【携帯電話 古泉編】

 

ええ、僕が携帯電話を持ち始めたのは、あの機関に所属するようになってからです、それまでは中学生で、あまり必要性を感じてはいませんでしたら。

 

 

はっきりいってしまえば、携帯がなるのは今でもあまりいい気はしませんね、大抵はあの仕事がらみの連絡ですからね

 

 

彼をはじめ皆さんあまり深刻に考えていっらしゃるようですけど、本当のところ 危険な仕事なんですよ、最近はようやく平気な顔してこなせるようになりましけど、まあ こんな口調がいけないんでしょうね

 

 

ちょっと非常識な日常をおくっている僕ですが、そんな中でSOS団のメンバーとのやりとりってのは、心休まるものではあるんですよ、最近少し心待ちの連絡なんてもあったりするんでんよ これでも

 

 

え 誰からの連絡かって、それは勘弁してください

 

 

ご想像におまさせしますよ

 

 

おっと、また連絡がはいったようなので、これで失礼します

 

 

おしまい

 

 


 

 

【携帯電話 みくる編】

 

 

携帯電話ですか、
ええ、一応持ってますよ、この時間平面の高校生としては必須のアイテムですから
鶴屋さんにいわれて、買ってもらいました、手続きとはよくわからなくって、
え、でもあんまりつかっている様子がないって、そうなんですよ、使おうをおもっても
どっかに忘れてきてしまったりして、肝心なときに持ってなかったり、電源が切れていた
りして

 

 

そうなんですと、自分で持っていないと使えないないなんて、不便ですよね、あ、
これ以上は禁則事項です すみません

 

 

未来へは別の手段を連絡してます、携帯電話ってことは無いですよ、さすがに

 

 

そっちは何時でも使えるので、重宝してますけど、一人でぶつぶついっているのは
ちょっと変な人ですよね、べつに口にしなくても大丈夫なんですけどね

 

 

あ 通信がはいったみたいなんで失礼します

 

 

おしまい

 

 


 

 

【携帯電話 長門有希】

 

 

所持していない
必要を感じない

 

 

相手の携帯電話に直接介入するほうが便利

 

 

おしまい

 

 


 

 

 

土曜の午後、午前授業の学校が終わり、いつも通り俺はSOS団の部室で朝比奈さんのお茶を飲んでいた。
月曜日が創立記念日で休日ということで喜悦しているからか、朝比奈さんのお茶がいつもより美味しく感じられた。
「しかし、いつもよりもお茶が美味しいですね。」
春眠暁を覚えず。初夏の暖かい日差しを浴び、眠気が増してきたようだ。
「今日のお茶は特別なんですよ、どんどん飲んでくださいね。なかなか売ってないんですから♪」
やはり可愛い・・・。
正にSOS団の女神。名前の最初にハがつく奴とは大違いだ。
「ああ、眠いな・・・。朝比奈さん、そろそろ俺は家に帰ります。」
こんなところで眠るわけにもいかない。ハルヒが来たら何をされるかわからない。
「待ってキョン君。おかわり、せっかく淹れちゃったから飲んでいかない?」
う・・・。そんな潤んだ瞳を向けられたら断るに断れない
一気に飲み干せばいいだけか・・・。
「高級だけあって茶柱の色がすごいですね、赤色なんて初めて見ましたよ。」
最近のお茶の葉はやけにカラフルだな。
「それ、実はお茶の葉じゃないのよ。」
「え・・・。隠し味か何かですか?」
「それよりキョン君、そろそろ眠くなってこないかな?」
朝比奈さん・・・?いつもの朝比奈さんの雰囲気ではない。
体が重い。寒気がしてきた。
「この赤いクスリ、高かったんですよキョン君。」
「クスリ・・・?朝比奈さん、何を淹れたんですか・・・。」
意識が遠のく最中、彼女は俺にこう言った。

 

 

 

 

「禁則事項です♪」

 

 

 


 

 

『猟奇2』

 

 

