コンコン
ど、どうぞー
何時もどおり部室にノックで確認をとって入る俺。
ヒュー紳士的ー、しかし今朝比奈さんの声、どこか上擦っていたような?
「うぃーすってみんなどうした?」
何時もと同じ面子だが、何時もとは様子が違う。
特にハルヒ以外のメンバー
「どうしたんだ?みんな?」
「いえ、別に何もありませんよ。」
と言った古泉の顔が笑いながら少し引きつっているように見える。
長門は相変わらず本を読んでるが席が窓側の近くから、廊下側の近くに移動されている。
朝比奈さんもここなしか、いや明らかに廊下側の近くの席に座っている。

そして皆の正反対の位置でハルヒがニヤニやしながらパソコンに向かっていた。
しかし朝比奈さんならまだしも、長門や古泉が観察対象から自ら離れるなど、なかなかないことだ、どんな近寄りがたい事をしてるんだ?
俺はハルヒが何をしているのか気になり、ハルヒ近ず。
何やら何かBGM的な音楽と女の声がパソコンから聞こえてくる。

オイMASAKA!?
俺は素早くハルヒの後ろに回りこむと、そこにはゲームの画面があった。
『えへへへ、キョンくーん。』
メッセージウインドウにはそう書いてあった。

さらに足元にゲームのパッケージが落ちていた、なになに?
東鳩2?意味わからん、だがパッケージのあるシールでこれがどういうものかが確定した。
さあ深呼吸だ★
「エロゲーかぁぁぁぁ!!」

「そうよ。」
「うお!びっくりした突然振り向くな…。」
「突然叫んだヤツの台詞じゃないわよそれ。」
いやお前に問題がってそんなことはどうでも良い。
「でどこから仕入れてきた、こんなもん。」
「コンピ研ロッカー室から」「許可は?」

その時隣の部屋から。
『ああーマイユートピアはいずこに!!!?』
『お気を確に部長!』
『オレのこのみんが…オレのまーりゃんが…』
『諦めるな!まだ探して無いところがあるはずだ!』『エヘヘへもう生きてる意味すらわからない…』
『部長ー!部長ー!』
………ご愁傷さまだが学校に持ってきてまでやるお前らにも問題あるぞ?
そしてこいつにも大問題があるぞ、俺柄みでな!
「つーか俺の名前でプレイするなぁぁ畜生がぁ!!」
「だって、誰かに見つかった時にあんたのせいに出来るしー。」
SATUGAIしてー。

そんな沸き立つ感情を内に秘め、なんとかこの場を納める事に専念した。
「なあハルヒそれやるんならみんな帰していいだろ?俺は残るからさ。用事があるんだってさ。」
そういうとハルヒが皆の方を向く。
待っていましたと全員が逃れたくて、必死に首を縦にふる。
それを見たハルヒは、
「じゃあ良いわよ、今日は用事がある人はかいさ「「「おつかれさまでした!!」」」
「ハヤ」
ものすげー速かった。
おいおいこいつは世界を狙えますよ?

「さてハルヒ、部室に二人きりだな?」
ちょっとご機嫌に言ってやると
「そうね?じゃあどうするぅ?」
やけに挑発的だ。
「決まってるだろそんなの…。」
だんだんとハルヒの陰と俺の陰が一つに重なっていく。

「エロゲーじゃー!エロゲー祭りじゃー!!」
「うほほーい!この展開有り得ないけど胸が土器☆土器☆するぜぇ、なあハルヒ!」
俺たちは一つの画面に身を寄せてエロゲーを楽しんでいる、いつもはすれちがっていた二人が一つになれた。
俺らはこの一体感とエロゲーを満喫している、青春最高!


終わり


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最終更新:2007年01月12日 13:52