ハルヒ「キョン! プリン作ったの食べて!」
キョン「あのさ、俺プリン嫌いなの知ってるよな?
    なんでお前の手作りプリンを毎日食わなきゃいけないんだ?」
ハルヒ「あたしがプリン大好きだから。あんたも好きにならなきゃ駄目なの!」
キョン「なんで?」
ハルヒ「だって、あたしたち結婚するんだから。毎日美味しいプリン食べたいじゃない」
キョン「……おいおい、勘弁してくれ。誰が誰と結婚するって? 冗談は程ほどに――」
ハルヒ「いいから黙って食え!! ほれ食べなさい!」
キョン「むぐっ! こら! 無理やり押し込むな、止めなさい。俺が自分で食うから……」
ハルヒ「美味しいでしょ!?」
キョン「……………………不味くはない」
ハルヒ「もう、ほんとに素直じゃないわね。美味しいでしょ?」
キョン「美味しい……」
ハルヒ「フフン♪ よろしい。じゃあ、ご褒美のキスしてあげるわ」
キョン「――!! みんなの前でそんな恥ずかしい事止めなさい――」

ちゅっ

ハルヒ「えへへ……。ごちそうさまキョン。明日もプリン作ってあげる♪」

end
 



ハルヒ「恋愛なんて精神病の一種よ!」
キョン「じゃあ俺は重傷だな」
ハルヒ「えっ?」
キョン「ずっと前から、かかりっぱなしだ」
ハルヒ「…………こっち見んな(///」

 

 



ハルヒ「ちょとキョン!あたしのプリン食べたでしょ!?」
キョン「ああ、食べたぜ。」
ハルヒ「せっかく楽しみに取っておいたのに・・・バカキョン!」
キョン「なぁハルヒ、お前はスタイルいいし、もしこのプリンで太ったりして
    ダイエットを無理やったりして体壊したりしたら俺心配なんだよ。」
ハルヒ「キョン・・・そこまで私のことを・・・うれしい///」
夕日をバックに抱き合う2人。

古泉「まんまとごまかしましたね。」
みくる「やっぱキョン君は女泣かせですぅ。」
長門「バカップル....」

 

 

 

 



今日の俺は機嫌が良い。
何故かと問われても困る。なぜならこれは恐ろしく「何となくの現象」であり、そこに納得出来るような理由などは存在し得ないからだ。
そう、今日の俺は地球全土、いや宇宙のはてまでも愛せるような博愛の精神に満ちてしまっているようだ。
だからなのか、ついつい朝教室でハルヒに挨拶する際、「ようハルヒ。…今日のお前、なんだかいつもより魅力が7割増しだな」なんて非常にクサいセリフを吐いてしまった。
だが、ここで終わればまだいい方だ。残念ながら俺の精神状態はこれだけじゃ満足し得なかったんだろうな。
そのとき、俺はさらに
「どうした?気の抜けた顔して。…ははん、まさかとは思うが恋煩いでもしてるのか?相手は誰だ?俺の知ってる奴か?」
なんて取り返しのつかないようなことを言っちまったんだ。
すると驚いたぜ。あのハルヒが急に頬を真っ赤に染めて
「…何よ、あ、あたしが恋煩いしちゃいけないの?」
なんて言いやがった。これにはさすがに俺も参ったね。しかしどうやらその時点で俺の機嫌の良さはピークに達していたんだろうな、

「いや全然構わないぞ。…だが奇遇だな。実は俺も同じ症状なんだ…いや、むしろ俺のはもう既にお前がいつぞや言っていた精神病ってやつに近いのかもしれん」
「あ…あんたバカじゃないの?…で、でもそれってどういうこと?」
「つまりだな、こういうことだハルヒ」
「はぁ?さっきから何が言いたいのがわっけわかんな『チュッ』…ぃ……?…(!!!)」
「俺はお前が好きだよ、ハルヒ」


今日の俺は機嫌が良すぎた。

 

 

 

 


 

 

 

ハ「ちょっとキョン!あたしのプリン食べたでしょ!?」

キ「あ、すまん。たった今全部喰っちまった」むぐむぐ

ハ「なによ、まだ残ってるじゃないっ」ツカツカ

キ「は? いや今のが最後の一くt、、むぐっ!!」

ちゅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅっちゅるるるるるるる――――――――――――っっっぽんっ!