「ちょっとキョン!私のプリン食べたでしょ!」
SOS団部室にて将に宿題を終わらせようと奮闘していたところ、突然ハルヒに言い掛かりを受けた。
「プリン?知らないね。自分で食べたのを忘れたんじゃないのか?」
本当に俺は知らない。
「嘘ね!昨日部室を閉めるときにはあったのよ。そして私がくるまであなたしかいなかった。どう言い訳する気!?」
何いっても無駄だなこれは。
どんな言い訳をしても、こいつに通じることはない。蓋然性の乏しいことはやめておこう。
「まだとぼける気?いいわ、それなら教えてあげましょう。
あのプリンは呪われてるの、食べたら災いが降り注いで最後には死ぬのよあなたは!」
俺を脅かせて白状させようという魂胆か。
俺は本当に食べてないしどうしろというのだ。
「こんにちは、みなさん。」
ハルヒとにらみ合いが続いていたとき、朝比奈さんが入ってきた。
「もういいわ!みくるちゃん付き合いなさい、ストレス解消よ!」
朝比奈さんにハルヒが飛び掛った。
朝比奈さんごめんなさい。俺は悪くないんです。
しかし、朝比奈さんにも罪が無いのは同じことで、俺はハルヒを止めに立ち上がった。
そのときだった。俺が立ち上がるのとほぼ同時に、真上から蛍光灯が落ちてきた。
意識が薄れる。
そうか、ハルヒが願ったらその通りになるんだっけ・・・。
結果プリンは呪われて、それを食べたことになっている俺は呪われたのだ。

 

 

しかし食べ物の恨みはおそろしいなあと、俺は実感しながら絶命した。

 

 


 

 

古泉「思いも寄らない人物が、機関に所属していたりするものです」
キョン「もうなにが出てきても驚かないよ」
古泉「ほぅ…それがあなたの妹さんだったとしてもですか?」
キョン「なんだそんなことか、それくらいで驚くような…な、なんだってーっ!?」
古泉「いいノリツッコミです」
キョン「いや褒めてないでどういうことか話せ」

 

 

古泉「もちろん、あなたの妹さんが我々と同じ『超能力者』だという話ですよ」
キョン「本当…なのか?」
古泉「フフ…やはり兄としては心配ですか?」
キョン「当然だ!なんで妹がハルヒのストレス解消に巻き込まれなきゃならない」
古泉「確かに心配でしょうね」
キョン「妹が…」

 

 

古泉「まだあんな幼い妹さんが、自分の都合関係無しに呼び出される」
キョン「くっ…!」

 

 

古泉「親しいものは誰も来ない、閉鎖された空間」
キョン「…」

 

 

古泉「その幼いその手で、あの大きなナニをアレしなければいけないなんて」
キョン「……おい古泉」

 

 

古泉「そして自らの体で赤い玉を!」
キョン「お前ちょっと歯くいしばれ」

 

 

古泉「いやいや、冗談ですよ」
キョン「どっからだよ!?」

 

 


 

 

みくる「キョン君は根暗でまな板胸のアンタなんかには振り向かないわよ。
    キョン君は私のものよ」

 

 

長門「・・・(クスン)」

 

 

ガチャ

 

 

みくる「あ、キョンく~ん。今日は私と一緒に帰りませんか~?よろしければ私のお家に遊びに来て下さい」

 

 

キョン「話は全て聞かせてもらった。オレは胸がでかい女よりも心がでかい女が好きなんだ。
    長門、一緒に帰ろうぜ。」

 

 

長門「・・・(コクン)・・・・家に来る?・・・」

 

 

キョン「ああ。今日はいっぱい話そうぜ。」

 

 

みくる「どちくしょうがああああああああ! 酒だ!酒持って来い!」

 

 

 


 

 

 

みくる「ちくしょう・・長門め。これで終わりだと思うなよ。明日はお前の命日だ。
    未来から取り寄せたこの対ヒューマノイドインターフェース鞭でお前を痛めつけて
    消してやる。明日が楽しみだぜ。ククク・・・・アーっハッハッハw
    ビールが足りねえ・・・バイクでちょっくら買ってくるか」

