「久し振りね。あんたとこうやってこの坂を登るの」
「そうだな。いつも途中で街とか行ってたからな」
「んふふ、なんかしあわせだわ」
「そうか? 俺にとっては相変わらず地獄の坂道なんだが」
「しあわせなの!」
「はいはい。しあわせだな。しあわせしあわせ」
 
バカップル保守
 



「そういえば弁当も久し振りだな」
「よね。今日もあたしは頑張ったわよ」
「ん?」
「今日も! あたしは! 頑張って作ったわよ!」
「あぁ、1回だったか? ……ちゅっ」
「へへ~、毎度あり! それじゃ、いただきまーす!」
 
バカップル保守
 



「なぁハルヒ」
「なに? 早く帰りましょ?」
「いや、谷口達に遊びに誘われたから一緒に行かないか? ……ゲーセンだが」
「ん……まぁ、あんたもたまにはあいつらと遊びたいだろうし……いいわよ」
「よし。じゃあ行こうぜ」
「……でも手は繋ぐのね。うれしいけどさ」
 
バカップル保守
 



「あんたら弱すぎ。国木田はまずまずってとこね」
「お前が強すぎるだけだって。飲み込み早いし」
「おい、涼宮! リベンジさせてもらう。タッグマッチだ! 俺は国木田と組むからな!」
「谷口のくせに付け上がらないでよね。いいわよ、受けて立とうじゃない。負けたら晩ご飯奢りよ」
「OKだ。ふふふ……吠え面かかせてやる!」
 
バカップル保守
 



「なんか悪いな、谷口」
「いいのよ。あたしに勝負を挑んだこいつがバカなんだから」
「鬼! 負けたからってステーキは無いだろ……」
「ごめんね谷口。僕までご馳走になっちゃって」
「あんたも遠慮しちゃダメよ。谷口のせいで負けたんだから当然よ」
「ま、なんと言っても俺とハルヒのラブラブパワーの勝利ってわけだ。ほれ、あーん……」
「……おいし。キョンの言う通りかもね。はい、あーん……」
「く、くそぅ! なんだか全てにおいて負けた気分だ……」
「はい、谷口。あーん……」
「やめろ国木田! 俺は男にじゃなくて女にしてもらいたいんだ!」
「冗談だよ……あ、ごめん。僕は今から塾の娘と待ち合わせだから」
「それならあたし達も帰りましょ。谷口、会計よろしくね」
「すまんな、谷口。……ごゆっくり」
「ち、畜生!」
 
バカップル保守
 



「あんたの友達だけど、友達と遊んだのってすっごく久し振りかも」
「おいおい。あいつらはもう友達だろ?」
「ん~……まぁそれでも構わないわね」
「こうやって遊ぶのもいいもんだろ?」
「あたしはあんたといる時が一番だけど?」
「そりゃ俺もだ」
「早く帰って一緒の布団に入りたいわ~」
「俺も早くお前を抱き締めたいよ」
「……ん。ちょっとフライングだけど楽しかったご褒美!」
「……ちゃんと周りを確認してからキスしろよ。見つかったら恥ずかしいだろ。やれやれ」
 
バカップル保守
 



「……あ、えぇっ!?」
「どうした?」
「ああああんた! そんな不意打ちで来るとは思わなかったわよ!」
「気にすんなって。ほら、背中側空けろ……ふぃー、良い湯だな」
「バカバカバカバカバカバカバカバカ……絶対寝れない絶対寝れない絶対寝れない絶対寝れない絶対……」
「何つぶやいてんだ?」
「あんたがバカなせいでドキドキしちゃったのよ!」
「ドキドキしたか。そーかそーか、そりゃよかった」
「よかないわよ!」
 
バカップル保守
 



「うぅぅ……やっぱり寝れない……」
「また寝れないのか? 病気なんじゃないか?」
「あんたね……」
「ん、どうした?」
「……あ、そだ。こないだの奴やってよ」
「こないだの……あぁ、あれか。……ほら、これでいいか?」
「あ、うん。落ち着く。これなら眠れそ……おやすみ」
「(撫でられて寝るなんて赤ちゃんみてーだな……)」
 
バカップル保守

 


「ん……」
「おはよ、キョン」
「おはよ。……なんで俺の頭撫でてんだ?」
「あんたが撫でてくれてたお返しよ」
「そっか。……けっこう気持ちいいな、これ」
「でしょ。だからあたしは好きなのよ……わぷっ!」
「俺もしてやるよ」
「撫であいっこね。うふふ……気持ちいいわ」
「気持ちいいな……」
 
バカップル保守
 



「あーん……かぷっ」
「痛え! ……バカかお前は! 唇に噛み付くな!」
「だって……美味しそうだったんだもん」
「どうせならこういうことしろっての……」
「ん……むぅ……ん、む~! む~!」
「あー……ご馳走さま」
「……エロキョン」
 
