• 鬼教師

 

 

岡部「よーし、入学式もおわって、新スレも立ったし、さっそく自己紹介してもらおうかな。
  ただし、もしウケ狙いで変なことをいったやつはぶっとばす。
  ときどきいるんだよな。宇宙人がどうとか未来人がどうとか超能力がどうとか。
  しょっぱなでウケを狙ってるのかもしれないが俺は腹が立ってしょうがない。
  本気でぶっとばす。そこんところよーく肝に銘じて置けよ~。じゃあ右端の荒川から」
荒川「荒川です、えーっと、えー……趣味は、えー……ぐえっ!」ボカッ!!
岡部「さっさと話せよこのボケが。あぁ? 時間はお前だけに流れてるんじゃねえんだぞコラッ はい、次」

岡部「おい、次ー!さっさとやれ、このやろう! おらっ!」ガン!
朝倉「は、はい……」

ハルヒ「……ガクガクブルブル」



  • 選択肢

 

 

岡部「はい、みんなちゅうもーく! 聞けオラーッ!バシンッ! 静かにしねえと犯すぞこのガキどもー!!」ガンッ!

シーン……

岡部「えー、この中にー、昨日とんでもないことをしでかしたバカ野郎がいるー。
 その豚野郎はー、なんでも-、不届きにも校門の前でチラシを 無 許 可 で!配っていたそうだ。 バシバシ!
 しかもその上ー、その上だー! 聞いてるのかてめえらっ!
 その豚野郎はなに思ったか知らないがー! バニーガール姿で!
 バニーガール姿だと? おい、朝倉、本当にそうだよな?」
朝倉「は、はい……そのようにきいておりあまああす」

岡部「バニーガールの格好でチラシを配っていたそうだ!
 当 然 ! もちろん! 100%!
 我が校ではこのような行為は断じて禁じている!
 当然ー、停学、退学、その他もろもろの謹慎処分を下すところだがー。
 優しい俺様は、宇宙一優しい俺様はぁ~、そいつのこと一発殴るだけで許してやることにした。
 本当はこんなことしたくはない……したくはないが、心を鬼にして思いっきり殴ることにした。
 だが、残念なことにー。そいつはうちのクラスの女子だということしかわかっておらん。
 だからこの中にぃー、それが自分だとわかっているヤツがいたらー、速やかに前に出て来い。
 30発ぶん殴ってやる。ただし、もし素直に出てこなかった場合はクラスの女子全員100発ずつぶん殴る。
 10秒やるから、どうすればいいのかゆっくり考えろ いーち、にーい……」


キョン「狙い撃ちかよ……」

ハルヒ「ひ、ひぃ~……ガクガクブルブル」



  • 出欠席

 

 

岡部「えー、じゃあホームルーム始めるぞー。さっさと席につけお前らー。
 早く静かにしないと、また無関係な人間が何人か入院するハメになるぞー」

シーン……

岡部「えー、出席はー……ッチ。めんどいな。
 おーい、今日休んでるやつ手を上げろ」

シーン……

岡部「欠席者0っと……」
朝倉「あ、先生……。阪中さんが今日風邪で休むって……」

バコオ!!
朝倉「ぐぶぅ」

岡部「なんだおらぁあああ!!! 発言してもいいのは今日欠席してるやつだけだろうがああぁぁ!
 あぁ!? 聞こえてねえのかこらぁ! もう欠席のところに0書いちまっただろうが! おせえんだよこのボケ!」ボカボカ!

キョン「……こ、こえぇぇ」
ハルヒ「……異世界人だわ、きっと」



  • 上機嫌

 

 

岡部「じゃあ、ホームルーム始めるぞ~、
 先生今日は機嫌がいいから、今のうちに席についとけ~
 あー、全員いるな、あー、んー……
 いっつも思うんだがなー、
 曜日によって髪型変えるようなわけのわからんヤツが、俺は大ッキライなんだよ。
 そんなヤツが目の前にいたら……そうだなー、ほぼ半殺しだなー、
 まあ、運がよくて髪の毛バリカンで剃りあげるくらいはするだろうな。うん。
 あー、みんなは気にしないでくれ。ただの独り言だから」