 

 

翌日、部室にて

 

 

みくる「オホホホ。この鞭が何だか知ってる?無敵のアンタら宇宙人に対抗するために
    未来で開発された兵器よ。くらえ!そして死ね長門!」

 

 

長門「・・・児戯・・・」

 

 

二人の白熱した戦闘が続く
しかし突如長門の攻撃の手が徐々に減り、最後にはひざまづいてみくるの鞭攻撃を
痛々しく浴びてしまっていた。

 

 

みくる「オーホホホホw もう力が尽きたようね。 くたばれー!」

 

 

ガチャ

 

 

キョン「何をやってるんだ朝比奈さん! 長門、大丈夫か!?」

 

 

みくる「あ・・・、キョン君・・・。」

 

 

キョン「言い訳は聞きませんよ。アナタがこんな酷い人だったなんて。
    さあ長門、怪我の手当てをしよう。家まで送るよ。」

 

 

長門「(ニヤリ) ・・・ありがとう・・・ 今日も家で夕飯食べてく?・・・」
キョン「ああ。いただくよ」
みくる「これで終わったと思うなよ! つづく!」

 

 


 

 

みくる「おのれ長門め~。どうやったらアイツを陥れることが出来るんだ・・・。
   (!)そうだ!次はこの手で行くか。ククク・・・アーっハッハッハw
    ちょっと早いけど祝杯だ!ビールビール。」

 

 

翌日、部室にて

 

 

みくる「長門テメー昨日はよくもキョンの前で恥をかかせてくれたな。
    今日はこの自慢の拳で屈辱は晴らす!オラ行くぞォ!」

 

 

長門「愚か」

 

 

勝負は圧倒的に長門が優勢。一方的にボコられるみくる。
しかしこれがみくるの作戦であった。 自分に暴力を振るっている長門の姿をキョンに見せ付けることで
キョンの興味を長門から自分へと向けさせるという案だった。

 

 

ガチャ

 

 

キョン「おい長門、何をやっているんだ!」

 

 

みくる「キョンく~ん(泣)助けて~。」

 

 

キョン「長門、すまなかった。お前がこんなことをしてしまうまでに朝比奈さんに追い詰められていたんだな。
    オレがもっと早くこの事態に気づいていれば! クソッ!」

 

 

長門「気にしないで。私は平気」

 

 

キョン「ごめんな長門。オレがお前をずっと守るから!これから先、オレの全てを賭けて!」
長門「(涙)///」
みくる「やってられっか!」

 

 


 

 

キョン「朝比奈さん、今何と?」
みくる「やってられっかってんだよ! お前ら二人が居ると暑苦しいんじゃ!出てけー!」

 

 

部室からキョンと長門を叩き出したみくる
数分後、古泉が部室を訪れる

 

 

古泉「おや、来ているのは朝比奈さんだけですか。」
みくる(古泉か・・。よく考えたらキョンなんかよりもコイツの方が全てにおいて優れてるじゃん。
    今度はコイツを落とすか)

 

 

みくる「あ、座ってください。今お茶淹れますから。 あ、制服に糸くずが付いてますよ。取ってあげます。」
近くに寄ったみくるの顔を見て赤くなる古泉。(コイツ結構カワイイ反応するじゃん。楽に落とせそう)

 

 

みくる「どうぞ~」そう言って胸の谷間を見せ付けるようなポーズでお茶を差し出す。
さすがの古泉も動揺しているようで顔を赤くさせて不自然なスマイルを作っている。

 

 

みくる「ところで唐突ですけど・・・古泉君!私と つ、つ、つ、 つきあってください!」

 

 

古泉「本当に唐突ですねw ・・・・いいですよ。つきあいましょう。」
みくる(楽勝)
古泉「それでは・・・いきますよ」
みくる(ちょwwwいきなり?wwww)  ズンズンとみくるに近寄る古泉

 

 

