キ「好きだ」
ハ「///」
キ「(プリンじゃなくてプチダノン食ってる!?)」

プチデレ=もう何も言うまい
 



キ「長門、可愛いな」
長「・・・」
キ「(長門の体が金属になっていく!?)こ、これは」
コンコン
キ「チタンか」
長「そう」

ちたデレ=デレると体がチタン化する。じつは頬が赤くなるのを見られたくないというテレ隠しである。
亜種も多々ある。

 

 



キョン「今日という今日は頭に来た!SOS団なんて辞めてやる!」
いってやった・・・どうせ怒鳴りつけられるんだろ?
ハルヒ「・・・・・・いいわよキョン・・・さよなら」
えっ!?今あいつはなんていったんだ??
ハルヒ「出て行きなさい早く・・・SOS団辞めるんでしょ?」
聞き間違いではない・・・どう対応をとればいいのだろう
古泉「あなたとは気が合いましたが残念ですさようなら」
長門「さよなら」
みくる「キョン君・・・残念ですけど・・・」
何を言っているんだ?まさか本気なのか?
キョン「はは・・・まぁ・・・いまのはあれだ・・・ちょっと熱くなっただけで」
ハルヒ「何言っているの?辞めるんでしょ?早く出て頂戴」
返す言葉が見つからない・・・俺はどうすればいいんだ?

  
  辞める?  辞めない?

『辞めない』

キョン「・・・・・・・・・・・・」
俺は不覚にも俯いてしまった・・・顔が熱い目頭も熱い・・・
みんなの刺すような視線が本当につらい・・・
キョン「あ・・・あの・・・わr」
一同「ハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ」
皆が一斉に笑う・・・なに?なんかやったか俺
ハルヒ「俯いちゃってるじゃない」
古泉「嘘ではなさそうですね・・・」
みくる「あっ!もしかして泣いちゃってます?」
長門「おもしろい人」
みんなが一斉に笑顔になる・・・なにこの状況
ハルヒ「あんたをドッキリにかけたのよwww」
俺をはめた?ホワイ何故?
古泉「全員一致であなたの驚く顔が見たいからですよwww」
長門「ビデオにも撮ってある」
みくる「最高でしたよwww御免ねキョン君」
4人の言葉で冷静になり・・・自分のさっきまでの行動言動を
思い出し顔が真っ赤になる・・・
キョン「くそぉ!本当に辞めてやるぞぉ!」
ハルヒ「なら辞めれば?邪魔だから」
えっ?
ハルヒ「冗談よwwwww」
一同「ハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ」
笑われながらも俺はこの生涯、絶対SOS団から離れたくないということを
自分の中で改めて認識した・・・でも恥ずかしいな!今度お返しをしてやるぜ


  ハッピーエンディング

 

 

 

 



キョン「おや長門じゃないか」
長門「そう、長門有希です」
キョン「鶴屋さん家の山に何のようだ?」
長門「きのこ」
キョン「え?」
長門「きのこ」
キョン「きのこを採りにきた、とか?」
長門「そう」
キョン「きのこなんて採らなくてもどこでも売ってるだろ」
長門「…買うお金が無い」
キョン「情報操作とやらで何とかできないのか?」
長門「……やり方が分からない」フルフル
キョン「…御免なさい」
長門「いい、大丈夫」

キョン「ところでそのきのこ、色からして毒じゃないのか?」
長門「お腹が痛くなっても我慢すれば平気、この程度では死なないと思う」
キョン「…いつでも頼ってくれていいんだからな」
長門「…?」コクリ

 

 

 

 



みくる「涼宮さん、はいお茶でし」
ハルヒ「サンクスみくるちゃん」
みくる「はいキョン君」
キョン「ありがとうございます」
みくる「古泉君」
古泉「朝比奈さん、どうも」

みくる「長門さ(ry」
長門「ヒョイ、ゴクゴクゴク、おかわり」
みくる「は、はい」つ旦
長門「ゴクゴクゴク、おかわり」
みくる「は、はい」つ旦
長門「ゴクゴクゴク、おかわり」

キョン「おい長門、そんなにガブ飲みする事ないんだぞ」
長門「お茶なんて学校に来た時しか飲めないから、つい…」
古泉「ははは、長門さんなら好きなだけ作れるでしょw」
長門「!」
キョン「ば か や ろ ー」ドグワッシャー
古泉「ぬおおーーーー!?」