ハ「んふっ、ごちそうさま!」

キ「……おそまつさまでした」
 

「ハルヒ、俺がもし病気になったらお前の内臓を移植してくれよ」
「は? なんでそんなことしなきゃいけないのよ」
「俺の心を奪ったじゃないか」
「バカ……///」
 

ハルヒ「退屈ねぇ」
キョン「そうかい」
ハルヒ「ちょっとキョン、何か面白いこと思いつきなさい。3秒以内!」
キョン「短かっ!まあいい、ちょっと耳貸せ」
ハルヒ「なになに?」
キョン「I・LOVE・YOU」
ハルヒ「ずざけんな(///」
 

ハルヒ「う~、風邪引いた。うつしてあげよっか?」
キョン「そうだな~、風邪引けば学校休む口実になるしな。まぁ、どうやってうつすかが問題だがな」
ハルヒ「こうやってよ!」
ハルヒ体を乗り出しキョンにキス!
ズキューン!
キョン「お、おい何すんだよ!」
ハルヒ「顔赤いわよ?もう風邪引いたんじゃな~い?」
キョン「う、うるさい!」
 

『古泉と長門』

「おや? 雨が降ってきましたねぇ。今日は誰も来ませんし帰りますか」
「……」
「長門さん? どうしたんです、帰りませんか?」
「……一人で帰れ」
「そんなんだから、彼に嫌われるんですよ。長門さんが言うとツンツンしてませんし」
「彼はわたしのことを好いている」
「そういうのを盲信っていうんですよ」
「彼の嗜好をデータ化した結果、わたしはこの形をしている。彼はわたしのことが好き」
「彼は見た目だけで好きになるような人ではないでしょう?」
「性格も彼に合わせて作られている。問題ない。彼はわたしのことが好き」
「人ってのは不思議なものでね。かわいくて性格も良い子より、普通の子を選んでしまうときもあるのです」
「……彼はわたしのことが好き」
「僕から見れば彼が好きなのは涼宮さんでしょうね」
「……」
「それはそうと、雨が強くなってきましたね。早く帰らないと」
「……」
「……」
「はい」
「え?」
「傘、一本しかなかった」
「じゃあ帰りましょうか」
――コクリ。
「さっきは言いすぎましたすみません」
「……いじわる」
「……かわいいですよ」
 

キョンの助手席

「キョン、入試に合格したし車の免許をとるわよ!」
俺は耳を疑った、ハルヒに車のハンドルを握らせるなど正に走る凶器、それ以外の何ものでもない。
闘牛場の牛のごとく赤信号でも構わずアクセルを踏み込むハルヒの姿が容易に想像できた。
古泉と「非常にヤバイよな?」、「ええ、かなり」とのアイコンタクトを交わした俺はハルヒの説得に取り掛かった。

あぁハルヒ、なんで車の免許が必要なんだ?
この辺は駅も近いし徒歩か自転車で用件が済むだろ?
「わかってないわねぇ車を使ってみんなで不思議探索にいくのよ、近場は大体行ったから次は車でもっと遠くへいくわよ!」
恐れていたことが現実になりつつある、なんと俺達はハルヒが運転する車に同乗しなければいけないらしい。
ハルヒの車に乗るのと人間爆弾桜花に搭乗するのと果たしてどちらが安全だろうか?