古泉「ほわちゃあ!」 ズビシッ! 古泉はみくるの眼に向かって指を突いた。
みくる「いたたた・・・・古泉君、何を?」
古泉「ええ。ですから私と突き合うとおっしゃったでしょう? ほわちゃほわちゃほわちゃあ!」 ビシビシビシッ!
みくる「テメーも出てけやあ!」 部室を叩き出される古泉

 

 


 

 

ハルヒ「ちょっとキョン!あたしのプリンまた食べたでしょ!?」
キョン「ああ・・・なんなら返そうか?」
ハルヒ「え?何言っt

 

 

 

 

 

キョン「これからも毎日少しずつ返してもいいよな?」

 

 

 

 

 


 

【うたたね】

 

いつものように部室の扉を開ける

 

 

「あれ 今日は古泉君だけ?」

 

 

そう広くはない部室も、なんだか今はへんに広く見える
みくるちゃん 今年は受験生、そう毎日ここに顔を出すわけにもいかないんだろう
有希は、おとなりさんかな

 

 

でもなんでキョンがいないのよ、教室 私より先に出て行った癖に
団長より遅いって一体どうゆうことなのよ!

 

 

団長席でPCの電源をいれる

 

 

    あれ

 

 

ここであるべき答えが無いことに気がついた
「古泉くん」

 

 

寝てるの? また随分器用な人だ、返事がないのに気がつくまで
いつものように座っているだけだと思った

 

 

 そういえば、古泉君の寝顔をこんな風に見るのは初めてかな
 あんまり いい趣味ではないのはわかっているが
 その顔を少しのぞきこむように近づいてみる

 

 

 きれい かっこいい うーん 整った顔立ちだとは思う
 成績も特進クラスにいるんだからそれなりなんだろう
 去年の文化祭の演劇でいい役をもらったせいか
 前にクラスの中でも結構 噂になっているのを最近知った

 

 

 その時 興味のない返事をしてクラスメイト達の不思議そうな顔や
 なにかに納得したような顔は、ちょっと覚えている

 

 

古泉君はどんな思いでここ SOS団にいるんだろう
団の活動も積極的、なにしろキョンと違って私に反論することなんてめったにない

 

 

まえにキョンから いい男でも捜して 云々ってことを言われたことがあったけど
それこそ今、古泉君に いい彼女でも探してって あれ 私なにいってんだろ

 

 

 さっきまで へんに広く見えた部室が、急に狭い空間になったような感じ
 うー なんか妙なことに気がついてしまった
 でも一回 頭の中に浮かんだものを追い出すのは並大抵のことではない
 SOS団を結成していらいの、古泉君絡みの思い出とキョン絡みの思い出
 で、なんでキョンとのことまで思いだしているんだ 私は

 

 

 頭がぐるぐるしだした頃

 

 

ノックの音

 

 

この部屋にノックしてからはいてくるのは、古泉君とキョン、古泉君はここで
寝ているんだから 相手は

 

 

たすかった、これ以上2人でこの部屋にいるとなにを考え出すか

 

 

「入ってきていいよ」

 

 

 いつもより すこし いや だいぶ 控えめな声で返事をかえして、扉の方へ
 きょとんとした顔をしている あいつに しずかにって 仕草で返しながら

 

 

「古泉君 ねてるから」

 

 

 キョン! そこで 何で私の方をみて不思議そうな顔すんのよ

 

 

「顔にらくがきでもしちゃわない」

 

 

 

おしまい

 

 

 


 

 

ハルヒ「あっ……キョンそこ違う……もっと上のほう」
キョン「ここか?」
ハルヒ「イタッ、ちょっとキョン、力入れすぎ!もっと優しくしてよ……」
キョン「悪い。俺も初めてだからどうもよくわからなくてな……こうか?」
ハルヒ「あっ、そうそこそこ、うんっ…気持ちいいよぉ…キョン以外に才能あるわよ、アン……」
キョン「何か中のほうコリコリしてるぜ?」
ハルヒ「ちょっと…人が気持ちいいときに変なこと言わないでよ」
キョン「ん…ハルヒ、悪いけど先にイクぜ」
ハルヒ「ちょ、も、もう?ちょっと早すぎるわよ」
キョン「いや、もう無理そうだ」
ハルヒ「こんな中途半端な状態で先にイかないでよ!」
キョン「悪いなハルヒ、次の授業の課題やらねーと」
ハルヒ「まだ完全に肩こり取れて無いわよ、ちゃんと最後までやれ!馬鹿キョン!!」