ハルヒ「……ガクガクブルブル」
キョン「今のうちに髪型昨日のヤツに直しとけ、な?」



  • 体育大

 

 

岡部「えー、今日は球技大会の予定だったが、残念なことに……
 ひっじょーーに、残念なことに、ご覧の通り雨で延期になった。
 だがこのくらいの雨なんてどうということはない。
 他のクラスは代替授業をするが、うちのクラスは予定通り、大会内容を変更してハンドボール大会を行う。
 10分で着替えて校庭に集合してくれ」
朝倉「え、そ、それはちょっと……グハァ!」バシーン
岡部「なんだとぉぉおっぉおおお!!!!バキバキ
 てめぇえ!口答えしようってのかぁごるぁぁぁあ!!バンバン
 神聖なハンドボールをバカにしてるだろおおぉぉぉ!!!バキィメキィ
 なぁ?おい!ハンドボールはつまらねえってか?おい!
 ハンドボールはなぁああ!
 サッカーや野球やバスケットやバレーやラグビーや卓球やバドミントンや
 柔道やサッカーや野球やバスケットや……えーっと、
 他のスポーツなんかよりもずっと奥が深くて楽しいスポーツなんだよぉぉぉ!
 青少年の人格形成に大いに役立つスポーツだとあれほど訴えてるのにぃぃぃ!!
 まだ世間一般ではルールさえよく知られていないとはどおういうことなんだよぉ!
 ええ!?おい、クラス委員長さんよぉぉぉ!バンバン
 そもそもこの球技大会をぉぉ!ハンドボール大会にしようって言ったのにぃぃ!!
 反対されてボツになったのはぁ!!てめぇら実行委員会のせいだろうがぁぁあ!バシバシ」

朝倉「……」ピクッピクッ
岡部「はぁ……はぁ……、はは、久々に切れちまったよ……」
山根「久々って……いつもじゃん(ボソ)」
岡部「おい、山根、眼鏡外せ。割れるといけないからな」
山根「え……グボォ!」バキィ!バリーン!
岡部「なんだごるぁー!ドカバキ なんか言ったかこのやろうー!
 眼鏡なんか掛けやがってよおおおーーー!!ボコォ!
 俺はなぁーーー!眼鏡掛けて賢そうにしてるやつが死ぬほど嫌いなんだよおおぉぉ!!バシバシバシ
 俺のこと体育教師だからバカにしてるんだろ!? なぁ?
 どうせ3流体育大出身だからってバカにしてるんだろぉーー!この眼鏡やろうがぁぁー!バキィ
 おい、なんとかいってみろこらぁぁぁあ!!ドカドカボカドカ」

榊「……」ノ⌒o-o、 ポイ
豊原「……」ノ⌒o-o、ポイ
成崎「……」ノ⌒o-o、ポイ
由良「……」ノ⌒o-o、ポイ

岡部「はぁ、はぁ……なんだぁぁ!? 誰だぁ!こんなところに眼鏡4つも捨てたやつはー!
 ……そうだ……それでいいんだ。偉いぞ。
 俺の言わんとすることを先読みしたな。俺のクラスの生徒はそうでなくちゃいかん。
 褒めてやる。これはマジだ。眼鏡を捨てたヤツは前に出て来い」ガンガン

キョン「出れるわけねー……」



  • 転校生

 

 

岡部「えー、突然だがみんなに残念なお知らせがある。
 みんなのクラスメイトだった朝倉が、お父さんの急な仕事の事情により、
 突如外国に転校することになったそうだ。だから今日からはもう来れないらしい。
 うぅ……う、う、先生は……先生は悲しいぞ……。
 朝倉は……朝倉は大事な俺の生徒だった……。
 先生は今日、突然の知らせにそれはそれは驚きました……
 それなのに……それなのに……。
 俺に知らせずに……俺様に何の知らせもせずに……のこのこと……
 のこのことぉぉぉ!逃げやがったあぁぁ!あのアマぁー!!ガッシャーン
 せっかく俺が学級委員長にしてやったというのにぃぃ!バリーン
 あんのっやんろおおおお!なめやがってえぇぇぇ!
 外国なんかに逃げやがってぇぇぇぇ!
 ぜってえぇぇあとで転校先突き止めてぶっ殺してやるぜぇええー!!!
 俺から逃げられると思うなよぉぉぉ!」ガンガンガン