 

 

 

 



 昨日の戦いはあんまりにもあんまりだった。
 ……あの人が体調不良で部活を休んだというだけで、特大の閉鎖空間発生だ。
 彼女が彼に対して恋愛感情を抱いているのは良い。良いけれど、ここまでのめりこむとなると不味いのではないだろうか。
 低下の一途を辿っていた閉鎖空間発生率が、最近は急増している。
 疲れた体をベッドにぶちこんだのは、確か夜中の三時で――現在は七時前だ。
 三時間と少ししか眠れていない。けれど、それでも学校を休むわけにはいかない。
 彼女の監視も重要な任務の一つだからだ。それも自分のようにかなり近くに居る人間にとっては。

「――ふう」

 顔を洗い、歯を磨く。適度に髪を整えて、簡単な朝食を取る。
 そして――パジャマを脱ぎ捨てた。
 現れたのは、歳相応にふくらみと丸みを帯びた胸。くびれたウエスト。ひょろりとした痩躯。

「……」

 無言でさらしを巻いていく。最近、とてもきつくなってきた。
 そろそろ限界かもしれない――僕を演じるのにも。
 しかし、構いはしない。その時はまた、別の不思議な転校生が現れて、”僕”は二度目の転校をするだけだから。

「……」

 鏡の中には、自分で言うのもなんだけれど、ほっそりとした顎のラインの、なかなか可愛い顔があった。
 薄い唇が魅力に欠けている気がして、どうしてか悲しい気分になる。
 そんなことは考えるな――無理やりに自分を誤魔化して、なれた手順で特殊なメイクを施した。

「……」

 そして、制服を着込む。男子用の、制服を着込む。
 ……股間のところに、少しだけ詰め物をいれる。ここまでしなくて良いと思う。
 セミロングの髪をゆってまとめ、鬘をかぶる。夏場はムシムシしてたまらない。
 咽に特注の咽ぼとけ型変声装置を装着する。アルトソプラノのオクターブがいくつか下がる。

「……」

 鞄を手に持った。
 最後に、25センチなんて、殆ど義足に近い冗談みたいなシークレットシューズを履く。

「……行って来ます」

 行ってらっしゃい、という声はない。
  
  

「おはようございます。良い天気ですね」
「早いな古泉……顔、近いぞ」

 ……キョンタン……僕が転校することになったら、かなしんでくれますか?
 ……キョンタン……僕が私に戻って会いにきたら、その時は――

「涼宮さんとご一緒ではないのですか?」
「何時も何時もアイツと一緒だったら、過労死してるだろうな」

 ――その時は、ただのイツキとして――

 

 

 

 



 春雨というのだろうか。春に降る雨の事を。
 そんなくだらないことを考えていた所為だろう……少し腹が減ってきた。
 いや、かなり減った。ぐぅ、なんて漫画的効果音だと思っていたが、本当にそういう音がした。俺の腹から。
「――」
 ちらりと長門を見やる。どうやら紙上の御伽噺は佳境のようで、視線にもページを捲る手にも随分と熱がこもっている。
 そんな長門の変化を見抜けるのは俺くらいだろう――見抜けても、腹は膨れないが。
 どうやら、今しばらく部活終了まで時間があるようだ。
「――」
 内臓が満たされるのなら心を満たそうという算段で朝比奈さんを見やる。
 いや、見やれない。至上の天使は本日は体調不良でお休みされているのである。
 変わりに古泉がお茶組係を担当しているので、明日の朝のクソはかなり快調な予感だ。
 そんな古泉はクソの肥やしを笑顔でテキパキと用意し、俺に差し出した。要らん、と突っぱねる。
「……」
 プリンでももってねぇーかなぁ、とハルヒを見やる。
 ちょうどプリンを旨そうにかっくらっていた。思わず精神病にかかりそうな笑顔だった。
 プリンひとつでお安い幸せ。羨まし過ぎて、また腹が鳴った。
 なにか、前向きなことを考えよう。そう、晩飯は何だろうか――だが、そう想像をめぐらせる俺を嘲弄するかのように、時計の短針はケツを蹴っ飛ばしてやりたくなる勢いで「5」の辺りをうろちょろしている。
「……」
 春雨、食いたいな。
 窓の外。雨は止みそうになかった。

