」

 

 

谷口「ボーダーレス!」
藤原「ボーダーレス!」
中河「ボーダーレス!」
ボーイ「ジュースはもうそれくらいにしてください」

 


古泉「キリスト教の方々等、この聖夜を祝う人は皆、聖歌を歌い神の誕生を祝います。さあ、皆さんも、祝福の気持ちを歌にこめて表しましょう! 日頃の感謝の気持ちを捧げたい方を頭に思い描き、謝辞を歌詞に代えて高らかに声をあげましょう!」

 

古泉「準備はよろしゅうございますか?」

 

古泉「それでは! ミュージック、スタート!」

 

 

~~~~~

 


 テッテレレテ テケテケテ テッテレレテ テケテケテ テテーテテーテー テレレレ

 

エキセントリック エキセントリック エキセントリック 青年ボーイ

 

今日も地球が平和なのは エスパー エリート 機関がいるからさ

 

速いぜ 速すぎるぜ 黒塗りのタクシー 装備も充実嬉しいな

 

豊富な予算だ 無人島だって買い占めるさ!「国民の血税? 有効利用してあげているのですよ」

 


呼べばこたえる腐れ縁

 

これでいいのか? 有言無実の人材

 


小泉「三四ちゃんのような孫がいて羨ましい」

 

○ョン「国際機構と日本が協力して400億ドルを出します」

 

ハヒル「いってまうで~!」

 


さあ、みんな行くぞ!!「今の僕にはなんの力もありません」

 


同棲相手は田丸の知人

 

今はフリーのワケあり 森園生

 

「それは新川の食事です」

 


敵か味方か 未来人

 

敵かな?見方かな?「我々の仮説が正しければ、彼らはみな一様に左腕にサイコガンを装備しているのです」

 


だけどさびしい事もある

 

「副団長って、要するに体のいいパシリですよね」

 


がんばれ機関 がんばれ機関

 

僕は限界だ 「田丸(圭)さんならもっと頑張れるはずです」

 


くらわせろ くらわせろ 僕も知らない謎の便箋 80袋

 

『昼休み 部室でまってます みくる』

 


エキセントリック エキセントリック

 

エスパーコマンダー チーム

 


~~~~~

 


キョン「このケーキうまいですね」
鶴屋「うん。いい仕事してるよ。腕のいい職人さんが作った物なんだろうね」

 

鶴屋「最初はどうなるかと思ったけどさ。なんだかんだで楽しいクリスマスになったかな」
キョン「そうですね。橘京子にからまれて赤詐欺にハメられそうになった時は彼女を*して俺も*ぬしかないと思ったりもしたけれど、友人と一緒にこんゲリライベントをわいわい過ごすのも、やっぱ楽しいです」
国木田「僕もだよ。この3連休は今までのノートをまとめるいいチャンスだと思ってたけど、息抜きに夜の散歩に出てきて良かった」
キョン「お前は勉強しすぎなんだよ。たまにはこうやって羽を伸ばさないと、いつか参ってしまうぜ?」
国木田「あはは。その通りだね。逆にキョンはもっと頑張って勉強するべきだけど」
鶴屋「へぇ、キョンくってそんなに成績悪いの? どんな感じなわけ? ちょろっとお姉さんに教えてみなよ」
キョン「クリスマスの夜にまで成績の話は勘弁してくださいよ」
鶴屋「ははは。冗談冗談!」

 


みくる「あれ、鶴屋さんにキョンくん。国木田くんも。3人も来てたんだ」
キョン「あ、朝比奈さん、それにハルヒ。なんだ、2人一緒だったんですか」
ハルヒ「まあね。ってことは、結局みんなバラバラに散った後、またここに集まったんだ。みんなヒマなのね。他にやることなかったの?」
キョン「お前が言うな」

 

長門「………すでに公園内も飽和状態。目論見は達成された」
みくる「あ、長門さん。ツリーから降りてきたんですか」
ハルヒ「有希、あんな面白そうなことを企画してたんだったら、ちゃんと私に一報しておかないとダメじゃない! ま、今回は十分楽しめたから許してあげるけど」
長門「………楽しんでもらえたのなら問題はない」

 

キョン「あのさ、ハルヒ」
ハルヒ「……なに?」
キョン「言っても信じないかもしれないけど、一応もう一回だけ言っておくぞ」

 

キョン「俺と橘京子は、なんの関係もない。あの時のことは、その、なんていうか、よく分からないが、何かの間違いだ。だから気にするな」
ハルヒ「気にするな? あんだけラブラブチックに腕まで組んでほっぺにちゅーまでしてたのに?」
キョン「そうだ。あれは幻覚だ。まやかしの類だ。朝比奈さんのお茶に誓って」

 

ハルヒ「…………」


キョン「…………」

 