ハルヒ「転校先調べるとか絶対無理……」



  • 募集中

 

 

岡部「それじゃあ、帰りのホームルームを始めるぞー、
 早く席に着かないと、お前らの穴という穴にいろんなものぶち込んじゃうぞ~♪」
ハルヒ「(なんでクビにならないのコイツ……)」


岡部「えー、では最後に先生からお知らせがあります。
 前から再三言っているように、先生はハンドボール部の顧問です。
 ハンドボール部は今、部員不足に頭を悩ませています。
 もし、ハンドボールに興味がある生徒がいたら、さっさと入部届けを書いてくるようにー。
 それじゃあ、きりーっつ」
キョン「やっと一日が終わる……」
岡部「おー、みんなこうやって立つと意外と背が高いな。
 先生はてっきりみんなが背が低くて遠慮してるのかと思ったぞ~。
 なんで君達はハンドボール部に入らないのかな~? ん~?
 榊ー。お前結構いい体格してるじゃないかー。なんでハンドボールやらないんだお前~」
榊「いや、グリークラブに在籍してるので……」
岡部「やめればいいじゃないか」
榊「え……いや……」
岡部「先生はやさしいぞー。ちゃーんとここに入部届けと一緒に退部願いも用意しておいた」
榊「うぐ……う、は、はい。か、書かせていただきます……」
岡部「おー! そうかそうかー!そうだよなー、うん。前からお前入りたそうだったしな!」
榊「は、はい……うっうっうぅ~」
岡部「ははっ、泣くほど嬉しかったか~」

岡部「で……谷口ぃ~、お前はなんでハンドボール部に入らないんだ?」
谷口「え、えっと俺は……」
岡部「身長は高くはないが、結構いい体してるじゃないか~。ん~?
 お前ならいいところまでいけると俺は睨んでいるぞ。
 だいたい市でベスト128くらいには食い込めるはずだ」
谷口「え……それほとんど最下位じゃ……」
岡部「まあ、よかったよ。お前は部活に入ってないし特に断る理由もなさそうだ。
 明日から頑張ってくれよ。ちなみに朝練は朝三時半からな。メシ食わずにこいよ」
谷口「WAWAWA……」
キョン「次はきっと俺の番だ……ガクガクブルブル」

岡部「一人一人尋問するのも面倒だな。
 じゃあとりあえず男子は全員明日までに入部届けかいてこいよー。忘れるなよー。
 忘れたらハンドボールをケツにぶち込むからなー。
 はっははー。冗談じゃないぞー」

ハルヒ「女でよかった……」
岡部「あー、ちなみにー、ハンドボール部では女子マネも募集中なんだわ。
 何人でも構わないからじゃんじゃん入部してくれよな。
 いやー、みんなが協力的で俺も助かるわー」
ハルヒ「ひぃー……ガクガク」



  • 思春期

朝倉「じゃあ、死んで!」

バリーン!

岡部「なぁにぃやってんだぁてぇめえらぁぁあ!! ゴルァーーー!!!」
朝倉「な!? 人間のくせに情報封鎖を破るなんて……ぐはぁ!」
岡部「さっき放課後になったらさっさと帰りましょうって放送が流れてただろぉがぁぁぁ!!ボコォ!
 朝倉てめぇぇぇ! 委員長のくせに校則やぶってんじゃねぇぇえええよよおぉ!!!ボカボカ」
朝倉「な、ちょ、や、やめゲフッ」
岡部「それにてめぇぇ! なんだこのナイフはぁぁ!!!ドス!グサッ!
 今朝持ち物調査したときに出さなかったな、このやろぉぉぉ!!ザクッザクッ!
 俺は今朝の持ち物調査でロクな物が出てこなかったからストレスがぁぁぁ!
 ストレスが溜まってたんだよぉぉ!! 今朝出しとけこのボケがぁぁ!!ザクザクザクドム」
キョン「せ、先生、やめてください! 本当に死んじゃいます! ぐはぁ!」
岡部「てめええぇもぉ! こんなところでなにやってやがったぁぁ!ボコォ!
 なにしようとしてやがったこのやろぉぉ!! このやろおぉぉぉ!!ガスガス!
 まさかてめぇぇ! クラス委員長に呼び出されて告白されてたとかいうんじゃねえだろぉぉなぁあ!!
 貴様ぁぁそれは俺が独身だからってバカにしてんのかこらぁぁ!ボカボカ
 そんな甘々イベントはなぁぁ! ゲームの中でしかありえねええんだよぉぉ!!
 毎日ToHeart2でシコシコしてる俺へのあてつけかこのやろぉぉぉ!!ドスドカバキ!」