 

 

 

 



㌧クス。


 それは何気ない会話の中――
「ねぇ……」
 ありきたりな日常を語るように――
「私、気づいたみたい」
 唐突に流れた妖しい調べ――
「――みくるちゃんが好き、かも」

・・・・・

 昼と夜のまだら、放課後の学内。ゆっくりと沈む夕日の赤が、ガラスを通し綺麗な情景を映し出している。見る度に表情を変える透明のキャンバス。夜の青へと変化を遂げるのに、さほど時間はかからないだろう。
 校内に人の気配はない。土煙をあげ、グラウンドを走り回る運動部の姿も見かけない。普段は生徒達の賑やかな音で満たされる学校も、今は静寂を決めこんでいるかのようだった。
 沈み行く夕日を、朝比奈みくるは目を細め見つめていた。空から夕日が完全に姿を隠し赤の光が途絶えた時、誰に言うでもなくぽつりと漏らした。
「閉鎖空間……」
 不安が彩られたその言葉は、夜の青に溶けて消えた。

 

 

 

 



 憂鬱その後

キ「というわけで、長門は宇宙人、朝比奈さんは未来人で、古泉は超能力者なんだよ」
ハ「それほんと! やった! あたし天才じゃないの? こんなに身近にいたんなら、
  他にももっといるはずよね。きっとクラスメートの半分くらいは謎の組織のエージェ
  ントか何かで、岡部は宇宙人で決まり。隣のクラスは実は異世界につながってて、
  知らない間に生徒が入れ替わってるのよ! ねぇキョン!?」
キ「……(やっべぇ信じちゃったよこの人)」
ハ「それじゃ明日学校でね! 楽しみだわー。まずは三人にチカラを見せてもらわなく
  ちゃ!」


 翌日、世界は恐るべき速度で変容を遂げた。
 人類史は過去からすべて書き換わってしまい、当時の記憶を持っているのはハルヒ
について知る人間だけになっちまった。

 しみじみと思う。俺アホス……orz

(いわゆるひとつのバッドエンドです☆うふふ)

 

 

 

 



ハルヒ「今から冗談言いまーす、中河のおなかが割れてる……うへへ、あひゃ、おひょひょひょひょ、あーつまんねー」
ながと「そう」
みくる「えー? どういうことですかぁ?」

 

 

 

 



キ「よう、長門。元気か?」
長「……元気」
キ「?」
長「……」

ツンミリ=ミリメートル単位でのツン、のこと。
ツンの部分が普段と大して変わらない事を言う。
気付いてあげないと世界改変を引き起こします。

 

 

 

 



キ「ハルヒ!」
ハ「あんたが心配で来たわけじゃないんだから。団長としてよ!」
画面上に『続く』
(ナレーション)
この番組はご覧のスポンサーの提供でお送りしました。

ツンドラ=ツンデレ娘が主役のドラマの事。

 

 

 

 



ハ「あんたの今日の運勢は最悪なんだからね!
ほんとよ、絶好調なんかじゃ絶対ないわよ!」
キ「……はあ」

ツンウラ=ツン占いの略。どっちなんだかはっきりして欲しい。

 

 

 

 



今日の長門さん

「……」
「……」
「……」
「……」
「……」
「……」
「……」
「……」
「……」
「……」

「……歯、磨こう」

「……」

 

 

 

 



 基本的に俺は善人である。反論させん。
 だからして、信号の無い横断歩道を横断できずに困っているおばあさんを見かけたら、
「一緒に渡りますよ。おばあさん」
 そんな風に優しく声をかけて一緒に渡ってあげるのは当たり前だ。
 小学生のように片手をかかげ、おばあさんの荷物を片手にゆっくりと歩く。
「すいませんねぇ、ありがとう」
「いいんですよ。これくらい」
「ううん。ほんとうにありがとうね」
 年のころは70台……いや、60台かもしれない。随分とかわいらしいおばあさんだった。

 お礼に是非お茶でもどうですかとせがまれて、断れるはずがない。
 おばあさんには何か用事があるんじゃないか?
 と少し気がかりはあったものの、多分用事は終えての帰り道なんだろう、と勝手に納得。
「ここはあたしの二つ目の故郷みたいなところでねぇ」
「ということは、今は違う場所に住んでられるんですか?」
 おばあさんはホットティーを、俺はアイスティーを飲みつつ談笑する。
「うん。そうだね。とっても遠いところだね……」
 その遠いところがどこか聞いてはいけないような気がした。だから聞かなかった。
 そんなおばあさんの、どこか寂しい表情だった。