あっあれだハルヒ、団長自ら運転手役というのはどうかと思うぞ、そういうのは俺達に任せてとけ
俺も古泉も免許をとりにいくから、もちろんすぐにだ、なぁ古泉。
「えぇもちろんです、涼宮さんは安心して彼の助手席にお座りください」
おい古泉最後の一言は余計だぞ。
「えっ、キョンの助手席・・・・・・・、なっならいいわ不思議探索の運転手役はキョンにゆずるわよ」
そうかそれは光栄だ、謹んで運転手役を務めさせていただく。
俺は胸をなでおろした、古泉も「上手くいきましたね」と目で合図してきた。
 
「でも大学に通うのも車があると便利じゃない?不思議探索の運転手はキョンでもいいけどやっぱりあたしも免許は必要よね」
大学へは車で送り迎えしてやるから安心しろ、とにかく免許は不要だ。
「えっホントに?、でも卒業したら・・・」
えーい、まだいうかハルヒめ。こうなりゃ出血大サービスだ。
大学卒業しても俺がハルヒの運転手役をするから免許なんかとらなくていいぞ。
ハルヒはずっと俺の車の助手席に座ってろ。
「えっホントに?約束だからね、ずっとよ」
もちろんだ、いつでもハルヒが行きたいところまで連れってやる、だから免許はいいだろ。
「もっもちろんよ、約束やぶったら死刑なんだから・・・」

どうだ古泉上手くいったろ?ってにやけすぎだぞ、なにか言いたいことがあるならはっきり言え
「いやぁまさかあなたのプロポーズの目撃者になれるとは思っても見ませんでしたよ、おめでとうございます」
プロポーズ?一体なんのことだ・・・あっ!




「えーそれでは宴も酣でございますがここで新郎新婦にお約束の質問をさせていただきます
 お二人のプロポーズの言葉はなんでした?」

「『ずっと俺の人生の助手席に座っててくれ』だったわ!」
 


チャイムの音で目覚めた。いやはやぐっすり寝てしまったもんだ。
ハルヒを見れば、腕を組み足を組み組めるところは全部組み、丸いすに座ったまま寝息を立てている。
おいおいチャイムの音が聞こえねえのか、こいつは。
俺が呆れてハルヒを眺めていると、スイッチが入ったのかもぞもぞと体を動かした。組んでいた腕を解くとおおきく伸びをする。頭を2、3度降って、目をこすった。
「あれ?寝ちゃった」
寝ぼけ顔のハルヒにちょっとスイッチが入りそうになるが、それも一瞬のことだった。衝動はあっけなく消えてしまう。腹の調子悪いからな。
「帰ろうか」
ハルヒは膝の上においてあった雑誌を俺に渡すと立ち上がった。
俺はベッドの乱れを大ざっぱに直す。ハルヒも手伝ってくれた。
部室に荷物を取りに戻る。そしてそのまま下校となる。
「もうホント冬ね」
ふわふわのファー付きダウンジャケットを着込んだハルヒは空を仰いだ。
俺も空を見上げた。かすかに残る光はあるものの、雲は闇に溶け込もうとしていた。雲の形、夜の匂い、それがすべて冬を連想させた。
夜。早い時間にベッドに入った。「明日学校休んだら死刑」と求刑されてしまっているためだ。一日ぐらいいいじゃねえか。良くないか?
昼間のカタログ雑誌を眺めれば、ハルヒの奴、落書きしてんじゃねえか。
クリスマス特集のペアウォッチに、ピンクのハートマーク書きやがって……ん?、なんか書いてあるが写真と被っててよく読めん。
ハルヒの携帯に電話をかけた。3コール目でハルヒが出た。
「ん、なんか用?」
「俺の雑誌に落書きしたろ?」
「ああ、見つかっちゃった~」
わざとらしく棒読みでハルヒが言った。
「で、これなんて書いてあんだ?ピンクで読めねえんだが」
「……今日の付き添い代」
「クリスマスプレゼントのおねだりじゃねえのかよ!」
「それは別にくれるんでしょ?」
「信じられねえ」
「あたしはキョンを信じてるから」
俺は大きなため息をついた。
 