長門「……出るに出られない」ガクガクブルブル



  • 普及率

ハルヒ「野球大会に出るわよ!!」
キョン「何を言ってるんだお前は……」
岡部「そうだ、そんなのダメだ。ハンドボール大会にしなさい」
キョン「っていつのまにぃ!」
岡部「野球なんてスポーツはダメだ。
 なんせあのスポーツは9人も必要だ。お前らだと人数が足りないだろう?
 それに比べてハンドボールはたったの7人でいいぞ。
 それとルールが単純だ! 野球はホームランが出ると1点から4点入るが、
 ハンドボールは1点ずつだ! 地球に優しいな!」
キョン「なんだそりゃ。グハァ」ボコォ
岡部「ハンドボールはこのようにボールさえあればいいわけだ。な?お手軽だろ?
 道具も要らない。野球よりも安上がりだぞぉ。
 野球は危ない。ファウルボールで毎年たくさんの怪我人が出てる。
 それに比べてハンドボールはファウルボールの怪我人はゼロだ。どうだすごいだろう!?」
古泉「そもそもハンドボールにはファウルなんてありませんからね。グハァ」バキィ
岡部「特進クラスのヤツは黙ってろおぉぉ!! 俺のことバカにしやがってぇぇぇ!メキメキバキバキ」
みくる「……ガクガクブルブル」
岡部「ハンドボールは面白いぞぉぉ!
 なんせハンドボールだからな! 面白いに決まっている!
 面白いスポーツといえばハンドボールと昔から相場が決まってるからな。
 そしてなにより、ハンドボールは単純に面白いからなー。はーっはっはー」
ハルヒ「ハ、ハンドボール大会にしましょうか、う、うん。そ、そうしましょう」
長門「激しく賛成」
みくる「……そ、そ、そそうしましょしょしょう~。ガクガク」
キョン「……」ピクピク
古泉「……」ピクピク
ハルヒ「さ、賛成3、棄権2で、かかか可決ね! う、うん」
岡部「そうか、先生は嬉しいぞぉ~」
ハルヒ「じゃ、じゃあさっそくハンドボールの大会やってるところを探すわよ!」
岡部「……ないよ」
ハルヒ「へ?」
岡部「ハンドボールの大会なんて……ないよ……。
 今の時期にハンドボールのアマチュア大会を開いているところなんてこの辺には一つもないんだよ。
 せっかくこうやって君達がやりたくなっても……。
 アマチュア大会なんて滅多にやらないんだ……ハンドボールというスポーツは。
 俺が……俺がこうして……こうしてよぉぉ!ガン
 ハンドボールの普及に尽力してるというのによおぉぉぉ!ガンガン
 テレビでは野球かサッカーしかやらねえしよおおぉぉぉ!ガッシャーン
 どうなってやがるんだ日本はよおおぉぉぉ!!パリーン
 こんなことだから他のアジア諸国にどんどん置いてかれるんだろおがあぁぁぁ!バキバキ
 昔はアジアじゃ敵なしだったのによおおぉぉぉ!!!バリィ
 ちくしょおおぉぉぉ! 韓国なんかにも負けるようになっちまいやがってよおぉぉ!バリバリ
 てめええらのせいだあぁぁ!!!メメタァ」
みくる「やや八つ当たりはやめてぇぇ~。グハァ」
岡部「くっそおおおおぉぉ! 野球なんて野球なんてえぇぇ!
 ボールを投げたり打ったり捕ったりして何が楽しいんだよおぉぉ!!ドカバキドカバキ」