バカップル保守
 



「……ちょっと」
「ん?」
「あんたの手つき、18禁よ」
「……感じるってことか?」
「違う!」
「冗談だ。なんかたまたまそこに手が当たったからな」
「手が当たったら揉むの? 極度の変態ね」
「……いたずらするぞ? 泣くまで」
「ちょ……やめてよね。今日なんかあんたおかしいわよ!」
「理由を聞きたいか?」
「う、うん……」
「お前を撫でてたら先に寝ただろ?」
「先に寝たのは謝るわ……」
「手が顔面に3回も当たった」
「ふ、不可抗力よ」
「くすぐり地獄といやらし地獄どっちがいい?」
「い、いやらし地獄が……いいわ……」
「冗談だ。お前エロいな」
「く……バカっ!」
 
バカップル保守
 



「……いやらし地獄」
「なにをいきなり」
「して欲しいわ」
「ハルヒ。お前エロいな」
「うん」
「……正気か?」
「そこは『本気か?』って聞いて欲しかったわね」
「……加減はしないぞ? 何せプライベートな時間が減って俺も溜まってるわけだからな」
「……レベルは10を最高としたら?」
「まぁ6くらいは触りまくるだろうな」
「ぱ、パス……」
「だろ?」
「やっぱり抱き締めて」
「わがままだな」
「前からでしょ?」
「……自覚してたんだな」
 
バカップル保守
 



「んっ……。ちょっと」
「どうした?」
「抱き締めてるからってダメよ」
「なにがだ?」
「今お尻触ったでしょ。エロキョン」
「……触ってないぞ?」
「う、うそ……。じゃあシャミセン? ……はいないわよね」
「いないな」
「ちょっと! じゃあ幽霊じゃない! カメラ持ってきなさい!」
「……だから冗談だって。俺だよ」
「最っ低……。やっぱ離して。おやすみ」
「あ、おい……」
「半分からこっち来ないで」
「(ま、まず……。久し振りに怒らせちまった)」
 
バカップル保守
 



「なぁ。悪かったって」
「うるさい。寝れない」
「許さないと触るぞ?」
「あたしは寝るから邪魔しないで」
「……ごめんって。正直、お前が許すまで待つって言ったけどけっこう我慢が辛いんだよ」
「……最初っからそう言いなさいよ。それなら触らせるくらいならしたげるのに」
「悪い。お前のことばかり考えちまって自分のことがな……ダメ彼氏だな、俺」
「ちょっと。あんた誰に許可取ってダメなんて言ってんのよ」
「俺のことだからな」
「あんたはダメじゃない! あたしが認めない限りあんたはダメじゃないんだから!」
「ハルヒ……ありがとな」
「ふ、ふんっ!」
 
バカップル保守
 



「こないだはどこまで触ったんだったか?」
「胸……かしら」
「胸触ったか?」
「(あ、マズいわ。あれはキョンが寝てる時だったわ……)」
「(寝てるフリの時に勝手に押しつけられたんだよな……)」
「お、お尻までよ!」
「声がでかい」
「ごめん……」
「シャツ捲ってみてくれ」
「ブラ……取らなくていいの?」
「徐々にだからな」
「うん……」
 
ちょっと大人なバカップル保守
 



「だ、騙された……」
「…………」
「ねぇ、触ってよ」
「…………」
「お、お願いだからぁ……」
「…………」
「ジーッと見られるほうが100倍恥ずかしいのよ!」
 
ちょっと大人なバカップル保守
 



「お尻……なんか気持ち悪いわね。触られるの」
「そうか? お前も触るか?」
「あ、え……う……遠慮しとくわ」
「俺ばっかり悪いな」
「ん……気にしないでよ。あたしが悪いんだし。ねぇ、なんか気持ちよくなってきた」
「さっき飲ませたジュースに入れた薬が効いてきたか」
「う、うそ……。あんた真性の変態?」
「知らなかったのか?」
「なんか……体が……っていうか頭が変……」
「……もちろん冗談だぞ」
「あ、あたしは冗談じゃないわよ。熱い……」
「(やっべ……ハルヒの顔、エロいな)」
 
ちょっと大人なバカップル保守
 



「キョン。熱いってば……」
「ごめんな」
「謝ってないでやめてよ……」
「わかった」
「……やっぱりやめないで」
「どっちだよ」
「あたしなんか変……」
「ちょっとキスするか。ちゅっ……」
「ん……いひゃい。おれこが当ひゃってふはひょ……」
「お前バカだな。いろいろ考え過ぎて熱でてるぞ」
「…………」
「知恵熱かどうかはわからんが」
「…………」
「いやらしいことについて考えてたら知恵熱ってか。恥ずかしいな」
「…………あたしってエロハルヒ?」
「たぶんな」
 