「ちょっとアンタ!!何であたしが不合格なのよ!?」
電話の向こうに居るであろう、人事担当者の悲痛な顔が浮かんでくるような、大声でハルヒは叫んでいる。
その会話の内容が断片的ながらも、聞こえてしまうこちらの心境も察して欲しいのだが、今はそれどころではないのであろう。
電話を握り締めたハルヒの指の色は、いつもより一層白みがかっており、その握力の強さを物語ってる。
「もういいわ!さっさと潰れちゃえば!?」と捨て台詞を吐いて、電話を叩き付けたハルヒが、俺の視線に気づいて
「何見てんのよ!!」
涙目になっているハルヒはそう叫ぶと、乱暴に椅子を蹴り飛ばし、部屋から出て行ってしまった。
もう何社目かね。ハルヒはことごとく不採用通知を突きつけられており、最近はイラついてばかりのようだった。
ま、あいつを採用するような企業が、この日本にそうそうあるとは思えないのだが、さすがに俺の身の回りにまで火の粉が舞ってくるからな。
俺の輝ける未来の為にも、あいつに就職先でも紹介して、鎮火を図るとするか。
俺は蹴飛ばされて転がっている椅子をそっと元に戻し、ハルヒを追いかけようと部屋を出た。

さて、なんて切り出したものだろうか。本題へ辿り着くまでの道は険しいが、出だしと結びの言葉だけは決まっている。
「ハルヒ、俺が就職先紹介してやるよ」と「結婚しよう」だ。
 

「おいハルヒ。お前、就職活動とか全然やってないみたいだけど
 大丈夫なのか?」
「だって、それどころじゃないんだもの」
「は? それはどういう…」
「あのね、キョン。あたし… で き ち ゃ っ た (///」
「なっ、なんだってー!?」


涼宮ハルヒの永久就職  完
 


「ハルヒ、よだれ出てるぞ」
あたしはこの一言で正気に戻った。
キョンがあたしの目の前で食べている、有名店のプリン。匂いが良過ぎるのよ、匂いがっ!
「もしかして……欲しいのか?」
あ~もう!わかってるくせに聞いてくる態度がむかつくっ!
「あ、う……ほ、欲しくなんてないわよ!匂いが部室にこびりつくから早く食べちゃいなさい!」
あたしのバカバカバカっ!なんでこんな時にひねくれちゃうのよ!
「そっか。なら遠慮なく……」
あう~……あたしの目の前でプリンが食べられてくよ~……。
もう……バカっ!キョンの鈍感!あたしの気持ちくらいわかってよ!

「ひゃうっ!」
頬に当たる何か冷たいもの……プリン!?
「腹いっぱいだ。残りは食べていいぞ」
「しょ、しょうがないわね!お腹いっぱいなら代わりに食べてあげるわ!感謝しなさいよっ!」
ありがとう、キョン!あぁ……甘い……幸せだわ……。
全部食べきって、片付けようとした時だった。スプーンに何か貼ってある……?
《食べた分だけ返してもらうからな》
な、なによこれ!ずるい!
「さてと、お返しをもらうとするか」

キョンが一歩ずつ近付いてくる……財布どこだっけ?隠さなきゃ……。
「むぐぅっ!」
次の瞬間、キスをされた。しかも口内を隅々まで舐めてくる……うわ……エロキョンだ……でも、気持ちいい。

「……っはぁ。もうあんまり甘くなかったな」
キョンはあたしがプリンを食べていた5分間のぶんだけキスをした。
ドキドキが止まらないよぉ……。
「あ、あたしには……甘かったわよ」
これだけ言うのが精一杯だ。今日は厄日だわ、さっさと帰ろう。
「お、帰るのか?じゃあ一緒に行かなきゃな」
な、なんでよっ!
「……?だってまだ利子分しか返してもらってないからな。次はお前の家で手作りプリンでも食わせてもらうぞ」
こ、これは……チャンス?鈍感なキョンにも既成事実さえ作れば逃げられ無いじゃない!
「うふふふふ……わかったわ。でもね、プリンよりもっと美味しいのをごちそうしてあげるわ」
「ほんとか?楽しみだな……」
とっておきに甘い、あたしの体っていうごちそうを……ね!
 