 ――そうして気がつけば、俺はおばあさんと散歩をしていた。
 たまにはこういうのも悪くない。むしろ気持ち良いくらいだ。と思う。
 川沿いの桜並木を歩いて、公園へ。ゆっくりと歩いて、ベンチで休憩することにした。   
「……何か飲みますか? 買ってきますよ」
「いいや。もう十分。……今日はほんとうにどうもありがとうね、キョンくん」
 腰を浮かそうとして、やめる。懐かしむような、尊い聖歌を歌うような声音だった。
「……どうして、俺の渾名を知って、」
 いるんですか、と続けられなかった。いや、続けなかった。
 その舌足らずな響き。それに俺は酷く心当たりがあったから。

「……」
 腰を下ろす。心なしか鼓動が早くなっているような気がした。
 おばあさんは、落ち着いて喋りだす。
「……最後に貴方に会えて、本当に良かった」
「さいご、って」
 俺の問いには答えずに、
「あたしは頼りないただのお嬢ちゃんだけど、優しくしてくれて本当にありがとうね」
 かわいらしいおばあさんは可愛らしく、天使のように微笑み、

「皆によろしくね。涼宮さんと、お幸せに――それと、」

 朝比奈みくるは、貴方のことが好きでした

「……っ」
 目を開けていられないほどの風が吹いた。
 季節外れのつむじ風――それに紛れるように、
「……」
 俺の隣から人の気配が消えていた。
 それから辺りが暗くなるまで、俺はただ空を見上げ、ずっとベンチに座っていた。



「あの、朝比奈さん?」
「どうしたの、キョンくん」
 翌週の、最初の部活の日。
 俺は彼女が着替え終わるのを待って、退室してきたところで声をかけた。

「今度の休み、俺とデートしてくれませんか?」

 はじまりと終わりのあの公園に、行きましょう。 

 

 

 

 



キョン「で、話ってなんだ?」
長門「……カサカサ」
キョン「…(カンペ?)」
長門「私と涼宮ハルヒは普通の人間じゃない」
キョン「なんとなくわかるけど」
長門「そうではない。ふ、ふ…………ふ…あみ…?」
キョン「それは「ふへん」って読むんだよ」
長門「分かっている。貴方の知能を試しただけ。わざと…」
キョン「へ、へぇ~…」
長門「…」
キョン「…」
長門「本当だよ?」
キョン「う、う~ん…」

 

 

 

 



キョン「俺は」
ハルヒ「私は」
古泉 「僕は」
みくる「私は」

キ・ハ・古・み「ここにいるッ!!」

――――――――


長門「ハッ、、、ドリームか」

 

 

 

 



キョン「今日、風邪ひいた・・・」
長門 「それは涼宮ハルヒのせい」
キョン「財布カツアゲされちゃったよ・・・」
長門 「それは涼宮ハルヒのせい」
キョン「今日は例年より寒いな」
長門 「それは涼宮ハルヒのせい」
キョン「妹にオナヌー見られちゃったよ」
長門 「それは涼宮ハルヒのせい」
キョン「今日テストで3点とっちゃったよ・・・」
長門 「それは涼宮ハルヒのせい」
キョン「古泉に犯された」
長門 「それは涼宮ハルヒのせい」
キョン「長門、かわいいな」
長門 「それはすz・・・いとうのいぢのせい」

 

 

 

 