ハルヒ「まあいいわ。実は最初から気づいてたのよ。あんたは、私たちに内緒で校外に彼女を作れるほど器用じゃないし」
キョン「だろ。古泉ならいざ知らず。俺はそこまで計画性を持った行動などできやしない判断推理の問題だってまともに解けやしない脳ミソなんだぜ」
ハルヒ「ったく。そんなの全然自慢することじゃないでしょ、なっさけない」
キョン「いいんだよ。暗号が解けなくたって十分日常生活は送っていけるんだ」

 

 

ハルヒ「でも、分かってはいても心配したのよ。あんたがあんな軽薄そうな女の人に振り回されて、騙されてるんじゃないかってね。あくまで団長としてよ。団長として、団員を心配してたのよ」
キョン「そうかよ。そりゃ、気をつかわせちまったな」
ハルヒ「悪かったと思ってるんなら、ケーキとってきて。一番でっかいやつね。それでチャラにしてあげるわよ」
キョン「へいへい」
みくる「あ、キョンくん。私のもお願い。鶴屋さんは?」
鶴屋「うん、私ももらおうかな。構わないかな?」
国木田「あ、僕もついでにお願いするよ」
長門「………私も」
キョン「分かった分かった。みんなの分もまとめて取って来てやるよ」

 

 

古泉「皆様、どうでしょう。プランナー古泉が主催させていただきましたこのウリスマスイベント。堪能していただけましたでしょうか?」

 

古泉「どうやら、聞くまでもなかったようですね」

 

古泉「皆様、日頃お世話になっているご家族や友人たちへの感謝の気持ちは伝えられたでしょうか」

 

古泉「………」

 

古泉「そうですか。それはよかったです。皆さん、存分にクリスマスをお楽しみいただけたようですね」

 

古泉「では、最後の晩餐も終えて、思い残すことはなにも無いということですね。未練が残れば、成仏しきれませんからね」

 


キョン「な、なんだ? 古泉のやつ、いきなり何を言ってるんだ?」

 

古泉「クリスマスにかこつけていちゃつくアベックたち。商業の手段として聖夜をこきおろす日本社会」

 

古泉「ある物ない物、なんでも自分の都合の良いように曲解して知らぬ存ぜぬで利用する日本人たちよ」

 

古泉「古来より続く日本文化や自然、誇りを捨て去り西洋文化に迎合し、そしてそれまでもご都合主義で利用する」

 

古泉「そんな自主性のかけらもない腐りきった日本社会に絶望した!」

 

古泉「よって! 今からこの僕が! 神に変わってこの聖夜に貴様ら堕落したソドムとゴモラの民に、ヤハウェの力を示してくれる!」

 

古泉「この日本破壊爆弾でな! はーはっはっは!」

 


ハルヒ「なに言ってんのよ、古泉くんったら。キャラでもないのに、ムリしちゃって!」
国木田「こった演出ですね。ははは。なに、あのでっかい黒い玉。あれが日本破壊爆弾っていうアイテムなの?」
鶴屋「もう、古泉くんったら。あれ?」

 

鶴屋「あれ、キョンくんたちは?」

 


キョン「どうしたんですか、朝比奈さん?」
みくる「大変ですよ、古泉くんが暴走しちゃいました! とめないと!」
キョン「え? あれはこのパーティーの演出じゃないんですか?」
長門「………あれは、古泉一樹の独断先行。私の関知するところではない」
キョン「……え? それってまさか、古泉、本気であの爆弾とやらを使う気なのか?」
みくる「あの爆弾が日本を破壊するものなのかどうかは分かりませんが、古泉くんは嘘をついていないようですし、あの爆弾も紛い物ではないようです!」
キョン「え!? ちょ……! まさか古泉のやつ、昼間の一件で精神的においこまれて……!?」

 

 

古泉「これは日本全土だけでなく12海里の領海までも破滅させる恐るべき威力を持つ爆弾なのです! 浄化の光に照らされ、この聖なる夜に神の御許へと旅立つがよい!」

 

古泉「これは地球の意思! 天の裁きなのだ!」

 

古泉「ないたりわらったりできなくしてやる!」

 

 

 

キョン「長門、あのバカをなんとかできないか!?」
長門「………それはできない。情報統合思念体の端末でしかない私が、私情により別勢力のエージェントに敵対行動をとることはできない」
キョン「緊急事態だろ! その情報なんとかって親玉に連絡できないのかよ!?」
長門「………アクセス回線が混雑している。今は不通」
キョン「なんだそりゃ!?」

 

 

古泉「ふはははは! 逃げろ、まどえ! 愚かなる民どもよ!」

 

古泉「どこへ逃げようと、裁きの光からは逃れられませんがね!」

 