うふふふふ、このカッコで持って行けばキョンだって襲いたくなるはず……。
キャミソールにショートパンツ。そして、両手には手作りプリン。
完璧ね。これでキョンに襲わせたら何不自然なく付き合えるわ。
あたしは鼻歌混じりに自分の部屋へと向かった。
「キョーンっ!出来たわよ、しっかり味わって食べなさい!」
あたしの姿を見るや否や、キョンは固まった。ふふふ……今、必死で理性と戦っているのかしらね?
「あぁ、頂く。それよりも……寒くないのか?」
あたしの手からプリンを取り、平然と食べ始めた。
か、感想はそれだけ!?ほんとにこいつは男なの!?
仕方がないから理性が爆発するまで……い、色仕掛けよ!
「ちょっと……寒いかも」
そう言ってキョンに背中から抱き付いた。これで胸の当たる背中を意識するしかないはず……。
「バカだな、着ればいいじゃないか。ほら、これでも着とけ」
キョンのコートを頭からかけられた。キョンの匂い……って違う!
優しさはうれしいけど何か違うわ!
「ふぅ、ごちそうさん。じゃあ俺、帰るわ」
えぇ!?そりゃないわよ!せっかく家まで連れて来たのに!
「わ、わかった!あたしの分もあげるわ!」
キョンの目が光った。あ、色気より食い気なのね……。
しょうがない、さらなる実力行使よ!
あたしはキョンが口にプリンを入れた瞬間を見計らってキスをして、口内からプリンを奪った。
「ふふふ……。タダで食べさせるわけないじゃない!」
「……やれやれ」
キョンは立ってからプリンを口に入れた……ってあれ?届かないじゃない!ちょっ……ちょっと!
あたしがピョンピョンとキョンの周りを飛び跳ねているうちに、キョンはプリンを完食していた。
あぁ……あたしの作戦が……。
「そんなに落ち込むなよ。お前がくれたんじゃないか」

プリンのことじゃないわよ!バカ!鈍感!
「よくわからんが、すまんかった」
……謝られると何も言えないじゃない。
あたしは諦めてプリンの皿を片付け始めた……時だった。キョンが後ろから抱き付いてきた。
「こうして欲しかったんだろ?まったく……素直じゃないな」
な……わかっててやってたのね!卑怯者!
「ほほーう……じゃあ帰るか」
へ?あ……ちょっと待った!ごめん!
「……とりあえず、そういう行為をする前には段階があるからな。さぁ、言ってもらおうか」
え?えーと……初めてだから優しくしてね?
「バカか、お前は。こういう行為というのは恋人同士がやるものだろう?」
あ、そういうことか……。恥ずかしいけど、言っちゃおう。
「あ、あたしと……付き合って……ください」
キョンは息を吐きだして返事をした。
「もちろんOKだ。じゃあ……するぞ?」
改めて言われると……恥ずかしいかも。
「あ、えーと……初めてだから……優しくしてね?」
「……ぷっ、あははは!」
二人でひとしきり笑った後、あたし達は行為を始めた。

まぁ、それなりに無事に終えてキョンを送り出した後、あたしは部屋であることを考えた。
《目的と手段が逆になってない……?》
行為をするために告白したのが今回のパターン。でも、元々は告白させるために行為をするのが目的だった。
……結局、キョンの一人勝ちじゃん。
いや、むしろあたしが一人で勝手に負けただけじゃない……。
まぁいいわ。告白させることは出来なかったけど、結果として付き合えたから万事オッケーよ!
そう考えながら、プリンの後片付けを始めるあたしなのだった。
 

俺は、今最悪な状況を感じている。
部室で朝比奈さんが俺に抱きついている状況で、運悪くハルヒがやってきてしまった。
「・・・あ・・・」
3人でポカンとしている。
もちろん、これは誤解なのだが・・・。

数十分前、部室に入った俺は、朝比奈さんのお茶を飲みつつ、いろいろな話をしていた。
そこでベタといえばベタなのだが、たまたま立ち上がった俺に、こけかけた朝比奈さんを俺が抱きとめた。
そこでちょうどハルヒがやってきたというなんともありきたりで、なんとも平凡なコトがおきたのだ。
「・・・」
ハルヒは無言のままドアを閉め、立ち去ってしまう。
「・・・ご、ごめんなさい。私が・・・。」