ちょっと大人なバカップル保守
 



「熱引いたわね。やっぱり知恵熱だったみたい」
「じゃ、楽になった所でまた寝るか?」
「ちょ、ちょっと待ってて。待ってなさい」
「なんだよ……」
 
「お待たせ」
「う……お?」
「恥ずかしさを克服していく練習よ」
「キャミソール……逆効果!」
「あんたが暴走したら意味ないっ!」
「痛ぇっ!」
 
ちょっと大人なバカップル保守
 



「いい!? 揉んじゃダメよ! 触るだけだからね! 乳首もダメよ!」
「こんな感じか?」
「んんっ……」
「こうか」
「ふむっ……」
「ほれ」
「ふぅう……」
「よし、ここまで。ほら、こっち来い」
「あたし頑張ったからギュッとして!」
「はいはい」
「えへへ~。これのために頑張るわ!」
「(この時に胸が当たっても問題ないんだな)」
 
ちょっと大人なバカップル保守
 



「キスとか抱き締められるのはいいわ~……」
「なぜだ?」
「個人的によ」
「そうか。なら試しに同時にやってみるか」
「……同時にやったこと無かったっけ?」
「おう。こんな感じだ。チュッ……」
「あ、んっ……む……むぅ……んぅ……」
「……感想は?」
「幸せ2倍! キョン大好きっ!」
「何キャラだ」
 
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「うふふ……。あたしは変わるわよ」
「どうした?」
「こんなの見つけたのよ!」
「俺の秘蔵のエロ本……」
「これで勉強して耐性を身につけてやるわ!」
「無駄だと思うけどな」
「…………」
「…………」
「…………」
「さてと。お前のせいで収まりつかなくなってきたからトイレに行ってくる」
「…………」
「フリーズしてるな。そんなに過激な本じゃないが」
「…………」
「ハルヒ。今の気分は?」
「キョンに抱き締められたい」
「…………」
「ありがと。幸せ……。やっぱりこれがいいわ」
「無理するからだろ。焦るなって言ってんのに」
「あたしの目標はね、キョンが18歳になったら初エッチすることよ!」
「……ほう」
「あたしってこういうの恥ずかしいから訓練しとくのよ!」
「ハルヒ……頑張れ!」
「へ……? う、うん!」
 
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「結局の所さ、心の準備と気合よね」
「知らん」
「というわけで、明日! あんたにあたしの大事な部分を触ってもらうことに決めたわ!」
「…………」
「あたしは心の準備しとくから!」
「…………」
「とりあえず今日は抱き締めなさい! ……幸せ~」
「(思春期っていうか……バカだな。ハルヒは……)」
 
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「寝辛い……」
「すー……すー……」
「エッチの練習のあとはメチャクチャ抱き付いて寝るからな、こいつ」
「すー……すー……」
「可愛いな」
「すー……すー……」
「この関係でも幸せだな」
「すー……すー……」
「……ハルヒの可愛い顔見たからよく眠れそうだ。おやすみ」
 
バカップル保守
 



「キョン……すー……すー……」
「ハルヒ……くー……くー……」
「すー……大好き……すー……」
「くー……大好きだぞ……くー……」
 
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「おい」
「なによ」
「夢を見た」
「そりゃ見るでしょ」
「……お前とは相性が悪いから別れろってさ」
「だ、誰が言ったのよ!」
「夢の中でいろんな奴に言われた」
「そんなわけ無いじゃない! あたし達は……だって……だって……」
「いやいや、泣くなよ。お前の反応があまりにも淡泊だったから意地悪しただけだって」
「だって……」
「ほんとは式を挙げてる夢をみたんだよ。それがうれしくてな」
「…………」
「泣いてくれるくらい好きでありがとうな。ハルヒ」
 
バカップル保守
 



~~~~~~~~~~~~
 
「明日、俺の18回目の誕生日だな」
「そうね……」
「…………」
「あたし、心の準備は出来てるわよ。……ちゃんとリードしなさいよ。痛くても我慢したげるから」
「わかってるよ」
「……怖くはないからね。あんたになら安心して体を預けられるから」
「それもわかってる」
「うん……」
「ハルヒ」
「なによ」
「カップルでいるのは今日までだ」
「……え?」
「結婚しよう」
 
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「返事……いる?」
「いらないな。決まってるだろ?」
「うん」
「明日さ、お互いの母さん含めて4人で話そうぜ」
「そう……ね。キョン」
「どうした?」
「12時。……誕生日おめでと」
「……サンキュ」
「ふふ……改まって言うのって恥ずかしいわね」
「ははは。……だな」
「さ、始めるわよ。優しく……お願い」
「二人でしあわせになろうな」
「……うん」
 
 
バカップル保守
 



「大丈夫か? ずっと俯いてたし……痛かったか?」
「違うの。うれしさと……ほら、気持ちよかったから……恥ずかしくて」
「そっか。安心したよ」
「あんたは? 気持ちよかった?」
「当たり前だ。お前の中にいたんだからな」
「あー、言わないで。また恥ずかしくなってくるから」
「……可愛い声出してたな」
「気持ちよかったもん」
「うれしそうだったな」
「やっと繋がれたから当たり前でしょ」
「幸せそうだな」
「見たまんまでしょーが」
「…………」
「…………」
「大好きだぞ」
「あたしも。……大好き」
 
バカップル保守 終 
 
 

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最終更新:2020年03月13日 09:08