古泉「は────はっはっはっはっはっは!!」

 

 


??「待てい!!」

 

古泉「何者!?」

 

 

谷口「ひとつ、ひしめくアベックたちに」

 

中河「ふたつ、不埒な妄想三昧」

 

藤原「みっつ、みちみちウ○コたれて」

 

谷口「紙がないから手でふいて」

 

中河「もったいないから食べちゃった」

 

藤原「人の世の悪を糺す、スーパースタートリプルアクセルズ、ただいま参上!!」

 


キョン「谷口! とその仲間たちに身をやつした中河と藤原!」
みくる「谷口さんたち、日本の未来をたのみましたよ!」
鶴屋「谷口! あんたはやる時はやる子だと思ってたよ!」

 


 たっにぐち!  たっにぐち!  たっにぐち!

 


谷口「聞こえるかい? あの正義を叫ぶ民衆たちの声が」
古泉「くっ! せっかく長門さんも邪魔立てできないよう下にやったというのに。こんなところで我が計画に邪魔がはいるとは」
中河「ぬふふ。たとえツリーの上だろうとも、我々にはそんなの関係ねえ」
藤原「空中適性Aだからな!」

 

谷口「ハデス古泉! お前のたくらみもここまでだ! 神妙にお縄を頂戴ミソラシド!」
古泉「くそ、あと少し。あと1分で爆弾発動のエネルギーが溜まるというのに!」
谷口「タイミングの悪さを悔やみながら敗北していくのだな!」

藤原「いくぞ、各々方!」
中河「おうよ!」
谷口「3人合体奥義! ジャンピング・ハラスメント・タッチタイフーン!」

 

古泉「ふん! 間合いがあまい!」
谷口「しまった! 木の上では足場が悪くて思うように攻撃がしかけられない!」
古泉「ふははは。どうした、スーパースタートリプルアクセルズ? 日本破壊爆弾の発動まで、あと30秒をきったぞ?」


中河「諦めるな、谷口氏。焦らずもう一度トライするんだ」
藤原「そうだ。諦めたら、そこで全て終わってしまうぞ。あの輝いていた日々も、そしてこれから訪れるであろうはずの素晴らしき時間も、なにもかもが!」

谷口「そうだ! 俺たちは負けるわけにはいかない! 俺たちを応援してくれるみんなのためにも!!」

 


 たっにぐち!  たっにぐち!  たっにぐち!

 


谷口「ふおおおぉぉぉぉぉ!! みんな、俺に力をわけてくれ!」
古泉「なっ!? 3人の体が、光った!」
藤原「いける! これはいけるぞ!」
中河「さあ、3人の力をひとつに結集するんだ!!」

 

古泉「おのれ、こんなところで日本破壊爆弾を無駄にするわけにはいかない! 僕も本気をださせていただく!」
中河「古泉の体が、赤い球体に変化していく!」
谷口「上等だ! いくぞ、中河、藤原! チェーンジ・ゲス! スイッチ、オン!」

谷口「ジャンピング・ハラスメント・タッチタイフーン!」

古泉「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!」

 


 カッ!!!

 


古泉「ぐはあっ!!」

 

古泉「む、むねん……」

 

谷口「はあはあはあ………。やったか!?」
中河「俺たち勇者の力が勝ったんだ!」
藤原「俺たち3人の勇気の勝利だ!!」

 


 たっにぐち!  たっにぐち!  たっにぐち!

 


谷口「すばらしい!」


中河「青春にかんぱい!」


藤原「計画通り!!」

 


古泉「はあはあはあ。や、やるじゃないですか。し、しかし、爆弾のエネルギーはMAX状態。僕がこのスイッチを押せば……バ、バカな!? スイッチが……」
谷口「ふふふ。ぬかりはないぜ。さっきお前と激突した時に、こっそりくすねておいたのさ」
中河「さすが谷口氏! 本職のスリもビックリの窃盗術!」
谷口「ふふふふふ。処世術といってくれたまえ」

 


藤原「古泉。なぜこんなことを。お前は、こんなことをする人間じゃないだろう」
古泉「ふっ。敗者に、語る舌はありませんよ……」
中河「古泉氏……」

谷口「バカ野郎。この大バカ野郎! どんな苦難逆境があったってな、死んで何かが解決するもんかよ!」
古泉「………」


谷口「しかもその道連れに、他の人たちを巻き添えにしてしまおうなんて! まったくもってバカ者だ! 見栄をはってパンツのSサイズを買ったもののはっぱり入らずにお尻が破けちゃうオバチャンなみにバカ野郎だぜ!」
古泉「……その通りですね」
中河「その理論でいくと、俺もバカ野郎ということになってしまうな」
藤原「お前は黙ってろ」

 