オロオロしている朝比奈さんを、意気消沈しつつも慰める。
「いえ、いいんですよ。朝比奈さん。とりあえず誤解を解かないと・・・。」

俺は走ると、寂しそうに歩いているハルヒにたどりつく。
「ハルヒ!」
俺が叫ぶとハルヒが振り返る。
「何よ。あんたなんかみくるちゃんと仲良くしてれば?」
「・・・あのなぁ、ハルヒ、さっきのは誤解・・・」
「うるさいわよ!言い訳なんか聞きたくない!」

いきなり怒鳴られ、俺はまたしてもポカンとする。
「私だって、あんた・・事が・・・す・・・なのに・・・。」
小声でハルヒが呟いているが、よく聞き取れない。
俺はフッと笑うと、ハルヒに話した。

「あのなあ、俺は、御前のことが好きだ。」
突然の事態にハルヒは信じられないという顔でこっちを見ている。


俺はハルヒを抱きしめる。
「・・・本当?」
「ああ、本当だ。」
俺とハルヒの口が近づく。
その時だった。

「プッアハハハハ!」
ハルヒが突然笑い出す。
「・・・?」
「もう出て来ていいわよ!みくるちゃん!」
ハルヒの声で朝比奈さんがオロオロしながら現れる。
「すいません・・・実は、これ、ドッキリなんです。」

・・・は?
「なのにあんたったら、本気にしちゃって!」
どうやら俺は騙されたらしい。
愕然とする俺にハルヒはそっと呟いた。
「ありがと。」

ハルヒはフッと笑うと、学校に走って戻っていった。
 

キョン「ハルヒ・・・暗くてよく見えんのだが・・・ここか?」
ハルヒ「ちょ・・・!あっ痛ッ!!どこ見てやってんのよバカキョン!もっとやさしくしなさいよ!」
キョン「すまん・・・慣れてないからよく分からん・・・一人でならうまくできるんだがなぁ・・・」
ハルヒ「バカアホドジマヌケキョン!・・・あんたにやってもらうのに意味があんのよ!!」

~キョンの耳掻き
 

「ちょっと!なによこれ!?」
「何って、見てわからないか?チョコだよ」
「そんなもんわかってるわよ!なんでこんなにあんのか聞いてんの!」
「だって……いっぱい食べたいだろ?」
「買い過ぎよ!幾つあんのよ!?」
「そうだなぁ。多分5kgはあるんじゃないか?」
「5kg!?あんたバカじゃないの!?」
「むっ!失礼な。俺はバカではない。確かにテストの点数は悪いが、バカとは自分の過ちに気付かない奴の事だ」
「じゃああんたはバカじゃないの!!」
「なんだよさっきから一々五月蠅いな。……もしかしてお前、食べたいのか?」

「いらないわよバカ!」
「またまたぁ。ほら、ダースのホワイトチョコやるよ。それ旨いんだぜ」
「人の話を聞け!」
「いいからいいから。ほら、口開けろ。あーん」
「なにす!もがっ!……あ、おいしい」
「だろぉ?それと、そうじゃないぞ。『おいすぃ』だ」
「『お、おいしぃ』?」
「ノンノン。『オイスィー!!』」
「『オイスィー!』」
「もっと声を出して!『オィスィィイ!!!』」
「『オィスィィイ!!!』」
「うん、よく出来ました。ほら、これも食うか?ガーナだぜ?」
「へへへ~。食べる食べる♪」



「なんですか?あれ……」
「甘いですね……」
「というより、ウザイ」


「「『オィスィィイ!!!』」」


チョコ(゚д゚)ウマー
 

「ちょっと!なによこれ!?」
「何って、見てわからないか?プリンだよ」
「そんなもんわかってるわよ!なんでこんなにあんのか聞いてんの!」
「だって……いっぱい食べたいだろ?」
「買い過ぎよ!どんだけあんのよ!?」
「そうだなぁ。多分5㍑はあるんじゃないか?」
「5㍑!?あんたバカじゃないの!?」
「むっ!失礼な。俺はバカではない。確かにテストの点数は悪いが、バカとは自分の過ちに気付かない奴の事だ」
「じゃああんたはバカじゃないの!!」
「なんだよさっきから一々五月蠅いな。……もしかしてお前、食べたいのか?」
 

 

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最終更新:2020年03月12日 18:36