長門「(投げたり捕ったりは同じだろうに)」
ハルヒ「(この辺りで大会開けないのってこの人が原因じゃないの……?)」




  • 水曜日

岡部「よーし、朝のホームルームやるぞ~。みんな席に着け~。
  着かないやつは、先生の得意技、尻子玉抜きだぞ~。ははは。
  前に食らったことあるヤツも手加減しないぞ、先生は。
  なんたって平等主義だからな。はーっはっはっは」

シーン……

岡部「はい、今日は、2月14日です。
  普通の水曜日です。いいかー。ただの水曜日だぞー。
  なんか勘違いをして浮かれているヤツがいるかもしれないが一言だけ言っておく。
  チョコレートを学校に持ってきた奴はタダではすまさないぞ♪
  いいかぁ、俺はチョコレートという食べ物が嫌いなんだ。
  いや、……大ッッッッッキライなんだよ!
  ましてやなぁぁぁぁ! それを貰って嬉しそうに食べてるようなバカを見るとなぁぁ!
  思わず片手に握ってたハンドボールを握りつぶしてしまうほど怒りがぁぁぁ!!!
  怒りが湧いてくるんだよぉぉぉ!!」スパァーン!!

山根「(一言じゃねえじゃん……)」
岡部「おい、山根。今、心の中でなんか言ったか」
山根「い、いいいい、言ってませーん!」
ハルヒ「こわ……読心術……」
朝倉「人間じゃないわ……。自信なくしそう……」ブルブル

岡部「なあぁぁぁにが、バァレンタイムだぁ!? このバカどもがぁぁぁ!!
  お菓子業界の罠にまんまとはまりやがってええぇぇぇ!!」
谷口「先生やっぱりモテなかったんだなぁ……ボソ」
岡部「なんだ谷口。ここは4階だ。危ないぞ」
谷口「へ? う、うわぁぁぁぁ!」ヒューン グシャ


岡部「だから危ないと言ったのに……。おっちょこちょいなんだな、あいつも」
ハルヒ(生徒を投げ落とした……)
キョン(俺は何も見ていない俺は何も見ていない)ブルブル

岡部「ん、なんだこれは……」

『岡部先生へ。クラスの女子全員より。』

岡部「……こ、これは。ま……まさか……ちょ、チョコレート……。
  だ、誰がこんなことを……。
  ふ、ふざけやがってぇぇぇ!!!
  生まれて初めてのバレインタインチョコだとおおぉぉぉ!!
  この年になって初だとおおぉぉぉぉ!!
  舐めやがってえぇぇ!! このクソガキがぁぁ!!ドカバキガシャーン」

ハルヒ「えぇぇー!」
朝倉「機嫌をとろうとしてたのにまさか逆ギレするとは……」
阪中「終わったのね……」

岡部「あぁぁぁー!! なんてこったぁぁぁー!
  チョコをもらって浮かれてるヤツは全部殺すと誓ったばかりなのにぃぃ!
  死ね! 死ね!!ガンガン 俺は死んで俺に詫びろぉぉ!!」ガッシャーンバリーン!!ヒューン……

ハルヒ「あぁぁ……岡部が窓の外から落ちていく……」
朝倉「世界に平和が訪れたのね……ぐす」
山根「いやあ、よかったよかった」


よかったね!
アナルスレの未来にも幸あれ!



  • 不死身


ハルヒ「さー、今日は豆まきするわよ!」
キョン「待て。今日は2月5日だ。とっくに節分は終わってるだろ」
ハルヒ「だって節分の日が学校休みだっただもの」
キョン「だったらその前日にやればよかったじゃないか」
ハルヒ「そんなこといっても思い出したのが当日なんだからしょうがないじゃない。
  いいからさっさと豆まきなさい。これは命令よ!」
キョン「へいへい。じゃあ、いくぞー! 鬼はーそとー!」
岡部「誰がー鬼じゃああーーー!!」
ハルヒ「でたぁ……」
キョン「生きてやがった……」
岡部「……いやぁ、危なかった。谷口が下敷きになってくれたから一命をとり止めたものの、
  さすがに先生も死ぬかと思ったぞ」
キョン(しぶとい……)
ハルヒ(早く死ねばいいのに)
岡部「しかしっ! 先生はハンドボールで体を鍛えていたおかげで助かったってわけだ。
  いやぁ、ハンドボールはすばらしいスポーツだと思わないかね?」
キョン「いや、さっき谷口が下敷きになったからって……」
岡部「なんだとこらぁぁ!バキィ ハンドボールをバカにすんのかこらぁーー!!ドカバキバk」
キョン「ぐぇぇっ!!」
ハルヒ「ハンドボールのことなんて一言も言ってないのにぃ~」
岡部「……はぁ、はぁ。おい、涼宮……」
ハルヒ「は、はいぃっ!」
岡部「節分はな、豆を撒くんじゃない。本当はハンドボールを撒くんだ。やってみろ、ホレ」パス
ハルヒ「え、ええぇぇー!?」
岡部「楽しいぞー、逃げ回る生徒達にぶつけるのは。鬼はーそとー、そーれ鬼はーそとー!」
ハルヒ「福は内はないのね……」