 

 


 

 

SOS団が設立されてそろそろ2年になろうかというこの頃。
ハルヒの常識はずれな言動はいまだ健在なものの、以前のように閉鎖空間やらが発生する頻度は極端に減少していた。
そのおかげか、古泉をはじめ普通じゃない人チームの仕事のほうもだいぶ落ち着いてきているらしかった。
中でも極端に変化が見られているのは長門である。
「………」
「ちーっす……珍しいな、今日は長門だけか」
「だけ」
いつものように、完全に指定席と化しているパイプ椅子に腰掛け、長門が本を読んでいた。
一見、全然変わっていないようにも見える。
だが、俺が部室に入ってきたとき、長門は確かに本から顔を上げて俺に視線を合わせてきた。
滅多に本から目を離さなかった長門にしては、ずいぶんな進歩だ。
俺はとりあえず荷物を置き、椅子を引いて腰掛ける。
「今日」
「え?」
一瞬、名前を呼ばれたかと思ったがそうじゃなかった。だいたい、長門が「キョン」などと呼んでくれること事態、まずないだろう。
「今日、朝比奈みくるは補習。古泉一樹は私用で早退」
「あ……ああ」
最初は何のことか理解に苦しんだが、要するに2人とも用事で部活にはこないということだろう。
古泉はどうでもいいが、朝比奈さんが来ないとなると、お茶は自分で用意しなけりゃならないってことか。
ガタ。
「?」
俺が久しぶりに自分でお茶を入れようと思ったとき、いきなり長門が立ち上がった。
そして、まるで俺の考えを読んでいるかのようにポットへと歩み寄り、機械的な動作でお茶を淹れはじめた。
そんな長門の一挙一動を唖然として眺めていると、程なくしてお茶が出来上がったようだ。俺のマイ湯飲みにこぽこぽと注ぐと、それをことんとテーブルに置いた。
「飲んで」
「あ、ああ。さんきゅ」
まるでいつか、長門の家にはじめて訪問したときのようだ。
さすがに長門が変わりつつあるとはいえ、こんなことをされると逆にぎこちなくなる。
俺までカクカクとした機械的な動作で湯飲みを掴むと、それを喉に流し込む。

 

 

「おいしい?」
「ああ、美味い」
朝比奈さんのように洗練された味ではないが、ちょうどいい温度、程よい渋みがなかなかに美味い。
「そう」
長門はそれだけを囁くと、急須を傍らにおいて自分の椅子へと戻っていった。
(……照れてるのか?)
最近、些細な表情の変化がよりいっそう、わかりやすくなってきたと思う。
というより、俺が長門の表情を読めるようになってきているのか?
とにかく、こいつは今照れてるんじゃないか? そう思えるのだ。
「………」
俺はつい、まじまじと長門の横顔を見つめてしまっていた。
「……何?」
「あっ、いや……なんでもない」
視線に気づいたのか、顔を上げる長門。俺は思わずどもって、わざとらしく咳払いをして窓の外へと視線をやった。
おいおい、俺は思春期真っ盛りの中学生か?
と、そこで冷静になってある事実に気づいた。
今、長門の頬が少し紅潮してなかったか?
「………」
俺は気になって、再び長門の横顔をじーーっと見つめた。
長門の本のページを捲る指がぴくんと小さく震えた。どうやら、見られていることに気づいたらしい。
だが、俺はそれでも視線を外さない。
「………」
「………」
部室の中が三点リーダーで支配されていく。
その無言の一方的なにらめっこが1分ばかり続いた頃だろうか。
「…………」
確かに見た。
長門の頬に、微かに朱が注していた。
やっぱり、長門が変わりつつあるのは間違いないようだった。
俺はそれがおかしくて、そして何だか嬉しくて、つい吹き出してしまった。