 そこにいたのは、傷つき倒れた古泉だった。
「古泉!」
 俺は雨でずぶ濡れになって横たわる古泉のもとに駆け寄った。
「しっかりしろ! 古泉!」
 双眸は閉じられ、血の気が引いたように顔には生気がない。
「おい! 馬鹿野郎! 目を覚ませよ!」
 しかし返事はない、無情にも雨は降り続ける。
 ……様々な記憶が蘇る。
 こいつと出会ったときの如才ない笑み。数日のうちに明かされたハルヒの力とこいつの超能力。
 アホみたいなカマドウマ戦に、演技だった孤島でのクサい立ち回り。疲れたように苦笑した映画撮影、
説明する時の得意気な微笑、雪山での約束。俺の話を聞くときの優等生のような聴講っぷり。いつも
負けてばかりいるくせに挑み続けてくるゲーム。阪中の犬を救った時の馬鹿みたいな後付け演出。舞
台衣装のまま登場した体育館で並んで見たハルヒと長門のライブ。本心がどこにあるのか分からない
ような偽悪的な言い回しとからかうような態度。
 そうさ、いつだってお前は笑ってたんだ。演技なのかどうかすらどうでもよくなっちまうよな、ムカつくく
らいの爽やかな笑顔でな。俺もハルヒも朝比奈さんも長門も、お前がいつも殊勝につっ立って笑ってる
姿に安堵してたんだ。お前もかけがえのない日常風景の一部だったんだよ……。
「古泉……返事をしてくれよ……」
 古泉は全ての力を使い果たしてぐったりしていた。俺が何度呼びかけても、頬を叩いても、馬鹿野郎と
罵っても、もう、その目が開くことはない。
 まさか、こんな形で約束が果たされることになるとは思わなかった。……自分から約束しておいて、一
方的に守っていなくなるんじゃねぇよ。俺はそんなの認めねぇ。お前だって分かってるだろ。SOS団は全
員が揃ってなきゃ意味がねぇんだよ。古泉。お前がいなかったら俺は誰とオセロすりゃいいんだよ。長
門は強すぎるし、朝比奈さんは俺が何か遠慮しちまうし、ハルヒは負けを認めねぇし……お前よりいい
対戦相手なんていなかったんだ。
 最後までかっこつけて去るんじゃねぇ。もう一回言うぞ。馬鹿野郎……。この前俺が勝った分のジュー
ス、まだ奢ってもらってねぇんだよ。頼むから、もう一度目を開けてくれ……古泉……。


古「っていうストーリーをやりませんか」
キ「お前今の発言で台無しだな」
長「今日は赤ワイン~」

 

 

 

 



「キョン……」
 ハルヒは俺を見ていた。俺もハルヒを見ていた。
 あつらえたかのように夕陽が波打ち際に映え、カモメが一羽思い出したかのように遠くへ
飛び去っていった。
 こんなに真っすぐにハルヒを見たことがあっただろうか。大きな瞳はオレンジ色の光を屈
折せずに映し出し、止まない風が肩までかかる髪をなびかせている。
 ……夏が終わる。去年以上にいろいろとあった夏が、ようやく終わろうとしている。だが、
その前に俺はこいつに伝えなくちゃならないことがあるんだ。
 ハルヒは作る表情に迷うかのように、時折眉根をぴくつかせていた。
 SOS団ができてから一年と数ヶ月。予想も夢想もしない事態がまるでブレーキと安全装置
のないジェットコースターのように俺をどこまでも連れ去っていった。
 そして、その底なしの動力源はいつだってハルヒ……お前だった。
「話って、何なの……?」
 いつもの強気な姿勢はこの時ばかりは影を潜め、口数も通常の数十分の一くらいにまで
減っていた。
 そう、この場面に余計な言葉やレトリックによる言い回しは必要ないのだ。言葉を用いない
概念は言葉以外のものでしか説明できない。……今でこそ分かる。俺が今までひた隠しに
していた、自問自答することすら避けていた、本心……。
「ハルヒ」
 俺はハルヒの両肩をつかんだ。……あの閉鎖空間を思い出す。あの時もまさにこんな感じ、
世界には俺とハルヒの二人しかいなかったんだ。
 だが、今は決定的な違いがある。
 それは、閉鎖空間と違ってここには色があるってことだ。一生分の朱色を使い果たしたような、
まばゆいばかりの橙色。その光がハルヒの輪郭をくっきりと浮かび上がらせる。
「キョン……? いったいどう――」

 風が吹き抜けた。潮の香りがする。


ハルヒ「……うにゃ~キョン大好き~」
キョン「どんな夢見てるんだこいつは」
古泉「信州釧路湿原」
長門「今日は樽ごと持ってきた」

 

 

 

 



キョン 「ZZZ・・・ハッ・・・古泉、俺が寝てる間に何かしたのか?」
古泉 「いや、何もしてませんよ。ただ眺めていただけですから」
キョン 「そうか・・・ZZZ・・・っって眺めていた!?」

 

 

 

 


 

 

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最終更新:2022年01月07日 09:50