 

  • 黄金期

 


岡部「はいはい、みんなー。朝のホームルームはじめっぞー! 静かにしろー」

 

ガヤガヤガヤザワザワザワ

 

岡部「ははは、みんな連休明けで元気があまってるんだなー。
  よーしよしよし。元気なのはいいことだ。でも笑ってられるのも今の内だぞー」

 

──シーン

 

岡部「はい、えー、今日は先生の大好きな服装チェックの日でしたねー。
  風紀の乱れは心の乱れ。ははは、何人殺せるのか今から楽しみですよー」
谷口.。oO(あんたは平和を乱してるだろうが)
朝倉.。oO(そもそも服装チェックなんてしてるのうちのクラスだけじゃない)
岡部「なんだみんなー。言いたいことがあるなら手を挙げて発言しろよー。
  じゃないと先生間違えてピストル撃っちゃうかもしれないぞぉー」
国木田「スカート丈はダメでも銃の所持はいいんだ……」

 

ドキューン!!

 

岡部「国木田は早退……っと」

 

……シーン

 

キョン「ハルヒ、今日は大丈夫なんだろうな?」ヒソヒソ
ハルヒ「任せて、スカート丈を定規で測ったくらいだから」ヒソヒソ

岡部「じゃあ、女子は全員前に出て来ーい」

 

ゾロゾロ……

 

岡部「えー、スカートよし。ブラウスよし。靴下よし。はい、次──」

 

岡部「えー……これもよしこれもよし。髪の毛もよし。はい、次───」

 

岡部「んー、こいつも1ミリも狂いがないな……ッチ。はい、次───」

 

岡部「ケッ……なんだよまたかよ。はい、次───」

 

朝倉「先生、今のでもう全員終わりです」
岡部「……そうか。今日は全員無事か……」

 

阪中「やったのね! ついに地獄の検査で犠牲者を出さずにすんだのね!」
朝倉「長かった……本当に長い闘いだったわ……」

 

岡部「……」
ハルヒ「まずい!みんな!静かに!」

 

シーン……

 

岡部「うぅぅぅぅぅ……くっそう…くそおぉぉ!! こんちくしょおおぉぉ!!

  なんでみんなきっちり校則なんか守ってやがるんだよおぉぉぉ!!」
ハルヒ.。oO(……なんで教師がそのことで怒るのよ)

 

ざわ……ざわ……

 

岡部「うぅぉぉぉぉおおお!! って……あ、そうだ。男子の検査やればいいのか」
ΩΩ Ω「な、なんだってーーー!!」

 

岡部「よーし、男子教卓の前に並べー。スカート丈計るぞー」
谷口「ちょ、ちょっと待てーーー!」
キョン「\(^o^)/オワタ」

 

岡部「なんだ、谷口、お前学校指定のスカートすら履いてないのか。こりゃ校則違反だな」
谷口「いやぁぁぁ!!」
岡部「はいっ指導ー!バッシーン!! 指導ー!バッシーン!! はっはははー。
  こりゃあいいや、ちょうど新しく買った竹刀の試し切りしたかったんだよなー。はい次キョンー」
キョン「\(^o^)/」

 

 

ハルヒ「よかった。平和で(女子は)」
朝倉「そうね。いつもこうだといいんだけど(女子だけ)」

 



つづく?

最終更新:2007年05月09日 02:11