 

 

「何?」
「いや……お前も可愛くなったな、って」
くすくすとこぼれる笑いを堪えながら言うと、さらに長門の頬は目に見えて分かるほど赤く染まった。
「………そう」
「そうだよ」
いつまでも笑い続ける俺に、機嫌を悪くしたのだろうか。
長門は読んでいた本をぱたんと閉じると、ついっとそっぽを向くように窓の外へ視線をやった。
「あ………な、長門……?」
俺はマズったか、と内心冷や汗をかきつつ、長門の反応を窺った。
だが、どうやら怒っているのではないようだった。
「有希」
「……え?」
振り向きざまに、長門はうつむき加減で言った。
「有希でいい」
ああ。
やっぱり、こいつはいい方へいい方へと歩んでいるようだ。
まるで別の世界で出会った引っ込み思案の長門のようだった。
だけど、別世界の長門ではない。いつも通りの長門が、少しずつ変わっただけの、紛れもなく本物の長門なんだ。
俺は初めて、長門の名前を呼んでみた。

 

 

「有……」
「遅れてごっめ~~ん!!」
俺の歴史的な第一歩は、偉大なるハルヒ団長様の乱入で台無しになった。
「なーに、今日はキョンと有希だけなの!? まったく、せっかく新しい衣装用意してきたっていうのに!」
今まで繰り広げられていた甘く切ない(かもしれない)放課後ムードなんか嗅ぎ取りもせず、ハルヒは好き勝手のたまっている。
勢いを殺がれた俺は、でっかいため息とともに深く椅子に腰を下ろした。
「キョン!? あんた、あたしが来ていきなりため息とはいい度胸してるわね」
「そりゃーお前、歴史的一歩を妨害されりゃあ、誰だってため息くらいつきたくなるもんさ。コロンブス然り、アームストロング然り」
「はぁ? ワケわかんないこと言ってんじゃないわよ」
などといつものようにバカみたいなコントを続ける俺たち。
俺はそんなコントを横目で見る長門……有希を盗み見る。
(はは……あれは妬いてんのかな?)
ほんの数ミクロン単位くらいに膨らんだ(ような気もする)有希の頬を見て、俺は再びくすりと笑みをこぼす。

 

 

有希、今のほうが対有機生命体コンタクト用ヒューマノイドインターフェイスっぽいぞ。
俺は「何笑ってんのよ!」とハルヒに小突かれながら、それでも笑いをとめられないのであった。

 

 


 

 

「長門、横になって」
「わかった」
俺は長門の身体を横たえる。長門は言われるままにころんと横に転がった。
「長門はこんなこと初めてか?」
「そう」
俺は長門の穴を軽くいじりながら囁くように尋ねる。
「自分でするのは?」
「たまに」
「どれくらいぶりだ?」
「1ヶ月と2日、2時間46秒ぶり」
「はは、そりゃあ溜まってるだろうな」
俺は苦笑を浮かべながら長門の髪をさらさらと撫でてやった。
長門はそれが心地よいのか、目を細めて軽く身をよじった。
「それじゃ、準備もできたし……入れるぞ」
「わかった」
「力抜けよ」
「抜いてる」
俺は長門の穴をしっかりと確認すると、慎重に入れていく。
先っぽが少しずつ少しずつ、穴の中に飲み込まれていく。
そのとき、長門の身体がぴくっと震えた。
「あっ、悪い。痛かったか?」
「へいき。ちょっと不思議な感じがしただけ」

 

 