谷口「お前が死にたいんなら勝手にしろ! 勝手に爆弾かかえて爆死するかガス管でもくわえてろ!」
古泉「………」
谷口「だがな。俺たちは止めにいくぜ」
古泉「……え?」

谷口「古泉。お前は俺の仲間だ。お前が爆弾を抱えたら、その爆弾を止めにいく。お前がガス管をくわえたら、別の物をくわえろと止めに行く」

 

谷口「仲間って、そういうもんだろ?」

 

古泉「……谷口さん」

 

谷口「だから。こんなスイッチひとつで日本を滅ぼそうとするな」
古泉「すいませんでした!」
谷口「わかればいいんだ!」
古泉「はい!」
谷口「だからまた金かしてくれよ!」
古泉「いやです!」

 

谷口「古泉!」


古泉「谷口さん!」

 


 ガシッ!

 


中河「漢同志の熱い抱擁だ!」


藤原「感動じゃあああああ!」

 

 ぴっ

 

谷口「あれ? なんだ、今の音」
古泉「ああ。抱き合った勢いで、谷口さんの手の中のスイッチが押された音ですよ」


谷口「ああ、な~んだ」

 

谷口「あはははは」


古泉「うふふふふ」


中河「えへへへへ」


藤原「おほほほほ」

 

観客「アッー!」

 

 

 

 ズドーン……

 

 

 


 こうして、日本は滅びたのだった……完

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


谷口「第3部完!」

 

谷口「って、あれ? 生きてる?」

 

中河「た、谷口氏。これは一体?」

 

藤原「ツリーの上の爆弾が爆発したと思ったら、空からこんな紙切れが大量に降ってきたぞ」

 


 『2007 X'mas メリークリスマス!』

 


谷口「………これは」

古泉「あっはっは。メリークリスマスですよ、谷口さん! パーティーをしめくくる、ちょっとしたサプライズです」

 

古泉「どうです? なかなか盛り上がったでしょう?」

 

谷口「………」

 

 

 

キョン「な、なんだ……」
みくる「サ、サプライズだったんですか……」
長門「………私に秘密のイベントを用意しているから降りていろと言ったのは、このためだったのか。さすがプランナー。腕を上げた」

 

ハルヒ「キョン! どこに行ってたのよ。急に3人でいなくなっちゃうんだもん」
国木田「それより、ほら。この紙。古泉くん結構こったことするよね」
鶴屋「さすが古泉くんだね。なかなか面白いイベントだったさ! あの爆弾も、まさか本当に爆発するとは思わなかったよ! あははははは!」

 

みくる「……つかれましたね」
キョン「……ええ」

 


古泉「イベントはサプライズでしたが、谷口さんが言ってくれたセリフ。なかなか嬉しかったですよ。僕がこの世に絶望したら、全力で止めにきてくれる、ということですか。これは、ふふふ。簡単に爆弾も用意できなくなってしまいますね」
谷口「…………」
古泉「さあ、みなさん。下におりましょう。予定にない飛び入り参戦でしたが、お三方のおかげでサプライズが更に盛り上がりました。ご協力感謝しますよ」

 

谷口「てめえコンニャロ! 本気でビビッたじゃないかテメー!」
古泉「え!? あ、ちょ!? い、いた! ちょっと、パンチは、パンチは勘弁です! サプライズって言ったじゃないですか!」
藤原「サプライズもサンライズもあるか! サプライズでも貴様ごときに怖い思いをさせられたのは我慢ならん! みっくみくにしてやる!」
中河「俺なんてちょっとチビっちゃったじゃないか!」


古泉「サプライズに本気で怒るなんて、無粋ですよ!? あ、ちょっと、そこはダメ!」

谷口「無粋のキワミ! アッー!」
藤原「者ども、やっちまえ! このタコをひんむいて女子大のキャンパスに放りこんだれ!」
中河「武士の情けじゃ! 女人の下着くらいは着用させてやるけんね!」

 

古泉「あ、あ、あ……!」

 

古泉「あ──────────ッ!」

 


(挿入歌:そらのむこう)

 


~~~~~

 


キョン「さて。そろそろ腹もふくれたし。帰るか」
ハルヒ「そうね。もういい時間だし」
みくる「今日はたのしかったな。ね?」
鶴屋「そだね。今日はいろいろあったけど、また明日から、みんな仲良くやってこうじゃないか」
長門「………それがいい。古泉一樹も、それで本望」
国木田「んじゃ、僕はこのへんで。ばいばい」

キョン「ああ。ばいばい」

 

みくる「さよなら」

 


ハルヒ「じゃみんな、またね!」

 


 ~おしまい~

タグ:

+ タグ編集
  • タグ:

このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleの プライバシーポリシー利用規約 が適用されます。

最終更新:2020年03月11日 00:38