長門はほんの少しだけこちらを見上げ、
「続けて」
と囁いた。
俺は再びゆっくりと挿入していく。
「……んっ」
「どうした? 痛いか?」
「違う。気持ちいい」
「そうか」
俺は気分がよくなって、穴の中をくすぐるように動き回る。
「凄いな長門。ずいぶん奥まで入っていくぞ」
「そう」
そっけなく答える長門だったが、閉じた瞳の目じりや頬が震えている。
どうやら、本当に気持ちいいらしい。
「……っ、……っ」
「可愛いな、長門」
「そ、そう……」
動かすたびに可愛らしく反応する長門を見ているのは楽しいが、そうそういつまでも入れているわけにはいかない。
「あ……」
いったん穴から引き抜くと、未練がましい長門の呟きが聞こえた。
俺はそれに答えてやるように再び挿入してやる。
「ん……」
「そんなにいいのか?」
「いい」
「自分でするよりも?」
「そう」
なかなか嬉しいことを言ってくれる。
俺は調子に乗って、30分近くも長門の穴を弄繰り回した。

 

 

「さて……これで終わりだ」
やがて俺も満足したところで、穴からそれを引き抜いた。
「待って」
「どうした?」
「もう反対側も」
と、長門は別の穴を曝け出した。
「今日は随分、甘えるんだな」
「たまに」
「そっか。たまにか」
俺は笑いながら長門の身体を逆転させると、再びその頭を膝に乗せ、左耳の耳掃除をしてやるのだった。

 

 


 

 

「なんだ 長門 雷がこわいのか」
「この状態では、巨大なサージが発生し防壁に・・・・・・
「えっと つまりなんだ その」
「あなたをそして自分を護るすべを一時的に失う可能性がある だから」
「だから 何」
「護って」

 

 

            「ふぇー 雷こわいですー」
            「大丈夫ですよ 朝比奈さん」

 

 

「あれ もうお終いなの 根性ないわね この雷 もっとパーットできなんもんかしら」

 

 


 

 

「長門さん あなたはいったい なにを して・・・」
「墓参 そうゆう風習があるときいた」
「墓参って誰の」
「朝倉」
「いや それって多分ちがうから」
「本人も呼ぶ?」
「いやいや 勘弁してください」

 

 


 

 

ガタッ
「おい 長門」
「出発の時間 4日ほど留守にする」
「なにが あったんだ」
「心配ない」
「そうは みえないぞ」
「夏休みだがら」
「へ」

 

 

「旅行に行く」
「・・・・・・」

 

 

ヒント:コミケ

 

 


 

 

「……ねぇキョン」

 

 

「なんだ憂鬱そうな顔して」

 

 

「……あんた好きな人いる?」

 

 

「な、なんだよいきなり…」

 

 

「いいから答えなさい」

 

 

「…いたらどうだっていうんだ?
お前には関係ないだろ?」

 

 

「……関係あるわよ」

 

 

「…は?」

 

 

「なんでもない!」

 

 


 

 

「うーらーめーしーやー」

 

 

みくる「ひゃいぃぃぃんっ!」

 

 

ガシッ!

 

 

キョン「朝比奈さん、大丈夫ですか?」

 

 

みくる「ふえぇ~、キョンくぅ~ん」

 

 

キョン「大丈夫ですよ。俺が守ってみせますから」

 

 

みくる「……キョンくん(///)」

 

 

古泉「あ、百円落ちてる」

 

 


 

 

ピンポーン

 

 

「長門、俺だ」

 

 

「……入って」

 

 

 

「……なに?」

 

 

 

「あぁ、暇だったからゲームでもしようと思ってな」

 

 

「……そう」

 

 

「迷惑だったか?」

 

 

ふるふる

 

 

「そうか。じゃああがらせてもらおうかな」

 

 

「どうぞ」

 

 

 

「……ゲームって?」

 

 

 

「今日はこれを持ってきた。難しいぞ」

 

 

 

『トランスフォーマー コンボイの謎』

 

 

 


 

 

「ちょっとキョン!あたしのプリン食べたでしょ!?」

 

 

「食ってない。それにお前が手に持っているそれは何だ?」

 

 

「え?あっ……」

 

 

「やれやれ」

 

 


 

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最終更新:2020年03月14日 02:18